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阪神・矢野監督、低迷脱出の最終手段は“暴走スチール”? 二軍を変えた秘策以外に打つ手はないか

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矢野燿大監督

 これも、「歴史の目撃者」となったということだろうか。4月21日のDeNA戦を落とし、矢野阪神は3勝19敗1分。勝利した5位DeNAの勝率が5割となったため、阪神がセ・リーグの「借金」を全て背負う異例の事態となってしまった。

 逆転の代打満塁ホームランを記録しながら敗れたのは、セ・リーグ初。開幕からビジターゲーム12連敗は56、58年の広島以来で、歴代ワースト3位タイ。横浜スタジアムで“3タテ”を食らうのは、15年ぶりだそうだ。

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 「4月29日に自力優勝の可能性が消滅するかもしれません。4月中の消滅は聞いたことがありません」(ベテラン記者)

 “歴史的な弱さ”である。

 それでも、矢野燿大監督は試合後の共同会見から逃げなかった。責任感の強さだろう。声に張りがないのがちょっと気になるが…。

 その同日の会見で、矢野監督は「もちろん」という言葉を何度か繰り返していた。敗戦に関する自身の責任、投手継投の失敗、悔しさ、代打満塁弾を放った小野寺暖の必死さを聞かれた時に出たもので、それは「敗戦の重みを強く受け止めている」という意味だろう。

 「打つ手が全て裏目に出ています。前日まで2番で起用していた佐藤輝明を3番に、近本光司を1番に戻す打順に組み直しましたが、機能しませんでした」(プロ野球解説者)

 しかし、こんな見方もできる。矢野監督は「今季限りで辞める」と言ったが、自身が思い描く通りのチームを作れたのだろうか。

 2018年のことだ。矢野監督は二軍を指揮していた。同年の阪神二軍はファーム日本一に輝き、115試合で163個をマークする盗塁の新記録も達成させた。

 それは矢野監督が「走る」「一つでも前の塁を」の姿勢を選手たちに植えつけたからである。当時の阪神二軍戦を見たが、試合中、常に声が出ていて、個性の強い選手たちが「勝利」という共通の目的に向かって結束している印象も受けた。

 「足が速ければ盗塁が成功するとは限りません。対戦投手のクセ、配球も研究しなければなりません。『走る意識』を定着させ、選手の野球に関する考え方も高めようとしていました」

 当時を知る関係者がそう言う。

 矢野監督が一軍を指揮したこれまでの3年間、阪神から盗塁王が誕生している。だが、18年のファームのような結束力は感じられないのは、ナゼか? 

 「盗塁王のタイトルを獲った近本、中野拓夢はともかく、今の阪神選手は走ることに積極的ではありません」(前出・プロ野球解説者)

 阪神ファンをこれ以上、「負の歴史の目撃者」にさせないため、なんとかしなければならない。18年のファームのように、走って、走って、走りまくるしかない。雨天コールド負け、止まない雨はないというが…。(スポーツライター・飯山満)

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