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麻生首相“居酒屋パフォーマンス”終了後、高級ホテルバーで口直し

 麻生太郎首相は9日夜、JR渋谷駅そばにある東京・宇田川町の居酒屋チェーン店で、大学生と意見交換する“庶民派パフォーマンス”を行った。わずか1時間で切り上げた首相は、場所を変えて秘書官と飲み直し。いったい何のためのパフォーマンスだったのか、向かった先はさんざん批判を浴びた高級ホテルのバーだった。

 麻生首相は居酒屋パフォーマンスで、都内の大学生約30人とビールで乾杯。これみよがしに若者の理解者ヅラをし、乾杯の挨拶では「日本がアジアを引っ張っていく気概を持って」と呼びかけた。
 吉田茂元首相の孫という家柄から「おぼっちゃま育ち」と揶揄される首相は、就任以降、庶民派を懸命にアピールし続けてきた。この日の学生との居酒屋懇談も自民党が企画したもの。学生に拍手で迎えられた首相は終始上機嫌で、得意のマンガ談議では「読んでないと時代に追いつかねえと思うんだな。時代のほうが進んでない?」などと親しみやすさをアピールした。
 への字にひん曲がった口からは演歌の鼻歌まで飛び出したが、実はそれほど酔ったわけではない。居酒屋での飲み会は約1時間で“お開き”。秘書官とその足で向かったのは、な、な、なんと高級ホテルのバーだった。
 「やはり居酒屋では腰が落ち着かないのでしょうか。高級ホテルのバー通いなどを批判され、それに居直る“セレブぶり”を払しょくするためのパフォーマンスも台無しですよ。あくまでも『ホテルのバーは安い』という持論を押し通すつもりなんでしょう。あきれるほど中途半端なパフォーマンスでした」(全国紙政治部記者)
 居酒屋から高級ホテルのバーに直行とは、いったい何をどうしたいのか全くもって理解に苦しむところだ。
 首相は同日から全国遊説をスタート。初日は茨城県水戸市のJR水戸駅前で街頭演説し、「まず景気対策をやって経済のパイが大きくなったところで皆さんの介護、福祉、医療に使うため消費税を上げさせてください」と訴えた。選挙対策以外に考えられないが、同日午前のフジテレビ「報道2001」に出演した自民党の細田博之幹事長が注目発言。来年1月総選挙の“クリスマス解散”を「もうちょっと先に延びたと思う」と否定した。こちらもまた整合性のとれない展開になっている。

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