約30分の独演会が終了すると、いよいよコンサートのスタートだ。前日はNMB48の原点でもあるデビュー曲の『絶滅黒髪少女』から始まったが、今回は、いきなり木下百花プレゼンツ『百合劇場』の開演となった。そのオープニング曲となったのが『バンキッシュ』である。山本彩(ギター・ボーカル)・村瀬紗英(ギター)・上西恵(ドラム)・吉田朱里(ベース)・薮下柊(キーボード)・植村梓(シンセサイザー)がバンドを組んでの生演奏からスタートとなった。これまでもコンサートなどで百合劇場は行われていたが、それは木下百花が所属するチームMのメンバーでやっていて、ショートストーリーのような形で行っていたのだが、今回は初めてメンバー全員が参加。さらにストーリーに合わせて楽曲を歌う新しい展開の百合劇場の披露となった。
その百合劇場とは禁断な恋をイメージしている物語であり、そこでは同性同士でキスシーンや抱き合うシーンもあるのも見モノである。その中でも今回の注目はバンドボーカルの山本彩とアイドルの渡辺美優紀が元恋人という設定で、ここで抱き合うシーンがあり、本来はライトに抱き合って終わる形だったそうだが、直前に山本彩がより密着して濃厚に抱き合うようにと渡辺美優紀に指導をしたという。山本彩の指導により、本番ではリアルで濃厚なラブシーンとなり、客席から悲鳴のような大歓声が沸き、大きな盛り上がりを見せてくれた。
コンサートの前半はNMB48だからこそできるスタイルでファンを魅了してくれたが、後半は最新曲『Must be now』・『カモネギックス』・『高嶺の林檎』と続き、百合劇場とは打って変わって一気にライブモードに切り替わっていった。そんな中で今回の注目は、熱狂的阪神タイガースファンの薮下柊・山本彩・木下春奈・川上千尋・藤江れいながタテジマのユニホームを着て阪神の球団歌『六甲おろし』を大熱唱。しかも山本彩がホームベースの被り物を顔に付けて「誰がホームベースやねん」と自虐ネタで笑いを誘い、最後は「来年こそは阪神タイガースとNMB48がてっぺんとったんで!」と意気込み雄叫びをあげた。
様々な企画が組み込まれてどんなことが行われるか予想すらできなかった2日目だが、本編最後は須藤凜々花がセンターを務める『ドリアン少年』で終わるのだが、ここで何と須藤が体操着とブルマ姿で登場した。「はいてきちゃいましたブルマ」と嬉しそうに話す須藤だが、そのブルマ姿を見て興奮した山本彩が、いきなり須藤のブルマを脱がそうと襲いかかっていった。須藤は全力で阻止をして大事には至らなかったが、そんな2人のやり取りを観ていた観客は大興奮。山本彩のセクハラ行為? でコンサートの本編は終了となった。
場内が暗転すると客席からアンコールの声が掛かり、そのアンコールに応えてメンバーが再びステージに登場した。アンコールでは『ナギイチ』・『イビサガール』・『らしくない』『青春のラップタイム』とNMB48のキラーコンテンツとも言える曲を一気に歌い上げ、2日間のコンサートの幕は閉じた。
・セットリスト
M00 overture
M01 パンキッシュ
M02 渚のCHERRY
M03 わがままな流れ星
M04 ニーチェ先輩
M05 てもでもの涙
M06 7時12分の初恋
M07 ガラスの I LOVE YOU
M08 背中から抱きしめて
M09 天国野郎
M10 Don't look back!
M11 女子高生はやめられない
M12 ハンパなイケメン
M13 抱きしめられたら
M14 純愛のクレッシェンド
M15 やさしくするよりキスをして
M16 ふしだらな夏
M17 春が来るまで
M18 毒蜘蛛
M19 禁じられた2人
M20 オーマイガー!
M21 パンキッシュ
M22 Must be now
M23 カモネギックス
M24 高嶺の林檎
M25 Good-bye, Guitar
M26 空腹で恋愛をするな
M27 夢に色がない理由
M28 嘘の天秤
M29 片想いよりも思い出を…
M30 六甲おろし (阪神タイガース球団歌)
M31 てっぺんとったんで!
M32 なんでやねん、アイドル
M33 北川謙二
M34 ドリアン少年
アンコール
EN1 ナギイチ
EN2 イビサガール
EN3 らしくない
EN4 青春のラップタイム
取材/ブレーメン大島
(C)NMB48