そんな渋谷は、15歳で入所。地元・関西から上京後は、都内・六本木にあった合宿所で共同生活を送っていた。同じく関西出身の先輩であるKinKi Kids、V6・岡田准一も、一度は身を寄せた場所である。彼らが、家族以外の人間とひとつ屋根の下で寝食をともにするのは、この寮生活が初めて。慣れるまでに、とんでもない行動を起こしたのが渋谷だった。
ジャニーズJr.時代は、「東のタッキー(滝沢秀明)、西のすばる」と注目を浴びた渋谷だったが、人一倍神経質で、ガラスのハートの持ち主。入寮後は、同じ思春期の男子との生活になじめず、浴室の鍵を内側から施錠。何時間も、ひきこもってしまった。
わがまま行動によって、風呂待ちのJr.が大渋滞。多大な迷惑をかかけたが、当の本人には反省の色が見られなかったという。ちなみに、ろう城した理由は、「唯一ひとりになれる時間だった」から。Jr.がいかに窮屈な毎日を強いられていたかがわかる証明といえよう。
成長過程の少年は不慣れな共同生活によって、かならず一度はメンタルバランスを崩してしまうのか。その合宿所では、関ジャニの2世代先輩にあたるKinKi・堂本光一もろう城事件を起こしていた。彼の場合は、浴室ではなく部屋だ。ジャニー喜多川社長からの寵愛を受けていた証拠か、光一の場合はVIP待遇というべく、ひとり部屋が与えられていた。恵まれた環境だ。それでも本人は、より外部との接触と遮断しようと必死だったようだ。
関ジャニ・横山裕が明かしたところによると、Jr.のストレスのひとつは、寮の食事にもあったようだ。2部屋を6人でシェアしていたころ、朝食はフレンチトーストが2枚だけという日もあった。育ちざかりの男子には、ひどすぎる惨状だ。だからといって、買い食いを繰り返せるほどのお小遣いはない。そのうっ積が、渋谷を風呂場に、光一を自室にこもらせたのかもしれない。
そんな10代を経て36歳になった渋谷。デリケートすぎる性格だが、今後の海外生活は大丈夫?