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侍ジャパン・鈴木誠也、WBCだけでなくシーズン開幕戦も厳しい? 栗山監督は近本らを代役に検討か

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鈴木誠也(写真は広島時代)

 窮地の侍ジャパンを救うのは“新庄エッセンス”? それとも、左バッターの増員か…。

 2月28日(現地時間27日)、カブスのデビッド・ロス監督が会見に応じ、左脇腹を痛めた鈴木誠也外野手のワールド・ベースボール・クラシック(以下=WBC)の出場可否について説明した。

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 結論は先送り。だが、前日にMRI検査も行っており、その診断書を見るため、チームドクターもキャンプ地・アリゾナに呼び寄せたという。

 「チームドクターがキャンプ地に呼び出されるなんて、異例なこと。鈴木は『5年総額8500万ドル』(約111億円)の大型契約を結ぶ球団の至宝ですが」(米国人ライター)

 ロス監督はWBC出場の可否を聞き出そうとする日本メディアに「まだ分からない」と繰り返していた。

 しかし、米国記者の次の質問に言葉を詰まらせたそうだ。

 「開幕戦には間に合うのか?」

 ロス監督は「(チームドクターが)診断を検証してから」と答えたものの、前出の米国人ライターによれば、会見場には、WBC、MLB開幕戦ともに「欠場濃厚」の雰囲気が漂っていたという。

 “鈴木重傷”の知らせは、侍ジャパンの栗山英樹監督にも当然届いている。予備登録メンバーとされる阪神・近本光司、広島・西川龍馬の両外野手が代理候補に挙がっているとの一報もあったが、侍ジャパンの関係者はこんなことを話していた。

 「可能なら、右バッターが良いんだけど…。栗山監督は攻守ともに鈴木を中心に考えていました。東京五輪で4番を務めたのは鈴木です。『中堅・ヌートバー、右翼・鈴木』の布陣を理想としていたのは、鈴木の強肩を買ってのこと」

 代理候補の近本、西川は左バッターだ。侍ジャパンのスタッフによれば、「第3の候補」として検討されている右打者は、昨季のパ・リーグ首位打者の日本ハム・松本剛外野手だという。

 「松本は新庄監督のもとでブレイクしましたが、栗山監督は日本ハム指揮官時代からその才能を高く評価していました」(前出・関係者)

 侍ジャパンはカブス側からの正式連絡を待って、代理選手の選出に入るという。しかし、最悪の事態に備えていたのは明白だ。「鈴木負傷」の一報が栗山監督のもとに届いたのは、26日のソフトバンクとの壮行試合前。前日のスタメン・中堅は守備重視で周東佑京外野手だったが、近藤健介外野手に入れ替えている。周東は走塁面でもチームの貢献していたが、打撃優先のオーダーに変えたのだ。

 「鈴木の負傷が発覚した25日なんですが(現地時間)、同日はSFジャイアンツとのオープン戦が予定されていました。打撃ケージに入って10球も打たないうちに顔をしかめ、打撃投手やチームメイトが慌てて駆け寄っていきました。数日前から違和感があり、無理をしていたのではないか、と」(前出・米国人ライター)

 WBCは3月開催のため、出場選手たちはオフ返上でのハイペース調整となる。その影響による故障者の続出はかねてから指摘されてきた。脇腹の故障は長引くという。鈴木の負傷に頭を抱えているのは、栗山監督だけではないようだ。(スポーツライター・飯山満)

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