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現地ルポ フクシマで跋扈するけしからん奴ら〜被災地の女性ナンパ、ずさんな放射能除染業者、賠償金でパチンコ三昧、原発作業員vs地元漁師の風俗街〜(1)

 『フクシマ』は世界的に見て“原発事故の”という修飾句が付く場所である。大手メディアの報道は、復興への軌跡のほんの一部を切り取り、垂れ流すだけだ。枝野幸男経産相は「福島を復興させるには観光が一番効果的です」とのたまった。それならば、行ってみようではないか−−。新聞・テレビからは決して伝わらない今のリアルな「福島」を探しに。

 ゴールデンウイーク最終日の5月6日。東京から常磐道を飛ばす。車は渋滞することなく、3時間半ほどで広野インターを経由し、福島第一原発まで20キロほどの『Jヴィレッジ』(楢葉町)に到着した。入り口には20人以上の警備員や警官が張り付いている。車で近寄ると、誘導棒を左右に振られて追い払われた。
 この段階で、手元の線量計は0.65マイクロシーベルト。すでに危険領域だ。違うポイントならばと、広野町の山中から原発方面を目指したが、立ち入り禁止の看板が厳重に張り巡らされていた。

 地元住民によると「どこから入ろうとしても同じ。関係者以外、まず近付けないようになっている」とのこと。それにしても原発のお膝元である楢葉町、広野町あたりでは、やはりめったに人や車と出会わない。たまにすれ違う車は、千葉や茨城ナンバーが多く、山道を攻めるバイクもチラホラ。家族連れなどは、ほぼ皆無に近い。
 「スパリゾートハワイアンズは再オープンの後、少し苦戦していましたが、ゴールデンウイークに入って震災前の客足に回復しました。しかし、ここ被災地にやってくる人の中には、けしからん者も多いのです。復興ボランティアで県外から来てくれた若い女性をナンパする奴、震災の跡地がどうなったかを見に来てバカ騒ぎする連中などです」(福島県内の観光業者)

 JR常磐線の広野駅に向かう途中、大阪府警のパトカーとすれ違った。
 「今でも泥棒が多くてね。人気がない場所を特に警戒してほしいんだけど、まあ土地鑑がないから彼らには無理だよね」(広野町のコンビニエンスストア店長)

 ちょうど買い物に来ていた男性にも声をかけてみた。いまだに「この浄水器を付ければ放射性物質を簡単に除染できます」などという、詐欺紛いの営業もやってくるという。
 「そんなのには引っかからないよ。ただでさえ東電も国も信じられないのに、飛び込みのどこから来たかもわからない奴にだまされるわけないだろう」

 広野町や楢葉町は、住んでいるエリアにより、帰宅の許可が政府から出ている。しかし、戻る人はほとんどいないという。
 「戻ったら国からのお金が打ち切られてしまうでしょ。まだ線量が0.3マイクロシーベルトくらい残っていると聞くし…」(広野町の仮設住宅に住む主婦)

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