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スポーツ 2007年11月05日 15時00分
IWGPヘビー級王者の棚橋弘至が後藤洋央紀に愛のムチを予告
11日の新日本プロレス東京・両国国技館大会で初防衛戦に臨むIWGPヘビー級王者・棚橋弘至。快進撃を続ける挑戦者・後藤洋央紀の挑戦を受けるが、V1への自信は揺るぎない。タイトル戦決定後に後藤から吹っかけられたイデオロギー闘争を一刀両断。ひいては「愛のムチ510発」をたたき込むことを宣告した。 最後の前哨戦となった2日のG1タッグリーグ準決勝では一進一退の攻防を展開。数十発ものビンタ合戦を繰り広げるなど、感情むき出しのファイトを見せた。ただ、両者が感情的になるのは当然のこと。タイトルマッチ決定後から舌戦バトルがぼっ発しているからだ。 きっかけは後藤から「オレは棚橋みたいに『愛してまーす』なんてクサイこと言えませんね」と試合後のパフォーマンスにケチをつけられたことにさかのぼる。イデオロギーの違いとはいえ、黄色い声援を背にする棚橋にとってみれば、後輩の後藤から口上についてダメ出しされるというのは腹立たしいことこの上ない。 棚橋が若武者をあざ笑う。「そもそも愛とはクサイもの。まあ、彼はまだプロってものが分かってないんじゃないんですかね」。恋愛の酸(す)いも甘いもかみ分け、波乱万丈な人生をたどってきた棚橋からしてみれば、後藤はまだまだ産毛の生えた子供同然なのだ。 「そんな後藤クンには、ゴトー、つまり510発くらいの攻撃でタイトルマッチの厳しさを教えてあげないといけませんね。愛のムチですよ」。余裕に満ちた棚橋はタイトルマッチ初挑戦の後藤に愛の洗礼を浴びせることを決め込んでいる。
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スポーツ 2007年11月05日 15時00分
坂田 初回ダウン喫し辛くもドロー
坂田は挑戦者デンカオセーンに危うく足元をすくわれそうになった。 1回、右ストレートをカウンターで合わされて坂田はいきなりのダウン。スロースターターの悪癖がいきなり出た。 それでも持ち前のスタミナを生かして8回以降は攻勢。足が止まった挑戦者を圧倒してドローに持ち込んだ。 2度の減点を受けた挑戦者の反則がなければ王座から転落していただけに、坂田にとっては薄氷のV2達成だったが、金平会長は「非常に強い相手に質の高い試合ができた。褒めてあげたい」。一方、坂田は内藤、興毅との対戦の可能性について「誰とやってもいいし、勝てる自信はある」と力強く語った。
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スポーツ 2007年11月05日 15時00分
サップ HG&RG2連戦でドタキャンは?
10月16日の「ハッスル・ハウスvol.30」でハッスルの舞台に突如現れた“暗黒肉魔人”ボブ・サップがお笑い芸人レイザーラモンとのシングル2連戦に臨むことが決定した。 サップは11月25日に行われる秋の総決算「ハッスル・マニア2007」で、Hハウスで対戦に名乗りを挙げたHGとの大一番。それに先立ち、22日の「ハッスル・ハウスvol.31」では相方RGとシングル戦を行う。 ハッスルの偉大なる支配者、高田総統は「下々の諸君らの中には『またサップがドタキャンするんじゃね?』と思っているたわけ者はおるまいな?私とサップとの間は契約書よりも数百倍固い“モンスター軍の掟”でつながっているのだよ。ドタキャンは絶対にないと断言しておく」とブラックジョークを飛ばしつつ、「HGよ、せいぜい首を洗って待っているがいい!」とハッスル軍エース抹殺を宣言した。 モンスターと化したサップはどんな暴れっぷりを見せるのか。
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スポーツ 2007年11月05日 15時00分
坂田健史V2で見え始めた亀田興毅復活のシナリオ
ボクシングのWBA世界フライ級タイトルマッチが4日、さいたまスーパーアリーナで行われ、チャンピオンの坂田健史がデンカオセーン・カオウィチット(タイ)をドロー判定で辛くも退けてV2を達成した。坂田が王座防衛を果たしたことで、WBC同級王者の内藤大助、亀田興毅と三つ巴のフライ級戦線は激化。来年以降のマッチメークに選択肢が広がり、亀田家の汚名返上に燃える興毅の2008年復活のシナリオも見え始めた。 亀田家三男の和毅のサポートと自らのトレーニングのため、2日にメキシコに発った興毅。3カ月の出場停止により、復帰初戦は早くても来年2月以降になる。弟・大毅の敵打ちとなる内藤戦か、坂田との同門対決か、日本人対決が実現するのかが気になるところだ。 しかし、かねてからウワサされていた坂田とのタイトルマッチの線はどうやら消えたようだ。協栄ジムの金平桂一郎会長は「絶対にないとことはない」と坂田VS興毅戦を完全否定こそしていないが、元WBAミニマム級チャンピオンの星野敬太郎氏は「同じジムで世界を狙える駒同士をぶつけ合う必要はないだろう」と同門対決の可能性を否定する。 確かに日本人同士のタイトルマッチとなれば、内藤VS大毅戦を例に上げるまでもなく盛り上がり、興行的にもオイシイ。しかし、星野氏は「単発的なビジネスとしては成功するだろうが、長期的に見れば旨味が薄い。どちらかが傷つくわけだから」と疑問を投げ掛ける。 さらに日本ボクシングコミッション(JBC)関係者も「同門対決は正直やってほしくないですね」と語る。「ルール上、不可能ではありませんが、内部同士では八百長疑惑も噴出しやすいし、時期が時期だけに…」と、同門対決にはいまだほとぼりが冷めない亀田騒動が、再び大炎上しかねない不安要素を含んでいると懸念する。 一方、弟・大毅の弔い合戦となる内藤戦の実現性はあるのか。星野氏は「内藤に大毅が負けて興毅がリベンジにいく。最初からそういうシナリオになると思っていた」としながらも「社会的な問題にまでなってしまっただけに、今では興毅VS内藤は実現が難しくなった」と内藤戦についても懐疑的な見解を示している。 坂田も内藤もダメとなると興毅の今後は果たしてどうなるのか。星野氏は「内藤がポンサクレック・ウォンジョンカムとの防衛戦に勝って、坂田との統一戦をやる」と前置きした上で、「その勝者が興毅とやるのが一番盛り上がるし、ビジネスとしても成功するのではないか」。星野氏は来春以降に興毅がフライ級2冠王となった内藤もしくは坂田に挑むというシナリオを導き出した。 フライ級頂上決戦のプランが浮上してきた興毅だが、群雄割拠にピリオドを打つことになるのか。
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スポーツ 2007年11月05日 15時00分
巨人がレ軍・岡島奪取を計画?
5年ぶりにリーグ優勝したのに日本シリーズは指をくわえて見ていただけの巨人。「来季、日本一を奪回しないと大変なことになる」と、青ざめたフロントは、建て直しの一策としてレッドソックスの“岡島秀樹奪取”に乗り出したというのである。もうなりふり構わない状態だ。 「その瞬間、巨人のフロントはみんな来たる恐怖に震え出しましたよ。そして、原のバカモンが、と監督に怒りをぶつけていました…」 巨人関係者がこう振り返るのは、CS(クライマックスシリーズ)で中日に3連敗、日本一奪回の夢を絶たれた場面のことである。来たる恐怖とは、“巨人のドン”こと渡辺恒雄会長の怒りで、案の定、カミナリが落ちた。そのうえで「(監督原は)落合と頭の差だよ」と切って捨てた。大物OBが解説する。 「巨人の歴代監督で読売本社から公に“頭が悪い”と罵倒されたのは原が初めてでしょう。その意味では、原は巨人史に残る監督であると同時に、これまで巨人監督は球界一というブランドも地に落としたといえるな」 ナベツネ発言に飛び上がったフロントは来シーズンに向けて補強を開始した。「中日のような投手陣が必要」と例によってヨソの真似である。そこで“岡島獲得”を決めたという。なぜ岡島かというと。 ワールドシリーズに勝ったレッドソックスの報道で、日本のマスコミは岡島の好投を褒めちぎった。巨人フロントの一人が「うちもああいう投手が欲しいね。日本ハムがよく出したものだ」とため息をつくと、部下が「あのう、彼は巨人にいた投手なんですが…」。幹部いわく「だれが出したんだか知らねぇが、すぐ戻せないのか」と怒鳴り、そこから岡島獲りがスタートした、などという話が広がっている。 岡島は巨人時代、速球派の左腕として期待されたのだが、コントロールが悪いために先発失格。リリーフに回り良かったのは25セーブを挙げた01年だけ。あとは暴投やらボークの連発で「壊し屋」の異名をとったほど。 その男を昨年、日本ハムのGMで巨人OBの高田繁氏(来季からヤクルト監督)が獲得。岡島はリリーフとして復活し日本一に貢献した。それを手みやげに大リーガーとなり、一躍ヒーローになった。球界から「巨人はなぜ岡島を出したのか」と批判の声が上がったのは当然だろう。 「岡島を出したのは原監督です。やっかい払いのように出しました。チーム内外で原監督の選手を見る目がないことを改めて証明した格好です。OBの中には、目は涙目にするためにあるのではなく、選手の資質を見抜くためにあるんだ、と怒っている人が多い」(担当記者) 岡島はこのままいけば「高額の契約を勝ち取れる」(大リーグ通)見通しである。ところが一方で「力は出し切った。来季はもう無理」との情報も。 「聞くところによると、レッドソックスは岡島の放出も考えている。今が売り時と見ているようだ。巨人がつけいるスキは大いにある。ただし大金が必要になる」(米在住のジャーナリスト) 巨人は欲しいと思ったら金に糸目はつけない。既に「レッドソックスに対しトレードマネー10億円を提示」とか「岡島の年俸は3億円」といった条件も用意していると言う。 巨人復帰の実現性はどうなのか。岡島サイドが語る。 「岡島は性格が優しいから巨人へのこだわりはない。ただ原監督だけは許せないでしょう。まあ五分五分ですね」と。今季、抑えに回った上原浩治を来季は先発に戻す構想もある。原監督の決断はどう出るか。今オフの注目の一つは、抑えエース岡島の巨人復帰はあるのかどうかだ。
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レジャー 2007年11月05日 15時00分
きょう開幕 「レディースジョッキーズシリーズ(LJS)2007」 4人の参加ジョッキーがぶっちゃけトークを展開
「優勝目指して頑張るぞっ!!」。今年も乙女たちの熱い季節がやってきた。今日5日、水沢ラウンドから「レディースジョッキーズシリーズ(LJS)2007」がいよいよ開幕。ナンバーワン女性ジョッキーの座をめぐる闘いを目前に控え、先月31日に大井競馬場でPR活動を行った皆川麻由美、森井美香、牛房由美子、平山真希騎手の4人にご登場を願い、本紙・秋田麻由子記者を交えて“女だらけの座談会”を敢行。レースにかける意気込みからプライベートまで、女の本音がさく裂する!? −−開幕へ向けて目標を聞かせてください。 皆川「積極的な競馬で見せ場をつくりたい。全員がライバルです」 森井「優勝です。逃げ馬で結果が出てるので、そういうタイプに当たってほしい。(いないから言っちゃうけど)同厩の別府騎手には負けたくないです(笑)」 牛房「地元(浦和ラウンド=22日)で気合入りますね。やっぱり(平山)真希には負けないぞと」 平山「地元優勝です。牛房さんにもだけど、自分自身に負けないよう、焦らないように乗りたい」 −−男性に交じってしのぎを削る厳しい世界ですが、騎手を目指したきっかけは? 皆川「競馬漫画の『風のシルフィード』を読んで!ハマッちゃたんです」 森井「JRAのテレビ中継を見て」 牛房「父(浦和の牛房榮師)と、かおる姉(浦和・土屋薫元騎手)を見て。体が小さすぎて一度は短大の音楽科に入ったんですけど、あきらめきれずに。おかげで今ではすごい大食いです」 平山「育成牧場育ちで馬を見ていたので。厩務員から騎手になりました」 −−レースでは男性も震え上がる気迫ですが、馬から降りればかわいい女性。男性ファンも気になるオフの過ごし方、好きな男性のタイプは? 皆川「実はパチンコが好き。プライベートはおっさんです(笑)。阿部寛とか濃い顔が好き」 …イケメン好きのおっさん登場に一堂、大盛り上がり。オヤジギャル談義(?)で一時中断。 森井「釣りは飽きちゃったので、ソフトボールをやってます。ピッチャーです。好みは薄い顔。皆川さんとはライバルにならない(笑)」 牛房「主婦でもあるので、インターネットとか。好みはダンナさん(浦和の入口将騎手)。カワイイ系」 平山「犬を2匹飼っていて、公園デビューしました。“犬友”もできて。好みは織田裕二」 …牛房騎手以外は全員独身とあって、恋愛話にも興味津々。でも、やっぱりシャイな乙女心はステッキ一発、気合一発なんて具合にはいかないよう。 −−最後に読者にメッセージをお願いします。 皆川・森井・牛房・平山「女の華麗な闘いLJS、応援よろしくお願いします!!」
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レジャー 2007年11月05日 15時00分
先週の新馬勝ち馬(京都)
4鞍組まれた京都の新馬戦は3日(土)の芝1200m戦を1分9秒4(良)の時計で勝ったダノンゴーゴー(牡、父Aldebaran、母Potrinner=栗東・橋口厩舎)が注目株だ。 前半は後方から4頭目。4コーナーでやっとエンジンが掛かり、そこから大外を一気。ラスト3F33秒3という新馬離れした末脚を発揮して勝った。 「跳びが大きく、千二は短いと思っていた。楽しみな馬が出たね」と安藤勝騎手。一方、橋口師は「ケイコでも追えば伸びるんだ。本物だね」と満面に笑み。馬体も466kgながらコンパクトにまとまっている。 1勝馬で出否は微妙だが、朝日杯FS(JpnI 中山芝1600m 12月4日)に出てきても面白い素材といえそうだ。
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レジャー 2007年11月05日 15時00分
先週の新馬勝ち馬(東京)
4日(日)の芝2000m戦は3番人気のツバサ(父ホワイトマズル、母ガルフパール=美浦・国枝厩舎)が3馬身差の圧勝を飾った。勝ち時計は2分4秒0(良)。 騎乗した蛯名騎手は「ケイコで1回乗り、走る馬だとは思っていた。ちょっと神経が敏感だけど、道中はすんなり流れに乗れたし、直線もスムーズに出てこれたからね。順調に育ってくれれば」と将来を嘱望する。 国枝師も「まだ伸びしろがある。今後は千八、二千以上で使っていきたい」と早くもクラシック路線を意識している。次走は未定だが、514kgの雄大な馬体の持ち主でもあり、前途は洋々だ。 同日の芝1400m戦は3番手追走から抜け出したシンワラヴ(父マイネルラヴ、母ビーマイプリンス=美浦・田村厩舎)が快勝。勝ち時計は1分23秒6(良)。 4頭がクビ、ハナ、クビでひしめく大混戦を制した。7番人気の低評価だったが、田村師は「育成場では古馬がかなわないほど調教で走っていた」と述懐。今後については「体が大きいし、もう少し絞れる。距離はもっと延ばしても大丈夫」と満面の笑みを浮かべていた。 3日(土)のダ1400m戦は、2番手から抜け出したケイアイスイジン(牡、父Johannesburg、母ポリーズフリート=美浦・尾形厩舎)が快勝した。勝ち時計は1分26秒5(良)。 「行く馬がいたので2番手に控えたが、砂を被っても大丈夫だった。気負って走るところはないし、追ってからもしっかり。センスがいいですね。最後に2着の馬に外からこられたら、また伸びてくれました」と吉田豊騎手。 一方の尾形師も「期待していた馬だから、勝ってくれてうれしい」と笑顔いっぱい。「上がり(3F36秒8)が速かったし、距離はもちそうだね。あとは芝をクリアしてくれるかだけど、ちょっと馬が硬いから、ダート向きかもしれない」と話していた。 同日の芝1600m戦は、単勝1.9倍の圧倒的な人気に推されたメイビリーヴ(牝、父サクラバクシンオー、母メディアウォーズ、美浦・松山康厩舎)が差し切った。勝ち時計は1分36秒6(良)。 「将来を見据えたレースを心掛けた」という柴田善騎手。道中は3番手だったが、「息を入れながら、自分をコントロールして上手に走っていた。追ってからの反応も良かったし、最後までいい感じで走ってくれた。大事にしたい馬」と最大級の賛辞を贈った。 松山康師も「ケイコの良さをそっくり競馬で出してくれた。こういう馬はなかなかいないんだ。まだ体にだいぶ余裕があったし、これからもっと良くなる。母系にマリーノが入っているから、距離が延びても問題ない。もう1回使って来年に備えたい」と、来春のクラシックへ手応え十分の口ぶりだった。
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レジャー 2007年11月05日 15時00分
ファンタジーS 阪神JFで弾み オディールが重賞初V
暮れの2歳女王決定戦・阪神JFの前哨戦「第12回ファンタジーS」(JpnIII 京都芝1400m 4日)は4番人気のクロフネ産駒オディールが1分21秒1(良)のタイムで優勝、優勝賞金3200万円を獲得した。1番人気のエイムアットビップは2着。3着はエイシンパンサーだった。 ゴールまで200m地点、3番手を走るオディールの安藤勝騎手は「差し切れる」と感じていた。3角から暴走気味にハナを奪ったエイムアットビップとの差は6馬身近く。普通ならギブアップの数字だが、「引っ掛かって行ったので、最後は止まると思った。それにしてもよく伸びたね。暮れが楽しみだ」と期待を寄せた。 前半の半マイル通過が45秒5。道中から超ハイペースを刻んだエイムアットビップの福永騎手は「3コーナー手前で我慢がきかなくなった」と振り返ったが、それでも逃げ切れると思ったに違いない。 ところがどっこい。「この前(りんどう賞)は休み明けで出遅れて、あの馬(エイムアットビップ)に負けたが、コンマ3秒差。直線が長い外回りになれば逆転できる自信はあったよ」とは橋口師だ。 10年前の阪神3歳牝馬S(現阪神JF)2着キュンティアの娘がオディール。母が獲れなかったクラシック制覇を目指して、いよいよ次は桜と同じ舞台、仁川の1マイルに立つ。
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レジャー 2007年11月05日 15時00分
AR共和国杯 西の新星アドマイヤジュピタが快勝
新星現る!「第45回AR共和国杯」(JpnII 東京芝2500m 4日)は、2番人気に支持されたアドマイヤジュピタが、好位から抜け出し優勝。並み居るオープン馬を相手に、条件馬の身にして、初タイトルを獲得した。一方、1番人気に支持されたネヴァブションは後方待機から見せ場なく8着に惨敗。2着には久々で株を下げていたトウカイトリック、3着には伏兵リキアイサイレンスが突っ込み、波乱の幕切れとなった。 上がり馬の勢いをまざまざと見せつけた。秋の東京競馬の“名物ハンデ重賞”は2番人気のアドマイヤジュピタが、追いすがるトウカイトリックを4分の3馬身退けて快勝した。勝ち時計は2分30秒9(良)。 道中はインで3番手をキープ。直線で仕掛けられると鋭く反応し、脚色はゴールまで衰えることはなかった。初コンビを組んだ村田騎手の第一声は「ゴール板をすぎるまでヒヤヒヤしました」。というのも、「抜け出してから、遊び遊び走っていた」ため。それでいて、これが重賞初挑戦とは思えないほどの強さ。粗削りな面を随所に見せながらの勝利は、まさに大物と呼ぶにふさわしい。 「初めてのコンビだったけど、過去のレースVTRとかは見ていました。返し馬に乗った時点で『走る馬だなぁ』と思ったけど、レースでは思っていた以上に強かったです」と興奮気味に話した。 3歳時はクラシックが始まる直前に飛節を骨折し、長期休養を余儀なくされた。1年5カ月のブランクを経て今夏に復帰後は順調に階段を駆け上がってきたが、「まだ脚元にボルトが入っている」と明かした友道師。ジュピタにかかわったすべてのスタッフの苦労が結実した勝利に、「ここにきて馬が自信を持って走れるようになってきました。ようやく重賞を勝てました」と感慨もひとしおだ。 今後については「まだ白紙の状態。当初から期待していた馬で、これまで大事に使ってきたし、来年にも楽しみをとっておきたいですから」とトレーナー。あの勝ちっぷりなら、どこに出走してきても上位をにぎわせてくれるに違いない。