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あまりに訓練が厳しすぎた? 海上実習中に同級生を海へと投げ込む【衝撃の未成年犯罪事件簿】

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画像はイメージです

 全国の学校で未成年者のいじめが発生し「いじめ元年」とも称された1985年(昭和60年)9月、秋田県の某水産高校で行われた海上訓練にて、乗船していた船から生徒1人が行方不明になるという事件が発生した。

 訓練で使われた船は496トンの船で、50人近い人間が乗り、うち28人は学校の生徒であった。訓練は3か月にも及ぶ長い期間行われ、マグロのはえなわ漁の実習などを行い、ハワイ沖からインド洋を通り秋田へ帰る予定だった。

 だが、航海から1か月が経過した9月21日午前6時、生徒の1人が友人2人と「トイレに行ってくる」と言い残した後、行方がわからなくなるという事件が発生した。

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 周囲に陸路はなく、船内に隠れている様子もないため、海に落ちてしまった可能性が高いとして付近の漁船も協力のうえ捜索が行われたが、1週間経過した9月28日になっても発見できなかったため、水死したとして捜査を打ち切った。

 水産学校は訓練を中止し、秋田へ帰ることになった。だが、訓練中の事故でもなく落ちた所を誰も見ていないというのは考えづらく、一緒にトイレに出かけた2人の同級生から詳しく事情を聞くと、「自分たちが落とした」と自白したという。

 この2人の生徒が同級生を海へ落とした理由は「事件を起こせば早く帰れると思った」というもので、2人で共謀し海へと落としたという。

 船は10月14日に秋田の港に到着し、犯人の生徒2人は逮捕された。

 本事件は日本全国に衝撃を与え、「日本の水産高校の実習は厳しすぎるのではないか」「授業と言っても3か月の航海は長すぎる」「ほとんど海を知らない生徒にとって3か月の実習は過酷だったに違いない」と同乗の声もあったほか、別の水産高校でも、過去実習中に担当教員があまりの過酷さに船内で自殺するという事件があったことが明るみになり、水産高校の人気が一時的に低下するなどの影響があった。

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