食生活に気を使うことは大事ですが、一般的に肌にいいと言われている食材が、意外に害をもたらす場合もあります。
今回は、看護師の大木アンヌさんに、食べると肌に悪影響を及ぼす食材についてお聞きしました。
■ソラレンによりメラニンが活性化
「野菜やフルーツには、たくさんのビタミンやミネラルが含まれています。摂取することで、美白や美肌、アンチエイジング効果などが得られるので、積極的に食べている方も多いでしょう。でも、なかには食べるとシミの原因を作ってしまうものもあるんです。それが、ソラレンという成分を含んだ食材。ソラレンは紫外線に当たると、メラニンを活性化させる性質があり、肌の老化に繋がってしまいます」
■ソラレンを多く含む食材
「具体的にソラレンを多く含むものとして挙げられるのが、フルーツでは、レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘系のもの。他に、キウイ、イチジクなど。野菜では、セロリ、パセリ、三つ葉などのセリ科のもの。あとは、ジャガイモやきゅうりなどが挙げられます。逆に少ないもので言うと、フルーツでは、リンゴやバナナ、イチゴやスイカなど。野菜では、大根やごぼうやニンジンなどの根菜類と、トマトやキャベツやネギなどです」
■食べるときは時間帯を意識する
「ソラレンを多く含む野菜やフルーツを、食べないほうがいいというわけではありません。それぞれに美容や健康効果もあり、摂取はすべきです。ただ、時間帯に気をつける必要があります。ソラレンは摂取してから2〜5時間後に、もっとも効果を発揮し、シミのできやすい状態となります。ですから、この時間帯に紫外線を浴びないような時間を計算して食べればいいのです。理想的なのは、夕方から夜にかけて。朝は避けるべきでしょう」
「朝の果物は金」と言われたりしますが、肌に関しては必ずしもそうとは限らないようです。何でもかんでも摂取するのではなく、種類を考えて、効果的な時間を見計らうなどの工夫も必要ですね。
【取材協力】大木アンヌ
ルーマニア人ハーフの看護師。家庭や恋人同士で使える簡単な医療の知識を少しでも伝えていくため、ライターとしても活動中。