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元巨人・上原氏、田澤の目前で「なんでドラフトにかけなアカンの」 NPB未経験者の“縛りルール”に苦言

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上原浩治氏(写真は現役時代)

 元巨人で野球解説者の上原浩治氏が13日、自身の公式ユーチューブチャンネルに動画を投稿。NPBドラフトの現行制度について言及した。

 今回の動画で上原氏はレッドソックス時代の同僚で、今年のドラフトの指名候補でもある田澤純一(BC・埼玉)をゲストに迎えトーク。その中で、NPB経験のない田澤に影響するドラフトの現行制度を疑問視した。

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 今回ゲストで登場した34歳の田澤はこれまでレッドソックス(2009-2016)、マーリンズ(2017-2018)、エンゼルス(2018)、BC・埼玉(2020-)に所属し、MLBでは「388登板・21勝26敗89ホールド4セーブ・防御率4.12」といった数字を残しているリリーフ右腕。実績を考えるとNPBでも即戦力となり得る選手だが、現行制度ではNPB経験のない日本国籍選手がNPB入りするにはドラフトを介する必要があるため、田澤も指名を受けなければNPBでプレーすることはできない。

 この現行制度について、上原氏は「なんでタズ(田澤の愛称)はドラフトにかけなアカンの?」、「(実績を考えると)もうかけるような選手じゃないでしょ。18歳の高校生と同じ土俵に上げなきゃいけないのはおかしいでしょ」とコメント。既にMLBでの実績がある田澤を、他のアマチュア選手と同じように扱うべきではないと苦言を呈した。

 上原氏は続けて、「12球団(の中)で欲しいところがあれば、(ドラフトを介さず)そこと契約(できるように)するべきだと僕は思う」と持論を展開。田澤のような実績・経歴を持つ選手は、ドラフトを経由させずにNPB入りを認めるべきではないかと主張した。

 上原氏の発言に田澤は、「そう言っていただけるのはありがたい」と率直に返答。ただ、「現状のルールがそうなってるので」と、ルールで決まっている以上ドラフトを待つのは仕方がないという旨も口にしていた。

 今回の動画を受け、ネット上には「確かにMLBで9年やってる田澤が改めてドラフトっていうのは不自然」、「一昔前ならドラフト外入団も認められてたんだけどなあ」、「日本人版の助っ人みたいな扱いで、柔軟に入団できるような方法があっても良さそう」、「指名権割かずに取れるなら球団側にとってもメリットは大きいのでは」といった反応が多数寄せられている。

 「NPBにドラフト制度が導入されたのは1965年のことですが、導入後しばらくはドラフトで指名されなかった選手と直接交渉して入団させるドラフト外入団が認められていました。ただ、“事前に選手に根回しし他球団の本指名を拒否させる”、“球団職員として囲い込み他球団が手を出せないようにする”といったケースが頻発したため、同制度は1990年限りで廃止に。それ以降は実績・経歴にかかわらず、NPB経験のない日本国籍選手のNPB入りはドラフトでの指名が必要となりました。田澤以前に直接MLBに挑戦したマック鈴木(元オリックス)やマイケル中村(元日本ハム他)といった選手も、NPB入りの際はドラフト指名を受けています。ただ、同制度の廃止から30年が経過した現在はアマチュア時代からメジャー志望を公言する選手は珍しくなく、今後彼らのように直接MLBに挑戦する選手が増えてくる可能性は大いにあります。こうした選手たちが帰国後NPB入りする際に現行制度に縛られるのは、本人にとっても球団にとってもデメリットであると考えているファンも多いようですね」(野球ライター)

 今回上原氏が疑問を呈した現行制度だが、現時点では変更が検討されているというようなことは特に伝えられてはいない。ただ、今月26日に行われるドラフトでの田澤の指名状況によっては、球界を挙げての議論に発展する可能性もあるのかもしれない。

文 / 柴田雅人

記事内の引用について
上原浩治氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UCGynN2H7DcNjpN7Qng4dZmg

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