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キャバ嬢が生まれる瞬間(58)〜スポーツの話をしたかった女〜

植田亜美(25歳・仮名)

 私は子供の頃からスポーツが大好きだった。学校でも休み時間は、男子と一緒にサッカーや野球をやっていたぐらい。もちろん観戦するのも大好き。よく祖父がプロ野球の球場に連れて行ってくれて、とても楽しかった。やっぱり生で見る臨場感と、味方がヒットやホームランを打った時の一体感がたまらなく好きだった。途中、観客みんなで風船を飛ばす演出も子供ながらに楽しみで仕方なかったな。

 そんな野球のおもしろさを教えてくれた家族の影響で、私は中学に入るとソフトボール部に入部した。だからといってスポーツ万能だったわけではなく、いつも補欠。好きという気持ちは誰にも負けないぐらい強かったけど、実際に実力に結びつくかといったらそれは別だよね。その悔しさもあって、うまい人のプレイが見たいと思い、ますます私は観戦に夢中になるようになった。

 高校野球もできるだけ全試合をテレビで見るし、大阪まで友達と車を飛ばして甲子園観戦したこともある。最近はカープ女子とかで女の子の野球ファンが持てはやされているけれど、私はファッションとかじゃなく本気で、昔から野球を応援していたからね。でも少し寂しいなと思うのは周りで野球の話ができる若い友達が全然いないこと。若者の野球離れは深刻で、テレビ中継も年々減らされているから、興味を持つ機会が少ないみたい。

 そんな時に、思いついたのがキャバクラだった。キャバで働けば、たくさんのおじさんと会えるし野球の話もできるんじゃないかって。予想通り実際に働きはじめたら、そういうお客さんも多かった。私が野球に詳しいってわかると「お、野球好きなの?」ってすごく喜んでくれるし、トークも盛り上がって指名にも繋がる。だから野球が好きで本当によかったな〜って思いますね。

(取材/構成・篠田エレナ)

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