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ケイリン徒然草 この時期の新人レースはまくりの頭から前ラインの追い込み狙いに妙味

 ようやく競輪場にいくのには快適な季節になった。最近では特別観覧席に入らなくてもスタンドで迫力のあるレースを楽しめる。この夏はやけに湿気が多くて参ったが、湿度が下がれば車券検討の気力もプラスされる。
 10、11月は選手にとって、ポイント勝負の時期だ。級別の初期の7月には、選手はこころもち気迫のこもったレースを展開した。だが、その気迫も9月の終わりころになるとやや薄れてくる。先行選手にしても追い込みにしても、最高の調子を保つのは3か月がいいところで、脚の貯金がなくなってくる。

 もちろん時期的に得意、不得意の差は誰にでもある。夏の暑さに負けずにトレーニングしている選手は冬場に強いし、冬の寒さに負けない選手や冬期移動する選手は春から夏にかけて活躍する。
 渡辺晴智(静岡)の練習地の富士宮は環境に恵まれているから、いまの活躍も不思議ではないが、夏場のレースには弱そうな感じもする。
 かつて同期の神山雄一郎(栃木)にライバル意識をもっていた山田裕仁(岐阜)は、斡旋の合間には養老渓谷でのロードで汗を流していた。それが平成14、15年の「山田時代」につながったわけだ。いまもツボにはまるとまくりが決まるのも、ロードワークの成果だろう。
 これから11、12月の成績は来年7月からの級別に大きな影響を与える。それはなにもS1やS2に限ったことではない。ある程度レースなれした新人達が力を存分に発揮する季節でもある。レインボーカップなどの特別S級への昇級制度はあるが、それよりもS級に上がって完全に通用する脚と、勝つための作戦を体得しはじめた彼らが、11月にはS級ポイントを狙ってくるだろう。
 先行よりもまくりを狙ったほうが着はいい。バンクにもよるが最終2角からまくり上げて外で一息ついてから直線でまた脚を伸ばす新人レースが増えるのではないだろうか。とすれば、まくりの頭からラインのマーク屋の2着を狙うよりも、前にいる筋違いの追い込みの2着を狙ったほうが面白い。
 どのバンクでも季節によって風向きも変わるし、重さも変わってくる。夏はバック向かい風が冬は追い風になってまくりが決まらない。逆にホームは向かいになるから、風をよけて中を割る追い込みがグーンと伸びてくる。
 最近はバンクコンディションを1時間置きくらいに発表するようになった。これは貴重なデータだ。ただ、大きなレースの時に地元選手にバンクのクセを語らせているが、お笑い系みたいにニヤニヤして肝心の話がそれることがある。
 ファンは車券検討の資料になる情報に飢えている。それだけに100円でも千円でも多く買おうという意欲を湧かせるしっかりした情報が欲しい。

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