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真弓・落合=中畑氏vs原=星野氏連合

 阪神vs巨人のマッチレースから一転して、中日が参戦しての三つどもえ戦。セ・リーグのペナントレースはいよいよ面白くなってきた。グラウンド上だけでなく、真弓・落合=中畑氏トリオvs原=星野氏コンビという相関図も興味深い。

 阪神・真弓明信監督、中日・落合博満監督、参院選に落選した巨人OBの中畑清氏。この3人は昭和28年生まれの球界『28年会』のメンバーだ。参院選出馬前には、中畑氏がグラウンドで真弓監督、落合監督を激励する姿が良く見られた。「同期生に頑張って、優勝して欲しいと思うのは人情だし、当然でしょう。どっちも頑張って欲しいよ」と、“男・キヨシ”が売りの中畑氏は同期生へのエールをこう語る。
 が、「今回、監督をあきらめて出馬しました」と公言した参院選で落選した中畑氏にとって、阪神・真弓、中日・落合監督は、自らのグラウンド復帰へ最強助っ人コンビになるだろう。真弓、落合両監督が巨人・原監督をサンドイッチにしてリーグ4連覇を阻止すれば、どちらが優勝監督になっても巨人・中畑監督は夢物語ではなくなる。全く想定外だった、わずか2年の短命・原第一次政権の後に誕生した堀内恒夫監督。誰もが仰天したが、一番驚いたのが「青天の霹靂だ」と漏らした堀内監督自身だった。「40代の原が監督になった時点で、還暦近いオレが監督になるなんてあり得ない話だろう」と。
 その言葉通りだが、現実は「一寸先はヤミ」だ。人事は何が起こるかわからない。原監督がリーグ4連覇に失敗すれば、一転して長期政権は危うくなる。中畑氏の監督としての巨人復帰の可能性が出てくる。真弓・落合=中畑氏の28年会トリオには、巨人監督の座が絡む相関図が描かれる。

 一方の巨人・原辰徳監督=阪神・星野仙一オーナー付きシニアデレクターコンビには、星野氏の阪神監督復帰が密接に関係してくる。原監督がリーグ4連覇することで、阪神・真弓監督の立場が弱くなり、続投しても来季1年限定。「もう一度、監督として勝負したい」という、星野氏の夢が完全消滅することはなく、来オフにつながる。
 原監督には、星野氏に対し恩返しするだけの数々の恩義がある。わずか2年で終わった第一次政権、失意のどん底にいた時に激励してくれたのが、ライバルの阪神監督だった星野氏だった。甲子園での阪神対巨人の最終戦試合後のセレモニーで、リーグ優勝した阪神・星野監督は原監督に、「若いんだから、またグラウンドへ戻ってこい。オレは待ってるぞ」と語りかけ抱きしめた。感激した原監督は涙を流している。
 実際にわずか充電生活2年間で巨人監督に復帰できたのも、星野氏のおかげだった。原第一次政権の後の堀内監督も2年で終わったが、後任監督の大本命は星野氏だった。真夏のストーブリーグとして連日、テレビのワイドショーで大騒ぎされたほどだ。が、最終的には巨人大物OBたち、阪神ファンが猛反発して、星野氏が「阪神シニアデレクターを続投する」と宣言して、沈静化されている。星野氏の巨人監督辞退がなければ、原監督の巨人スピード復帰劇はなかったのだ。
 世界一になったワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督も、星野氏の辞退がなければ、原監督は誕生していない。北京五輪監督で惨敗した星野氏だが、雪辱を期すWBCでの続投は、既定路線になっていた。が、イチローらの猛反対で断念、日本代表・原監督が誕生している。原監督が今あるのは、星野氏のおかげだ。恩返しでリーグ4連覇すれば、星野氏の阪神監督復帰の夢はつながる。

 さて、真弓・落合=中畑氏の同期生トリオvs原=星野氏の因縁コンビの大バトル、どちらが勝つのか。これからクライマックスを迎える。

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