この占拠シリーズだが、櫻井が刑事・武蔵三郎を演じ、ハードなアクションシーンと伏線の多い考察が楽しめる作品。また、それ以上に無茶な演出が多いツッコミどころ満載のドラマとして、多くの視聴者を喜ばせている。1作目となる「大病院占拠」は、爆破シーンやCG映像が民放ドラマと思えないほどチープすぎて話題となりSNSでツッコミが続出。その後も、主人公の妻が窓から落下するシーンでは、絶対に間に合っていないタイミングなのに間一髪で助かった演出にするなど、とにかくツッコミどころが満載だった。また、「新空港占拠」でも主人公が爆破に巻き込まれても普通に生きているなど、通常ではありえないシーンが次々と放送された。結果、同シリーズは「ツッコミ視聴」という新たなドラマの見方を生み出すことに成功している。なぜ、こんな現象が起きているのか? 裏側を他局のスタッフが明かしてくれた。
「当初、『大病院占拠』はまじめに作ったのですが、アクション作品に慣れていないスタッフが多くチープな作りになったそうです。また、櫻井さんの運動神経が悪く、結果としてネタドラマだとSNSで盛り上がったんです。制作スタッフはその流れを活かそうと、『新空港占拠』ははじめからツッコミどころを脚本で多く入れ込んだという話。今回の『放送局占拠』も、ツッコミ視聴できるように、おかしな部分を多く登場させる予定のようです」
『放送局占拠』では、第1話で武蔵がバスジャック犯を制圧するのだが、その際に絶対助からないタイミングで爆破に巻き込まれるがかすり傷で生還を達成。他にも武蔵は爆破に巻き込まれるのだがピンピンとしていて、SNSでは「もう何回これ死んでるのよって展開」「櫻井君の爆破耐性が、一番『うそだろ』でした」などのツッコミが書き込まれることになった。その他にも、武装集団がセキュリティの厳しい放送局へ簡単に侵入してしまうことにもツッコミが殺到。「放送局占拠みて家族とツッコミ大会してた」「ツッコミどころ満載すぎてもう面白い」というコメントが書き込まれるなど、視聴者を喜ばせることに成功している。
ツッコミ視聴という楽しみ方を生み出した「占拠シリーズ」。今回の「放送局占拠」も、ツッコミどころ満載で視聴者の期待にしっかりと応えてくれそうだ。