セミファイナルでは、赤いベルトことワールド・オブ・スターダム選手権試合を開催。チャンピオンの林下詩美に、大江戸隊のビー・プレストリーが挑戦した。ビーはもともと林下が所属しているユニット、クイーンズ・クエストに所属しており、大江戸隊に寝返った因縁がある。3.3東京・日本武道館大会で赤いベルトを防衛した林下のもとにビーが現れ挑戦表明したことから今回の一戦が実現した。
試合は静かな立ち上がりだったが、ビーは場外に詩美を連れ出すと、ダーティーなファイトで圧倒する。「カミタニショッパイ!モモショッパイ!ウタミ!イチバンショッパイネ」とクイーンズ・クエストのメンバーを挑発しながらリング内でも詩美を蹴り上げていく。ビーはなかなか詩美にペースをつかませない。中盤から終盤にかけてお互いに大技の攻防を展開。ビーはクイーンズ・ランディングを決めたがカウントは2。
劣勢の林下だったが、パワーボムでビーの猛攻を切り返すと、ビーのカミゴェを防御。詩美は力強いラリアットでビーを吹っ飛ばすとジャーマン・スープレックスから、ハイジャックボムを決めてカウント3。詩美がスターダム最強外国人選手を相手に王座防衛に成功した。
試合後、詩美はマイクをつかむと、「トップ外国人選手を倒して、私はこの赤いベルトとともに、世界の林下詩美になります!」と宣言。続いてコーナーに倒れるビーに対して「お前にはもっといい日本語教えてやるよ。ゴメンナサイだ!」と謝罪を要求。
するとビーは「ウタミ、あなたは強い。ワタナベモモ!ショッパイはね。ゴメンナサイ!モモはいつまでもイチバントモダチ!スターダムアリガトウ!ビー!ラストマッチ!スターダム!アリガトウジャパン!また会いましょう」と謝罪。この日がスターダムでのラストマッチだったことを明らかにすると、場内はざわついた。詩美、渡辺桃、ビーの3人は抱擁を交わし、大きな拍手に包まれながら控室に向かった。
インタビューブースで詩美は「ビーが戻ってくるまでこのベルトを守り続けるから、その時は挑戦してもらいたい」とコメント。ビーは「イギリスの家族が私の助けが必要になった」と帰国の理由を語った。この試合は未来に語り継がれるかもしれない。
◆スターダム◆
『U-REALM Presents YOKOHAMA DREAM CINDERELLA 2021 in Spring』
2021年4月4日
神奈川・横浜武道館
観衆 1027人
▼ワールド・オブ・スターダム選手権試合(30分1本勝負)
<王者>○林下詩美(20分53秒 片エビ固め)ビー・プレストリー●<挑戦者>
※ハイジャックボム
※詩美が4度目の防衛に成功。
(どら増田)