〈甦る江戸川乱歩の世界〉は、一筆箋(おしゃれなCDシングルサイズ)やクリアファイル、展示の図録などのそれぞれ300円程度のお土産も販売され、展示内容は、『超人ニコラ』肉筆原稿、乱歩が自分に関連する切抜きを集めたスクラップブック、挿絵画家の作品の展覧などで、こじんまりとした雰囲気だが、無料で楽しむことができた。
挿絵作品は、丸尾末広の絢爛たるイラスト、スティーブン・キングの挿絵も担当している藤田新策のロボット風絵画、写真で虚構を表現する石塚公昭の作品、怪人二十面相を漫画化した山田貴敏の原画、横尾忠則のポスター、ほかにも、なつかしの“BDバッジ”や“コルトディテクティブスペシャル”などの雑誌付録も飾ってあり、ファンの注目を浴びた。
江戸川乱歩の最後の家がある池袋は、彼が愛した町でもある。随時いろいろなイベントが催されるし、訪れた際は独特の作風が読み手の心を掴んで止まない巨人・乱歩に思いを馳せるのも、なかなか癒されることだろう。