旧約聖書に記されている「ノアの方舟物語」を現代のCG技術で描く大作映画で、名優ラッセル・クロウが主人公のノア役を演じ、日本でも大ヒットが予想される注目作でもある。
さて、本作の原作となった「ノアの方舟伝説」はもちろん伝説上の出来事ではあるが、長年(それこそ何千年)に渡り史実もしくは実在説が囁かされている存在である。
ここで改めてノアの方舟伝説のストーリーをご紹介しよう。
ある日、神に選ばれた男であるノアは夢のなかで「悪の心に満ちた人類を滅ぼす洪水がやってくる」という神のお告げを聞く。
ノアはさっそく船を作り、家族と動物、神を信じる者とともに乗り込む。やがて神のお告げ通り洪水が起こり、ノアの船に乗り込んだ人間以外の人類は全滅してしまう。洪水は40日40夜続き、ノアたちがたどり着いた先は新天地であった、というものである。
これまで数々の歴史学者が伝説の方舟の発見にチャレンジしており、実際にノアの方舟の残骸らしきものが発見されているのである。
ノアの方舟がたどり着いたのは新約聖書によると現在のロシアにあるアララト山とされている。この山には古くから船の破片らしきものが多数発見されており、ロシアのアララト山では1949年に細かい樹脂で作られた、少なくとも紀元前に制作されたと思わしき船の残骸が発見されている。
不思議なのはこの残骸が湖のみならず山の中でも発見されていることである。これは実際に洪水があった証拠ではないかとされている。
近年、2010年にもノアの方舟の残骸らしきものが改めて発見された。調査によると内部にはいくつか分かれた部屋もあり、ほぼノアの方舟伝説と一致しているというのだ。
少なくとも紀元前前、船で洪水を脱出を試みようとした人類がいたことは確かとされているが、伝説と関係があるのかどうかは未だ持ってわかっていない。
今回の映画化で改めて研究が進むであろう「ノアの方舟物語」。伝説の解明はすぐそこまで来ている…?
※写真は1950年代に撮影されたノアの方舟らしき船の残骸の航空写真
(山口敏太郎事務所)