社会 2025年07月07日 16時30分
保育所大手「断れるポイントを探し、断る」 男性や妊娠中女性への差別的な採用ルールが波紋を呼ぶ
保育所大手「キッズコーポレーション」が、男性や妊娠中の女性を断る採用差別をしているのではないかと話題になっている。「キッズコーポレーション」は日本全国に300以上の保育所を運営している。同社は、保育士らを採用する際に、男性や妊娠中の女性に対して「断れるポイントを探し、断る」と差別的なルールを設けていると、共同通信が報道した。特に男性不採用に関しては、「キッズコーポレーション」の都内保育所で働いていた元園長が小学生女児への強制わいせつ容疑などで逮捕されたことをきっかけに、ルールを定めたそうだ。同社はルールについて「あくまで一つの指針で、個別状況に応じて運用しているが、誤解を与えないよう改定を進めている」と答えているという。しかし、厚生労働省によれば、同社のルールは男女雇用機会均等法などに違反する可能性があるとのことだ。これに対してネット上ではさまざまな声が上がっている。「企業側がそうしたがる理由自体はわかる」「このルールは会社を守るためには仕方がないと思う」「一度男性の先生で痛い目を見てしまった会社としては、こういう対応も仕方がないのではと思ってしまう」と企業側へ理解を示す人がいる一方、「個人的には、利用した保育園の男性保育士は頼もしい存在だった」「体力がいるお仕事なので、本来なら男性の存在は大きいと思う」といった意見も見られた。まだ割合的には少ないものの、男性の保育士自体は増加傾向にある。男性保育士の登録者数は2014年(平成26年)時点で5万4423だったが、2024年(令和6年)では9万8676まで増えた。※こども家庭庁調べ状況が少しずつ変わりつつある中、考え方も時代に合わせて変わっていくべきなのかどうか。今後の動向を注視したい。