コロナ禍の現在、最も恐れられている医療崩壊。病床数がなかなか増えないことに関し、政府の対応を批判する声も多く上がっている。
そんな中、橋下氏は「増えない病床に苦言」として、「政治が重症・中等症ベッドを増やすよう医療界に『命令』を出し従わなければ強烈な制裁を加えるしかない」「今は命令を出す法律がないので医療界の適切な対応を願う」と提言した。
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橋下氏はこれについて「決定的な問題点は、責任を持った命令を出さないから」と説明し、医療体制を強化するべきと指摘。その上で、「なぜ増やすことが簡単にいかないのかと言うと、三鴨(廣繁)さんはじめ、現場のお医者さんはその他の病気の治療もやってるわけですね」と言い、イギリスを例に出して、「全重症ベッドの8割をコロナ対応に充てるって命令を出せるわけですよ」と明かした。
橋下氏は「市民からは当然批判が出ます」と、イギリス国内からも大批判が集まったことに触れつつも、「政治が『いまのこの国家の状況を考えれば一般診療よりもコロナを重視するんだ。申し訳ないけど、一般の診療を受けたいみなさん、ここは少し我慢してください。これは医療現場のみなさんの責任じゃないんです』って責任をきちっと明示するから医療現場の方も、目の前の患者さんは置いておいて、コロナの方に回ろうってなるんですよ」とうまく回ったと説明。
日本では要請だけにとどまり、医療現場では目の前の患者を見放すことができないという状態が半年続いているため、橋下氏は「政治が責任を示さないことが最大の原因だと思います」と断言。日本でもどんなに批判が集まってでも医療制限をすべきだとしていた。
しかし、実際にイギリスでは通常医療が受けられなくなったほか、抗がん剤治療が途中で中止になるなど、大きな問題に。橋下氏のこの一連の発言にネットからは、「病気はコロナだけじゃない。放っておけるわけないでしょ」「他の病気で死者が増えたら政府だって責任取りようがない」「イギリスでも批判されてるのに日本でそれやったらこの番組大騒ぎじゃん」という批判的な声が集まっていた。
果たしてこの橋下案が採用されることはあるのか――。