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三浦元社長「他殺説」にロス市警猛反論

 1981年の米ロサンゼルス銃撃事件で逮捕され、ロス市警留置場で自殺したとされる三浦和義元社長(61)=日本では無罪確定=の死因をめぐり、三浦氏弁護側が「他殺説」を主張。そう簡単に幕引きとしない気配をみせている。これに対し、ロス市警は20日(日本時間21日未明)、記者会見を開き、「自殺以外の証拠は一切ない」と猛反論。自殺だったとする見解をあらためて示し、他殺説の火消しに躍起になってた。

 三浦氏の“獄中死”をめぐっては、弁護側が訴える他殺説のほかにも諸説飛び交っている。
 裁判で有罪となった場合に収容される米カリフォルニア州刑務所の劣悪環境に絶望して自殺したのではないかとする見方や、狂言自殺失敗説まで浮上。信ぴょう性はともかく、それだけ、だれもが三浦氏が唐突に死を選んだことに違和感を覚えているわけだ。
 さらに、最新(10月31日)号の「週刊ポスト」は、カリフォルニア州の留置場施設で昨年1年間に6件もの不審死が報告されているとする衝撃記事を掲載。うち3件は殺人事件として係争中という。今月10日の三浦氏自殺の一報から、日を追うごとに自殺の謎は深まるばかり。おいそれとロス市警発表を鵜呑みにできない状況にある。
 ところがロス発の共同通信によると、市警は20日に会見を開き、自殺との見解をあらためて示した。遺体に殴打によるものとみられる傷や、首を絞められてできた可能性がある血腫がのどにあったと弁護側が主張したことについては、ロス市警は「遺体の調査はロス郡検視局が行っており、われわれではない」としてコメントしなかったという。
 他殺説がぶちあげられるやすぐに会見し、否定する割には、弁護側が訴えた不審点にはまともに答えていない。自殺と納得できる新たな根拠も示さなかった。
 三浦氏弁護人のマーク・ゲラゴス氏は19日、遺体を司法解剖したロス郡検視局に見落としがあったとして、再度の解剖を求めたものの、あっさり拒否された。ロス捜査当局は、三浦氏が日本では無罪が確定していることの重みを分かっていないと言わざるを得ない。
 ゲラゴス氏は20日に連邦検事に捜査を申請するとしており、ロス市警を相手に法的措置に踏み切る可能性も出てきた。
 三浦氏弁護側の「他殺説」は、独自に依頼した病理学者が遺体を調べた結果、自殺でなく他殺だったと結論付けたとするもの。ゲラゴス氏が19日にAP通信に明かした。

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