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NHK・テレ朝やらせ問題幹部聴取に垣間見る安倍首相の豪腕田中角栄の猿マネ

 4月17日にテレビ朝日とNHKの幹部を呼んで、番組内容を聴取した自民党。その姿勢には「卑劣なメディアへの圧力論」が高まっているが、永田町では自民党がこうした暴挙に出た背景に注目が集まっている。
 実はそこには、ある政治家がかつて行った剛腕戦略を「猿マネした」との見方が、急浮上しているのだ。
 「その人物が“コンピューター付きブルドーザー”と呼ばれた田中角栄元首相なのです。同氏は首相になる前に佐藤栄作内閣で幹事長に就任し、'65年に『注目される放送事例。最近の重要問題をめぐって』と題した文書をNHKを含む民放キー局に配布した。同文書は『政府批判が多い』『解説者が偏向している』など批判のオンパレードで、これが『安倍首相のやり方とそっくり』と話題になっているのです」(政治部記者)

 ちなみに、角栄氏の多大なメディア干渉はこれだけではない。'67年にはTBSがベトナム戦争批判とも取れる番組『ハノイ−−田英夫』を報道したが、この際には同社の社長や幹部を自民党本部に呼びつけたほど。放送法を盾に、傍若無人な批判を繰り広げたのだ。
 「また、'68年には成田空港の建設闘争を取材中のスタッフが、ロケバスに反対派の農民を便乗させていたことが発覚。これを偏向報道だと追及して、TBSを全面降伏させた経緯がある。そのため、角栄戦略をマネた安倍のやり口は、『今後さらにエスカレートするはず』『批判報道を徹底的に抑え込んでいく気だ!』と評判になっているのです」(別の政治部デスク)

 もっとも、気になるのは安倍首相がなぜ今、角栄氏のメディア戦略を持ちだしたのかという点。そこには、邪な目論みが存在すると見られているのだ。
 前出の政治部記者が言う。
 「アベノミクスの余波で株価が上がっている今、安倍首相はさらに独裁色を強め、長期政権、院政を敷こうと躍起です。そのため、角栄氏の剛腕戦略に飛びついた。メディアをなぎ倒せば、これらが手中に収まると見ているのです」(同)

 メディア潰しはまだまだ続く。

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