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巨人・堀内元監督、大事故のおかげで名球会投手に?「絶対に言わなかった」利き手に隠された秘密を明かす

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堀内恒夫氏(写真は監督時代)

 元巨人監督で野球解説者の堀内恒夫氏が、3日放送の『レジェンドの目撃者』(NHK BS1)にゲスト出演。自身の投球に隠された意外な秘密を明かした。

 現役時代は巨人(1966-1983)一筋でプレーし、「560登板・203勝139敗6セーブ・防御率3.27」といった通算成績を残した73歳の堀内氏。150キロ超とされる速球とドロップカーブが武器の投手だったが、番組内で幼少期に負った大怪我が後の投球に活きたと語った。

 >>巨人・堀内元監督が巨人投手にズバリ指摘「素質が開花する前に怖さを知った」 戦力外の伏線は7年前にあった?<<

 堀内氏は1948年、山梨・甲府市生まれ。太めの麺を野菜などの具材とともに味噌仕立ての汁で煮込む料理「ほうとう」が名物の地域だが、堀内氏によると「4歳の時にほうとうを作る機械を親父が買って、そこにこの指(右人差し指を誤って)突っ込んだ」と大事故に見舞われたという。

 堀内氏はこの事故により、利き手である右人差し指の先を切断。その後の治療については触れていないが、結果的に1センチほど指先が短くなってしまったという。ただ、指先が短くなったことが、後々直球やカーブを投げる際にメリットになったという。

 堀内氏はまずカーブを投げる際のメリットについて、「僕のカーブは回転を加えながら縦に抜くカーブ。だからこの指(右人差し指)はほとんど使わないんです」、「(使うのは)この指とこの指(親指と中指)だけで人差し指は添えるだけ。そして縦にひねってくる(投げる)ものですから、この指(人差し指)があると引っかかるんですよ。短い方が抜けやすいんです」と発言。人差し指が短いため球が抜けやすく、それによりカーブの変化量が人一倍大きくなったという。

 また、堀内氏はカーブの曲がりが大きいことを利用して、右打者に投げる際には頭付近を狙っていたと告白。「頭を狙って投げないと、(変化が)大きいものですからストライクゾーンに来ない。真ん中に投げたら必ずボールになっちゃう」、「(頭付近に投げると右打者は)一瞬フッと(体が)後ろに反るんですよ。その瞬間にもう(カーブは)打てないんですよね」と、打者に恐怖心を与えていたと説明した。

 一方、直球を投げる際のメリットについて、堀内氏は「指が短いから、今でいうカットボールも自然に投げられる」とコメント。「こうやって(人差し指と中指で球を押し出して)投げていくでしょ? 投げていけば必ず、この指(人差し指)が短いから先に(球から)離れるじゃないですか」、「そしたらこの指(中指だけ)が(球を)抑え込むから(横回転が加わって)、ボールが(打者の手元で)ピュッと変化する。打者はストレートだと思って待ってるから、ピュッと曲がれば芯外れるんですよ」と、特に意識しなくても自然に球が曲がるため打者の狙いを外しやすかったと語った。

 事故で短くなってしまった右人差し指を、「武器です」と断言した堀内氏。「だから指が短いってことは(周囲には)言わなかった。『どうやってカーブ投げるんですか?』って言われたら『こうやって投げるだけです』って(握りは見せたが)、この指のことは絶対に言わなかった。(明かしたのは)もう(現役が)終わってからです」と、現役中は一貫して隠し続けていたと語っていた。

 今回の放送を受け、ネット上には「怪我の功名っていう言葉がぴったりの貴重な話だ」、「指を切った事故の話は何かの本で見て知ってたけど、投球にこれだけメリットをもたらしているのは知らなかった」、「カットボール投げてたのは初耳、直球と同じフォームで投げられたら打者としても対応が難しいだろうな」といった反応が多数寄せられている。

 事故で短くなった指を逆に自身の生命線とし、名球会投手にまで大成した堀内氏。体のハンデを最大限に生かした投球の秘密に驚いたファンは多かったようだ。

文 / 柴田雅人

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