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「おぐらが斬る!」見えないものは存在しない? それとも幻覚?

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たまに「見えないものは信じない」という人がいる。一見科学的に思えるこのご意見は、実は科学的ではない。人間が見えているのは、光り(電磁波)のほんの一部だけなのだ。これを「可視光線」という。

紫外線は、人間の目で感じることができないが、鳥や犬猫は感じることができる。ということは、同じものを見ても人間と鳥や犬猫とは違う色を見ていることになる。

人間には紫外線もX線も、見ることも感じることもできないが、存在しないわけではない。

よくペットの犬や猫が、人間には何も見えないところをじっと見つめていたり、ワンワンと吠えたりすることがある。それは人間に見えない【ナニか】を見ているのかも知れない。

また人間の脳は光の三原色といわれる赤・緑・青の三つ色しか感じることができない。三原色以外の色は、現実世界には存在していない脳が作り出した幻覚なのだ。ということは、紫外線やX線と違い、見えているが実在しないと言えそうだ。

さらにいえば、人間というのは目に入るものをすべて見ているわけではない。ちょうど一眼レフカメラでピントを合わせると、撮りたい部分以外がボケてしまうのと一緒で、見たいモノに集中し、他のモノはボンヤリとしか見えないのだ。当然、それらは記憶にも残らない。

あなたも毎日通る道で、ある日、前にあった建物が壊され、新しい建物が建てられようとしている工事現場を見たとしよう。

ところが毎日、そこを通りその建物を見ていたにも関わらず、前にどんな建物であったか、覚えていないなんてことはないだろうか?

それは毎日見てはいたのだけど、見えていなかった(認識していなかった)ということだ。どうやら、人は自分が重要と思ったモノ、必要と思ったモノしか見えない(認識できない)らしい。

その理由は、目はもちろん五感を通して入ってくる情報を、すべて認識しようとすると、そのあまりの量の多さから脳がついていけなくなるからだ。

科学はこれまで人間の肉眼では見えないモノ、ミクロの世界、紫外線、赤外線、遠い宇宙の星々などを見えるようにしてきた。そしてこれらは、肉眼では見えないが実在する。

だが脳で作り出された色のように実在しないものもある。そういうことを考え出すと何が現実化さえわからなくなってくる。

もしかしたら、宇宙人や幽霊は目の前にいるのかも知れない。ただ人間の目では捉えられていないだけで・・・

プロフィール

巨椋修(おぐらおさむ)
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。
2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。

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