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地球から宇宙へ送られたメッセージは本当に届いているのか?

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 日々、世界中でUFOを目撃した、撮影に成功したという証言が出ている。中には宇宙人にさらわれたと主張する人もいるが、広い宇宙には本当に知的生命体が存在しているのだろうか。まさか本当に空飛ぶ円盤に乗って地球まで来ているかどうかは別としても、宇宙には無数の天体が存在しているので、地球と同じような条件に恵まれ、知的生命体が存在する天体も低確率ではあるが存在するはずだ。

 そういった考えから考案されたプロジェクトが地球外知的生命体探査(Search for extraterrestrial intelligence、略称SETI)だ。電波望遠鏡で宇宙から受信した電波を解析して人工的な信号を探すというもので、逆に地球の側から宇宙人に向けて電波を送る「アクティブSETI」という試みも行われている。

 しかし、文字通り暗中模索の状態と言える状況が続いている。太陽系から遠く離れた別の星系にメッセージを送るには、その距離を考えると数千年(あるいはそれ以上)かかるだろうし、星間通信には明らかに遅すぎる通常の無線信号を、知的な宇宙人が捉えて聞いているという保証もない。

 しかし、それでも人類はコンタクトを取ろうとしてきた。1962年、ソ連の科学者が金星に向けて基本的な挨拶(「Mir, Lenin, SSR」)を送信したのが、宇宙人とのコミュニケーションを試みた最初の事例だ。

 こちらは太陽系内であったが、太陽系外の星に向けて初めてメッセージが送られたのは、1974年の「アレシボ・メッセージ」が初となる。フランク・ドレイク、カール・セーガンをはじめとする科学者や天文学者たちが、プエルトリコのアレシボ天文台を利用して、2万5000光年離れた星団に向けてメッセージを送ったのだ。このメッセージを読み解くと、人間の姿やDNAの二重らせん、炭素原子のモデル、望遠鏡の絵などが出てくるというものであった。

 ​>>人面岩、ドレスを着た女性……火星に存在する奇妙な「人工物」の真相<<​​​

 このメッセージを誰かが受け取る可能性は、控えめに言っても低い。メッセージがターゲットに到達するまでに単純計算して2万5000年かかることを考えると、それまでにターゲットが移動している可能性が高いからだ。

 心理学者のダグラス・ヴァコック氏は「アレシボ・メッセージは、数学と科学の言語で、人間としての我々のスナップショットを与えようとした」と述べている。

 それ以後も宇宙にメッセージを送る試みは何度も行われてきたが、今日に至るまで、私たちはまだ応答を受け取っていないーーー少なくとも、私たちが検出して解読することができたものは今のところ存在していない。

 現状、電波によるメッセージは光の速度に制限されているため、星の反対側にいる他の生物とコミュニケーションをとるための手段にはなり得ないのかもしれない。だが、それでもいつか遠く離れた宇宙のどこかにいる「お隣さん」に会うために、科学者たちは研究を続けているのだ。

(山口敏太郎)

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What radio messages have we sent to aliens ?(unexplained-mysteries.com)より
https://www.unexplained-mysteries.com/news/344927/what-radio-messages-have-we-sent-to-aliens

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