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中日・福だけじゃない! SNS中傷に反撃したプロ野球選手・家族、200万弱の賠償金を求めたケースも

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画像はイメージです

 2016年から中日でプレーし、今季までに「195登板・10勝9敗67ホールド2セーブ・防御率3.45」といった通算成績を残しているプロ6年目・29歳の福敬登。11月30日、SNS上で誹謗中傷を受けたとして警察に被害届を提出したことを複数メディアが報じた。

 福は同16日の契約更改後の会見で「今から殺しに行く」、「嫁や子どもの亡きがら見るの楽しみにしておけ」など、殺害予告を含む誹謗中傷に苦しんでいることを打ち明けた選手。同30日の報道によると、福は「契約更改の場で発信した以上、行動しなければ」という思いから、同21日に愛知県警中署に被害届を提出し即日受理されたことを告白。愛知県警は脅迫罪や侮辱罪などに当たる可能性があるとみて捜査を進めているという。

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 心ない誹謗中傷への行動を起こした福に対し、ネット上には「被害届提出は当然、こんなことする奴は絶対に許してはいけない」、「色々大変だろうけど、福選手には徹底的に戦ってほしい」と激励の声が寄せられている。一方、「中傷した奴は井納の件を知らなかったのか?」、「井納だけじゃなく、牧原の嫁さんも中傷の犯人特定してたよな」と、他選手の名を絡めたコメントも数多く挙がった。

 球界ではネット上の誹謗中傷に対し、選手やその家族が行動を起こしたケースは過去にも少ないながら存在する。DeNA・井納翔一(現巨人)は2018年1月、自身や妻への中傷コメントを匿名掲示板に書き込んだネットユーザーを妻と共に訴え、損害賠償金191万9686円を請求したことを一部週刊誌が報道。それまではプロ野球選手が誹謗中傷に対し訴えを起こしたケースはほとんどなかったが、ファンの間では驚きと共に井納側を応援する声が数多く挙がった。なお、その後この訴えの結果については続報が伝えられていない。

 2020年12月にはソフトバンク・牧原大成の妻・仁美さんが自身のツイッターに投稿。「誹謗中傷の裁判は本当にお金も時間もかかるし、裁判の度にフラッシュバックを起こして(誹謗中傷の内容が訴状に書かれているので)辛い記憶が蘇ってしまう。それでも犯人を突き止めなければ終わらないから、やって良かった 想像通りの人が犯人で、夫や周りの皆が飛び跳ねて喜んでくれた」と、自身へ誹謗中傷を浴びせるネットユーザーを特定した旨を公表している。

 なお、仁美さんはその他の投稿では「誹謗中傷をしつこくしていた方数名から謝罪され、訴えないで欲しいとのことで穏便に済ませました」と特定されたユーザー側から謝罪を受けたことや、中傷のストレスで重度のうつと診断されるなどかなりの心労を抱えていたことも明かしている。

 「プロ野球選手・首脳陣やその家族らに対するSNS中傷は球団側も深刻な問題と捉えており、今季もソフトバンク、巨人、DeNAといった球団がそれぞれ公式ツイッターに投稿し誹謗中傷に対する警告を行っています。しかし、こうした球団側の警告に加え、上記のように被害者側が行動を起こしたケースがあるにもかかわらず、心ない誹謗中傷はなかなか撲滅の兆しが見えていないのが現状です。今回の福の行動をきっかけに、声を上げる被害者が他にも出てくるようなら状況が変わる可能性もありますが…」(野球ライター)

 今後は選手会の弁護士にも相談の上で情報開示請求を行い、民事訴訟の手続きも並行していくと伝えられている福。「僕が公にすることで、刑事罰を望むのもそうだが、度の過ぎた投稿の抑止力につながってほしいし、チーム、他球団の選手にとってやりやすい環境になればいい」と、自身の行動が誹謗中傷撲滅の一助になることを強く願っているという。

文 / 柴田雅人

記事内の引用について
牧原仁美さんの公式ツイッターより
https://twitter.com/HitomiMakihara

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