同ドラマは元銀行員で直木賞作家の池井戸潤さん原作の人気シリーズ。バブル末期に銀行に入行した主人公・半沢直樹の波瀾万丈の銀行マンライフが描かれたが、ドラマの痛快なキャッチコピー「やられたらやり返す、倍返しだ!!」、「クソ上司め、覚えていやがれ!」のままのストーリーがサラリーマンや現役銀行員の絶大な支持を得た。
初回視聴率は19.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)となかなかの高視聴率だったが、第2話以降は右肩上がり。第7話で30.0%の“大台超え”を達成すると、最終回の第10話は42.2%を記録。「年間ドラマ視聴率」のランキングで2位以下を大きく引き離しトップを獲得した。
「池井戸さんはインタビューなどで『銀行員時代の実体験は書いていない』と話していたが、あまりにも内容がリアル。半沢のように上司にタテついたら“島流し”の末、退職に追い込まれるのが並の銀行員だが、あえてリスクを冒しても上に物申す半沢の生き方にシビれた」(現役若手銀行マン)
これまで演技力は評価されていたものの、そこまで目立った主演作がなかった堺だが、一躍トップスターの仲間入り。今年4月には女優・菅野美穂と結婚し、今月まで放送されていた主演ドラマ「リーガルハイ」も同ランキングで9位に入るなど公私ともに充実しすぎた1年となった堺だが、「半沢直樹」の大ブームでしわ寄せを受けてしまったのがキムタクだった。
「当初、TBS局内では誰も『半沢直樹』のヒットを予測しておらず、半沢がコケることを見越して10月クールにキムタク主演の『安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜』をラインアップしていた。ところが、北大路欣也、香川照之、そしておネェ役で大ブレークした歌舞伎俳優・片岡愛之助ら演技達者を集めた『半沢直樹』に対し、『安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜』はキムタク以下、柴咲コウ、AKB48の大島優子、桐谷美玲ら実力よりもネームバリュー優先のキャスティングをしてしまったためあまりにも『半沢直樹』に見劣りしてしまい、平均視聴率は12.8%とキムタク主演の連ドラで過去最低の平均視聴率だった」(テレビ誌編集者)
主演連ドラの視聴率で圧倒的な差がついたことでキムタクと堺の“序列”が見事に逆転してしまった。