この試合は9回裏終了時点で「2-2」と両チーム同点のまま延長戦に突入したが、延長11回表に中日側が1死三塁のピンチを招く。ここで打席の代打・松山竜平に対し、中日バッテリーはカウント「3-0」からの4球目に外角高めのストレートを選択したが、松山に左中間を破るタイムリー二塁打とされてしまった。
この1点が決勝点となり中日は敗戦となったが、試合後に取材に応じた立浪監督は「あのケースは正直にいくところではない」、「相手打者も直球かなと思ってくるとこなので、最悪外野フライになる確率は高い」とコメント。相手は待ち球が絞りやすい上、仮に四球でも得点に直結しない状況で安易にストライクを取りにいくのはよくなかったと苦言を呈したという。
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ただ、ネット上には同調の声以上に「どう考えても采配が悪い、選手のせいにするな」、「だったら最初から申告敬遠で歩かせとけよ」、「カウント悪くなってからの敬遠指示でも遅くはなかったのでは」、「言ってることは間違いじゃない、だからこそ采配でカバーしてほしかった」といった批判が寄せられた。
「今回の場面は一、二塁が空いていたこと、打席の松山が好調(打率.333)だったことを踏まえると、申告敬遠で松山との勝負を避けつつ併殺を狙える状況に持ち込むのがセオリー。また、次打者の菊池涼介(.339)が怖いのならばその菊池も歩かせ、1死満塁で次々打者の野間峻祥(.231)と勝負という選択肢もありました。立浪監督としてはバッテリーが松山を打ち取る可能性も考え敬遠指示を出さなかったのでしょうが、最初から歩かせる、あるいはカウント不利になったら即座に指示を出すといった動きをとるべきだったのではと不満を抱いたファンも少なくなかったようです」(野球ライター)
現在最下位の中日は11日の敗戦により、広島との今カードは3戦全敗という結果に。セ・リーグ最速で20敗に到達、この日勝利した5位・巨人とのゲーム差も2.5に広がるなど苦しい戦いが続いている。
文 / 柴田雅人