その他 2023年04月07日 22時01分
アルコールいろいろ~函館からの何かしら~ クライドサイド編
また新しい蒸留所から1stボトルがリリースされました。その蒸留所は《CLYDESIDE/クライドサイド》です。ボトル名は《CLYDESIDE STOBCROSS》。デザインもオリジナリティーが感じられる良いボトルです。さて、色々書いていこうとは思うのですが、何せ新しい蒸留所の為、これと言った物語がまだありません。ですのでオフィシャルのプレスリリースを基に創業者の《ティムモリソン》を含め紹介したいと思います。インディペンデントボトラー、「ADラトレー社」のオーナーのティムモリソン氏が、スコットランドのグラスゴー市内に2017年に設立された新しい蒸留所、クライドサイドから初リリース。初蒸溜が同年の11月6日で11月23日にはビジターセンターがオープンしています。クライドサイド蒸留所はその港湾地区に船の入出港の指令室であった通称「ポンプハウス」の跡地に建てられました。ティムモリソン氏の父であるスタンリーP.モリソンがウイスキーのビジネスを始めたのが約100年前、ADラトレー社を設立しウイスキーのブローカーを始めました。その後シーバスブラザーズ社なども買収した後、1963年にはボウモア蒸留所を買収して、あの《モリソンボウモア社》を立ち上げました。*現在はサントリーのグループ会社。オーヘントッシャン・グレンギリー・ボウモアを持つ。息子であるティムモリソン氏は、その後他社に渡っていたADラトレー社を買い戻し、インディペンデントボトラーとしての活動を始めました。そして2017年、彼はウイスキー作りを再び始めるべく《モリソングラスゴーディスティラーズ》社を設立、クライドサイド蒸留所を稼働させました。ウイスキーに使われる仕込み水は約60キロ離れたロッホカトリンの水を100%使用、なんとロッホカトリンは曽祖父であるジョンモリソンがグラスゴー市内の水道水の供給源となる貯水池としての創設に携わっていました。原料となる大麦は全てローランド地方の契約農家から調達、発酵には約72時間をかけます。ローランド地方に属しますが2回蒸留で、熟成には高品質のファーストフィルバーボン樽をメインに、シェリー樽やリチャー(再度内側を焼く)したバーボン樽を使用しています。商品名となる「ストブクロス」は、蒸留所付近にある交差点の名前から付けられました。「ストブクロス」の熟成には約90%がファーストフィルバーボン樽、残りはシェリー樽を使用しています。香りは洋梨、青リンゴ、ローズ&ハニー、バニラ、ボディはソフトでスムース、バニリンな甘みから洋梨やアップル、バナナ、フィニッシュは優しいビターと心地よいミントが続きます。ファーストリリースとして素晴らしいクオリティ!ローランドウイスキーらしい優しくスムースなテイストですが、ボディは立体感がありしっかりとフィニッシュまで展開していきます。・・・とまぁこんな感じです。中々1stリリースを飲む機会も少ないとは思うのでどこかのBARで見かけた時は是非お試しくださいませ。本日も皆様が素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT