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「多くの女性と交際したかった」 埼玉県警の男性巡査が複数女性の個人情報を不正照会しメール送信

 なんとも、不届きな警察官がいたものである。

 埼玉県警生活環境2課などは1月17日、交番を訪れた女性の個人情報を、県警のデータに不正照会し、携帯電話にメールを送ったとして、県個人情報保護条例違反の疑いで、川口署地域課の男性巡査(29)をさいたま地検に書類送検した。

 県警監察官室は同日、巡査を停職6カ月の懲戒処分にし、同日付で、巡査は依願退職した。また、監督責任として、上司の同課課長代理の男性警部(45)を所属長注意とした。
 調べに対し、巡査は「女性と友達になりたい欲求にかられた。多くの女性と交際したかった」と容疑を認めている。

 同室によると、巡査は13年6月5日、勤務先の交番のパソコンを使い、落とし物の相談に来た県南部の10代女性の遺失届を、不正に閲覧して免許証照会し、携帯電話番号を調べて、自分の携帯電話からショートメールを9通送った疑い。

 当初は知人を装って、「久しぶり」「元気にしていますか」といった内容で、最後には「交番に来ましたよね」「警察官です」と身分を明かしていた。女性がメールを受信した同7日、武南署に届け出て発覚した。

 巡査は西入間署生活安全課に勤務していた11年8月から、川口署交番勤務の13年6月までに、公用パソコンを使って、県警のシステムに1100回不正照会を繰り返した上、警察に相談に訪れた20代の女性ら少なくとも17人にメールを送っていた。

 なかには、12年6月に西入間署に相談に訪れた女性と、メールがきっかけで交際していたこともあり、懲戒処分内容には、その事実も含まれている。

 石井正則首席監察官は「個人情報の保護管理、職員に対する監督指導を徹底し、再発防止と信頼回復に努めていく」とコメントしている。

 県警は、この事件を受けて、13年8月から、再発防止策として、警察官が免許証データで携帯電話番号を照会するには、アクセス時の認証確認に加え、さらにもう一度認証確認を追加し、すぐに閲覧できないようにシステムを改善したという。
(蔵元英二)

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