search
とじる
トップ > レジャー > 私はこうしてお客様に落とされた 〜彩香・キャバ嬢(24歳)〜

私はこうしてお客様に落とされた 〜彩香・キャバ嬢(24歳)〜

 「…ああ、もう! まただよ!」
 「えっ、何が?」

 珍しく同じ店の彩香と休みがかぶったので、久しぶりにプライベートで飲みに出てきたものの…。さっきから独り言を繰り返してばかりの彩香と、それに反応するものの無視され続ける私という、一方通行な会話のやり取りが続いていた。結局、家でひとり、飲んでいるときとまったく変わらないような気もしなくはないんだけど…。

 「佐伯さんっているじゃん?」
 「…佐伯さんって、彩香のお客さんでしょ? それがどうかしたの?」
 「ここんとこ、ずっとメールがくるんだけど!」
 「いいじゃん、別に」
 「良くないよ! 彼氏面されて本当に迷惑なんだけど!」
 「なんでー? 佐伯さんに好かれるとか超いいじゃん!」

 グラスを持つ彩香の手がピタッと止まるのと同時に、本気で言ってるの? といった冷めた目線がこちらに向けられた。

 「だって、佐伯さんってパッと見は頼りなさそうに見えるけど、意外にできる男みたいだよ〜」
 「それどこ情報よ」
 「佐伯さんのお友だち、私のお客さんなんだよね。やっぱりさ、女側から見える部分って限られてるでしょ? 同性側の意見もたまには聞かないと〜!」

 う〜んと黙って考え込んでしまう彩香に、一度、同伴じゃなくてプライベートでご飯にでも行けば? とボソッと言ってみた。

 「聞いてよ、今度、彩香ちゃんと遊びに行くことになったんだよ!」

 席につくなり、満面の笑みで私にそう話してくれる佐伯さんは、そのあともずっとありがとうの一言だけを繰り返していた。佐伯さんって、こういう純粋な部分があるから憎めないし、困ってたら助けてあげたいと思っちゃうんだよね。だから、彩香との仲を取り持ってあげたわけだし、結果的に、彩香も佐伯さんのこういう部分に惹かれて意識しだしてるんだと思う。

 周りに協力を得るのも、たまにはいいんじゃないかな? と私は思うんだけどね。

取材・構成/LISA
アパレル企業での販売・営業、ホステス、パーティーレセプタントを経て、会話術のノウハウをいちから学ぶ。その後、これまでの経験を活かすため、フリーランスへ転身。ファッションや恋愛心理に関する連載コラムをはじめ、エッセイや小説、メディア取材など幅広い分野で活動中。
http://ameblo.jp/lisa-ism9281/
https://twitter.com/#!/LISA_92819

関連記事


レジャー→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

レジャー→

もっと見る→

注目タグ