試合後の後楽園ホールの駐車場に、選手の出待ちをしていたファンの悲鳴が響いた。選手やフロント幹部が車で会場を後にする帰り際のいつもの光景。この日は菅林社長が真壁を接待に連れて行くため、共に会場を後にしようとしたが、そのとき信じられない襲撃事件が起こった。
去り際に報道陣に対し「11・8の両国大会? 飯塚とチェーンデスマッチやってもいいぞ」と言い残して社長車の後部座席に乗り込んだ真壁を、駐車場に潜んでいた飯塚がいきなり強襲。金属バットで後部座席の窓を割り、真壁を強引に外に引きずり出して暴行したのだ。常軌を逸した駐車場テロ。
一瞬にして辺り一帯が散乱したガラスと真壁の鮮血で染まる異様な光景となった。
被害者は真壁だけはなかった。愛車BMWの窓ガラスを割られた菅林社長もガラス片で右目を負傷する始末。リング外の許されざる無法行為に、痛めた目を押さえながら「こんな事はありえない。こうした問題にはき然として対応する」とだけ言い残し、医務室に直行した。
過去に新日プロでは、リング上で長州顔面襲撃事件、リング外でも猪木の新宿伊勢丹前襲撃など、さまざまな襲撃があったが、社長車が襲われるのは前代未聞。果たして今回の一件に新日プロはこの先どう対応するのだろうか。