プロ野球
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スポーツ 2020年05月01日 20時30分
ソフトB・中村、無観客試合が“やりづらい”リアルな理由を告白 球団と会議を重ねる日々、他球団選手と情報共有も
ソフトバンク・中村晃が4月30日、チームOB・斉藤和巳氏がアップした動画に出演。開幕延期が続く現在の練習状況や無観客試合について言及した。 昨シーズンで2年間の任期を終えた同僚の柳田悠岐に代わり、今シーズンからチームの選手会長を務めている中村。今回、斉藤氏の公式ユーチューブチャンネル動画には自宅からリモート出演し、練習状況や無観客試合について語った。 中村によると、現在チームの選手たちは一軍本拠地・福岡PayPayドーム(福岡・福岡市)、二軍本拠地・タマホームスタジアム筑後(福岡・筑後市)に分かれ、さらにそこから投手・野手ごとに1グルーブ10人ほどに分かれて自主練習を行っているとのこと。投手と野手が球場内で会うことはなく、選手以外の人間もコーチ、トレーナー、打撃投手がそれぞれ1人ずつぐらいしかいないという。 また、選手会長を務める中村は、練習の傍ら球団側とオンラインで会議を行うことも多いとのこと。詳しい内容については明かさなかったが、会議には選手会副会長の森唯斗(投手)、甲斐拓也(捕手)、今宮健太(内野手)も出席し、外野手の自身と共に各ポジションで会議の内容を共有しているという。 4月23日に開催された12球団代表会議で、今シーズンは開幕から当面の間オープン戦(2月16日~3月15日)と同じく無観客試合とする方針が決定している。この点に関連して、斉藤氏から無観客試合の感想を聞かれた中村は「アドレナリンを出すには限界がある」と吐露。観客に見られることで生じる緊張感もないため、自身を含め多くの選手が「やりづらいなあ」と感じているという。 こうした状況が続く中、「また(大観衆の前で野球を)やりたいな」という思いが強くなっているという中村。昨シーズンまで同僚だったロッテ・福田秀平も、ロッテ・楽天はほとんど練習ができていないと話していたことも明かした。そのため、「この状態での開幕は厳しいのかな」とも語っていた。 今回の動画を受け、動画のコメント欄やネット上には「選手会長だから事務的なことにも時間を割かれるんだな」、「会議って何話すんだろう、練習方針とか選手の要望とかかな」、「緊張感が生まれないとなると、無観客で開幕しても試合中の怪我が続出する危険性がありそう」、「ロッテは27日から練習再開したけど、楽天は未だに再開してないから今開幕したら不公平感あるな」、「全球団練習には苦慮してるだろうから、開幕まではまだ時間が要るんじゃないか」といった反応が多数寄せられている。 プロ入りからソフトバンク(2008-)でプレーする30歳の中村と、ダイエー・ソフトバンク(1996-2013/2011-2013はコーチ扱い)で現役生活を送った42歳の斉藤氏。両者は2008年から2013年にかけ共にソフトバンクに所属した経験を持っている。 4月7日から5月6日までの期間で発令されている緊急事態宣言が延長された場合、プロ野球もその分さらに開幕ずれ込むとみられている。各球団の選手たちの苦境はいつになったら終わりが見えてくるのだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について斉藤和巳氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCPZTIne5_lbA02WroeXhJtQ
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スポーツ 2020年05月01日 17時00分
元阪神・片岡氏、コロナ感染で公開された“衝撃の姿”は回復傾向時だった 感染経路についてや、アビガンの副作用も明かす
元プロ野球選手の片岡篤史氏が、4月30日に自身の公式ユーチューブチャンネルに動画を投稿。新型コロナウイルスの感染について言及した。 同月14日の動画で感染・入院、同月24日の動画で退院したことをそれぞれ報告している片岡氏。本動画では冒頭で「コロナで入院しまして大変ご心配をおかけしましたけど、無事退院することができました」と報告。その後、テレビ電話でゲスト出演した元プロ野球選手の高木豊氏と共に、感染判明の経緯や入院生活について語った。 片岡氏は38度台の発熱や咳といった体調の異変を受け、4月7日夜に病院に行ったとのこと。そこで血液検査やCT検査を受けたところ、肺炎が判明したためそのまま入院。高木氏は肺炎の判明直後に片岡氏から連絡をもらったというが、片岡氏は発熱の影響からか連絡をとったことをあまり覚えていないという。 翌8日にPCR検査を受け感染が判明した片岡氏だが、感染経路については思い当たるふしがないとのこと。また、自身の症状は「ベッドから起き上がれない」、「座ると咳が出て息苦しくなるから座れない。(ベッドの)横にあるものも取れない、しんどくて動きたくないって状態だった」という。 9日からは“コロナに効くかどうかはまだはっきりしていない”、“尿酸値が少し上がる副作用がある”と医師から説明を受けた上で、新型インフルエンザ治療薬『アビガン』を10日間投与された片岡氏。最初の3日間は朝8錠、夜8錠ずつ服用したというが、4日目の12日ごろから熱が下がったという。 片岡氏は熱が下がったことを受け、感染を公表する動画を撮影し14日に自身のチャンネルにアップ。鼻に酸素供給用のチューブをつけ病床に横たわり、かすれた声で感染を報告する片岡氏の姿は衝撃を呼んだが、片岡氏は「あれが苦しさのマックスだと思う方もいるけど、あれは熱が落ちてだいぶ楽になってきた時」と明かした。 入院生活で体重が8キロ減少するも、24日に無事退院した片岡氏。ただ、医師からは“免疫・抗体ができるかは証明されていない”と注意を促されたといい、「(今後も)気を付けて生活しなければいけないとつくづく感じる」と語っていた。 今回の動画を受け、動画のコメント欄やネット上には「実際の感染者が経緯や体験談を発信してくれるのはありがたいこと」、「楽になってあの状態なのか…やっぱりかかっちゃいけない病気だな」、「話しぶりは元気そうだけど、表情は体重減もあってかなりやつれてるように見える」、「心当たりないって言ってるけど、ずっと家にこもっててかかるとは考えにくいから直前の行動をもっと詳しく話してほしい」、「病院たらい回しにされてる人も多いのに、感染判明から入院、治療までスムーズ過ぎない?たまたま運が良かっただけなのか?」といった反応が多数寄せられている。 4月7日から同月24日まで、約2週間の入院生活を送った片岡氏。動画の最後では視聴者に向けて「ゴールデンウィークに入りますけど、人と接しないことが一番だと思います。皆さんも家にいてストレスがたまっているかもしれないですけど、とにかく今は我慢の時だと思います」と呼び掛けている。文 / 柴田雅人記事内の引用について片岡篤史氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCSFE1o0ihc5mfODf2FybeuA
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スポーツ 2020年05月01日 11時35分
元阪神・鳥谷は一塁コンバートもある? ロッテ、FA加入の福田もスタメン落ち危機か 井口監督の思惑通りに競争激化
2人の外野手が選択したプロ野球人生。どちらが正しいのかは決められないが、ペナントレースが開催された時にファンの注目を集めそうだ。 千葉ロッテの自主練習が行われた(4月29日/ZOZOマリンスタジアム)。代表質疑、広報を介しての回答、取材NGエリアもあり、通常とは異なる場面もあったが、2人の外野手が意気込みを語ってくれた。 清田育宏外野手は挑戦中の一塁守備に意欲を示し、角中勝也外野手は打棒復活を誓った。19-20年オフ、千葉ロッテは福田秀平のFA補強に成功した。これが、清田、角中の“運命”を変えた。井口資仁監督は「2番左翼」での福田の起用を公言し、これを受けて、鳥越裕介ヘッドコーチが清田、角中に「一塁手の練習も?」と打診した。「出場機会が増えるのなら」と、“突然のコンバート”を受け入れたのが清田で、「外野一本、福田と勝負する」と、あえて自分を追い込んだのが角中だった。 「井口監督は選手層を厚くしたいと考えています。レギュラーを欠いた時の戦力ダウンが大きすぎると」(スポーツ紙記者) 3月に入り、元阪神の鳥谷敬も獲得した。二遊間を予定していた選手たちの調子が上がってこないこと、平沢、安田、藤原らの若手にまだフルシーズンを戦う地力が養われていないことが鳥谷獲得につながったという。しかし、この鳥谷獲得の影響は二遊間、三塁だけには止まらないようだ。 関西で活躍するプロ野球解説者がこう言う。 「昨季中盤、鳥谷は一塁の練習もしていました。ショート一本で勝負すると言ってシーズンに臨みましたが、矢野燿大監督が鳥谷のためを思い、一塁の練習を加えました。試合で一塁を守る場面はありませんでしたが、もともと守備の巧い選手だし、十分に通用しますよ」 問題は三塁を守るレアードだ。昨季前半戦は猛打爆発だったが、中盤戦以降は失速。レアードと鳥谷の三塁併用案がチーム内にはあって、状況次第ではレアードが指名打者に回れば、指名打者でのスタメンが予定されている井上晴哉が一塁で出場する試合も出てくるだろう。 「若手の安田を一塁か、三塁で使う試合も出てくるでしょう。安田は二軍戦では三塁を守り、一軍では一塁手の練習に入っています」(前出・スポーツ紙記者) 外野での生き残りを懸けた角中はもちろんだが、一塁併用を受け入れた清田も試合出場が保証されていないのだ。 「チーム内競争を激化させることが井口監督の目的でした。今のところ、井口監督の思い通りに進んでいるようです」(前出・スポーツ紙記者) 福田が弾き出される試合もあるのではないだろうか。福田の古巣ソフトバンクの関係者は「対戦投手の得手不得手がある」と意味シンなことを言っていたが…。オフの補強勝者・千葉ロッテが“短期決戦”となるペナントレースの主役に躍り出そうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年04月30日 20時30分
巨人・原監督の采配は理解不能? 「2ボールから代打に…」元巨人井端氏が語った裏話にファンも驚き
元プロ野球選手の井端弘和氏が、29日に自身の公式ユーチューブチャンネルに動画を投稿。巨人・原辰徳監督について言及した。 『セ・リーグ6球団の監督について語ります【巨人/横浜DeNA/阪神編】』というタイトルの本動画で、井端氏は巨人・原監督、DeNA・ラミレス監督、阪神・矢野燿大監督について現役時代の印象やエピソードを交えてトークを展開。その中で、現在巨人の指揮を執る原監督とのエピソードを語った。 具体的な日時は明かしていないが、井端氏が巨人に移籍した2014年以降のとある試合中、原監督は井端氏と高橋由伸氏(前巨人監督)に対し「自分が監督のつもりで試合を見とけ」と言ってきたという。なお、原監督は2015年シーズンを持って監督を退任したが、井端氏と高橋氏は翌2016年シーズンからそれぞれコーチ、監督に就任している。 原監督の言葉を機に、試合中に代打として出番を待つ間に「ここは俺だろう」、「ここは俺じゃない」と采配を考えるようになったという井端氏。ただ、原監督は井端氏が全く想定していない場面で代打を告げることもしばしばだったという。 こちらも具体的な日時は明かしていないが、井端氏が一番驚いたと語ったのがとある試合で次打者が投手だった場面。原監督が投手をそのまま打席に立たせたことを受け、代打の準備をしていた井端氏はバッティンググローブを外しベンチへ。ところが、カウントが2ボール0ストライクになったところで原監督が一転して代打起用を告げたため、井端氏は慌ててバッティンググローブを着け直し打席に向かったという。 「2ボールから代打に行くことが、有利なのか不利なのかは分からなかった」と笑いながら口にした井端氏。引退から5年が経過した現在でも、原監督の意図は読めていない様子だった。 今回の動画を受け、動画のコメント欄やネット上のファンからは「確かに原の考えは読めない。以前は突然変則シフトを指示したこともあったし」、「原監督の後に由伸監督、井端コーチになったのはもしかしてこの言葉も関係してるのか?」、「何で2ボールから代打なのか、相手投手を動揺させて四球をもぎとるつもりだったんだろうか」「監督復帰時にコーチに据えてないから、井端に采配考えさせたの意味なくない?」といった反応が多数寄せられている。 現役時代に中日(1998-2013)、巨人(2014-2015)でプレーし、引退後は巨人(2016-2018)でコーチを務めた井端氏。2018年オフの原監督復帰と入れ替わるように巨人を退団し、現在は侍ジャパンで内野守備走塁コーチ、並びに編成戦略担当を務めている。 今シーズンを含めて、巨人(2002-2003,2006-2015,2019-)で計14年間指揮を執っている61歳の原監督。井端氏とは2002~2003年、2006~2013年は敵同士だったが、2014年~2015年は味方として戦っている。 巨人監督としてリーグ優勝を8回(2002,2007-2009,2012-2014,2019)、日本一を3回(2002,2009,2012)果たしている原監督。味方ですら読めない采配が、これだけの結果をもたらしてくれたのかもしれない。文 / 柴田雅人記事内の引用について井端弘和氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCVhXntGHOpB4vnfkBdN5HlA
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スポーツ 2020年04月30日 17時30分
DeNA・中川「下半身強化で強い球を」 育成上がりのプロスペクト右腕、ステップアップで狙う一軍初勝利
昨年支配下登録を果たした、伸び盛りの若手右腕・中川虎大が自主練習期間の過ごし方を公開した。 3年目の20歳の若者は、開幕が見えない状況に「モチベーションを保つのは難しい」と、素直な心境も吐露したが、「昨年一年間投げさせていただいて、後半スタミナ不足を感じた」と、イースタンリーグで規定投球回数を投げたからこその課題を見つけた。今は「下半身の強化」で課題を克服する時間に充てると共に、「ケガをしないこと」も大切にしていると明かす。「立場的にもケガをしてしまったら一軍に上がるチャンスが無くなってしまうので、身体作りも大事ですが、ケアの部分も大切にしています」と、冷静に自分と向き合っている。 寮生は外出禁止が続いているが、「映画鑑賞やゲーム」でリラックスする時間を作る。また、昨年アメリカにあるトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」に訪れた際に「自分の英語能力が低いと痛感したので、スキルアップの為に通訳の方に教わったり、教材を購入して勉強を始めました」と、空いた時間を自分磨きに利用。意識の高さも垣間見えた。 3月下旬に行われていたファームでの練習試合でも、最速150キロ越えで、ほとんどが140キロ中盤から後半のストレートを軸に、フォーク、カットボール、スライダーを操る若さ溢れるピッチングを披露していた。その際も、「アウトに取るのが仕事ですが」と前置きした上で、「強い球をしっかりと投げて、まっすぐで押していく」ことと、「悪い時といい時の差をなくす」ことをテーマにし、実際に結果も出していた。 昨年7月に育成から支配下登録を勝ち取り、同28日には一軍デビューも果たした中川虎大。ファームでは11勝、防御率2.25と2つのタイトルも手中に収めた期待の若手右腕は、自主練習期間をうまく利用して、去年果たせなかった一軍初勝利と、一軍定着に向けてステップアップして行く構えだ。取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘
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スポーツ 2020年04月30日 17時00分
元中日・落合氏の打球は「交通事故みたいな音」? 清原和博氏が告白、“バッティングの神様”と憧れた打者の凄さとは
元プロ野球選手の清原和博氏が、元阪神・片岡篤史氏が28日にアップしたユーチューブ動画に出演。元プロ野球選手・監督の落合博満氏について言及した。 片岡氏は新型コロナウイルス感染を公表した14日の動画で、今後出る動画は事前にストックしていたものと視聴者に説明している。そのストックの1つである本動画に出演した清原氏は、自身が現役時代に対戦した選手の印象やエピソードについてトーク。その中で、2年連続三冠王(1985-1986)に輝いたロッテ時代の落合氏について語った。 落合氏が2年連続三冠王を獲得した1986年に西武に入団した清原氏。落合氏は普通の選手とは打った時の打球音が違うといい、「普通の人の打球音は『カキーン』。(落合氏は)『ビシャッ』って、なんか交通事故みたいな音」だったという。 落合氏は選球眼も卓越していたといい、「ボール球全然振らへん。『なんであれ止まるんかな』って(感じ)」とのこと。清原氏が入団した当時の西武には渡辺久信、工藤公康、郭泰源といった好投手がいたが、彼らの変化球もきっちりと見極め難なく打ち返していたという。 「(落合氏の)ハーフスイングも見たことないし、ワンバウンド(の球を)振ったところも見たことない」という清原氏。「どんな投手が来てもタイミングが全部合ってるように見えた。(当時は)『ああいうふうになるにはどうしたらいいんかな』って思ってた」と落合氏を目標にしていたと語っていた。 今回の動画を受け、動画のコメント欄やネット上には「確かに当時は見てて、よくあのボール振らなかったなって思ったことは何回もあった」、「落合は500本以上(510本)ホームラン打ってるけど、同じくらい(525本)打ってる清原が言うと説得力あるな」、「昔出した本の中で神様って言ってたくらいだし相当憧れてたんだろうな」、「落合はその辺の年からずっとシーズンの四球数が一番多かった気がする」といった反応が多数寄せられている。 現役時代に西武(1986-1996)、巨人(1997-2005)、オリックス(2006-2008)でプレーした52歳の清原氏と、ロッテ(1979-1986)、中日(1987-1993)、巨人(1994-1996)、日本ハム(1997-1998)でプレーし、引退後は中日(2004-2011)で監督も務めた66歳の落合氏。両者は1986年に共にパ・リーグでプレーし、2004年から2008年にかけては選手、監督としてセ・リーグや交流戦でしのぎを削っている。 その落合氏について、清原氏は2009年出版の自伝『男道』(幻冬舎文庫)の中で「落合さんは僕のルーキー時代からの、恩師のような人」、「バッティングの神様だった。少しでも神様に近づきたくて、ロッテとの試合ともなると、落合さんから目が離せなかった」などと記している。 正式なタイトルとして表彰はされないが、プロ20年間で通算9回(1984-1991,1993)リーグ四球王に輝いている落合氏。その選球眼は清原氏から見ても驚くべきものであったようだ。文 / 柴田雅人記事内の引用について片岡篤史氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCSFE1o0ihc5mfODf2FybeuA
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スポーツ 2020年04月29日 17時30分
阪神、2ケタ勝利は確実も大野獲得に賛否のワケ 囁かれる今オフのFA、懸念はライバル球団の動向以外にも?
虎のエースは外様か、生え抜きか…。阪神の開幕投手はフリーエージェント移籍2年目の西勇輝で決定している。昨季、2ケタ勝利を挙げたのはもちろんだが、Aクラス入りの懸かった9月で4戦4勝と大きくチームに貢献した。捕手・梅野は「ピンチでも動じない」とメンタル面での強さを讃えていた。 FAは選手個人の権利であり、「FA権の行使=移籍」の解釈も定着しており、外様選手、生え抜きで線引きをするのは適当ではないのかもしれないが、今季、期待されている左腕が順調に勝ち星を挙げられなかった場合、阪神も今オフ、去就が注目されている投手の獲得に動くようだ。中日・大野雄大だ。 「新型ウイルス禍でFA取得に必要な日数をどう数えるか、今季に限っては特別ルールが用いられそうです。でも、選手にFA権を取得させないルールにはならないでしょうし、大野がFA権を今季取得すれば、間違いなく、今オフの主役です」(ベテラン記者) 昨年オフの契約更改で大野は複数年の提示を蹴って、単年契約を交わした。それを受けて、加藤宏幸代表が「それだけ自信があるということ。1年勝負してから考えたいという彼の思いを」と地元メディアにコメントし、慰留・説得に失敗したことを匂わせていた。 防御率1位(19年)、ノーヒットノーランも達成した左腕が動くとなれば、全球団が動くだろう。しかし、阪神の見方は少し違う。 「阪神は大野に対し、完全な苦手意識を持っているはず」(在阪記者) 昨季の阪神打線は大野に対し、3勝0敗(6試合)。防御率1・35、9月14日にはノーヒットノーランも食らっている。この難敵を味方に変えれば、それだけで大きなプラスとなる。他球団も大野を評価しており、大争奪戦となるのは必至だが、阪神内には3年目の左腕・高橋遥人を育てるべきとの意見もあるそうだ。 「矢野燿大監督も高橋を大きく育てようとしています」(前出・同) 高橋はキャンプでの評判も良かった。昨季の成績は3勝9敗。急成長したというわけではない。走者を背負った場面で打たれたこともあったが、打線の援護に恵まれない日も多かった。阪神キャンプでこの高橋を見たプロ野球解説者がこう言う。 「オトナになったね。投球練習を見ていると、力任せに投げ込むことはなくなったし、投球と投球の間の『間』の取り方が上手になった。考えながら投げていました」 大野、高橋ともに左の先発投手だ。大野を獲得すれば、高橋の役回りが減る。高橋を大きく育てるためにも「慎重になるべき」という意見もあれば、「お手本になる先輩として絶対に獲るべき」の意見の両方があるそうだ。 「大野を獲得すれば、自動的に2ケタの勝ち星が計算できます。FA宣言するとなれば、マネーゲームになるのも必至」(前出・在阪記者) 2019年、ナゴヤドームは阪神にとって鬼門だった。同球場でのチーム打率は1割8分9厘。本塁打5、得点29は他球場での成績と比べても、もっとも悪い。繰り返しになるが、特に大野に苦しめられていたが、投手陣は違う。ナゴヤドームでのチーム防御率は2・69。セ主要球場の中でトップの好成績である。対中日戦のトータル成績は10勝14敗1分け。14敗のうち3敗が大野に付けられたものである。その大野が「ライバル・巨人に行く」なんてことになったら…。阪神は高橋の一本立ちと同時に、巨人のFA市場に対する動向も見極めなければならないだろう。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年04月29日 11時00分
阪神選手が血の泡を吹き失神、ルール改正にも発展した“川崎球場の悲劇” 「死んだ」と思った観客も?
新型コロナウイルスの影響により、開幕延期が続いているプロ野球。本来なら本日29日からは、ゴールデンウィーク(GW)期間の戦いに突入しているはずだった。 休日が続くということもあり、毎年多くの観客が球場に詰めかけ歓声を送るGW期間。そのGWの時期に、過去のシーズンでは球場が静まり返る大事故が起きている。 1977年4月29日、川崎球場で行われた阪神対大洋の一戦。「7-6」と阪神1点リードの9回裏。1死一塁と同点のランナーを出した阪神は、大洋・清水透が放った打球に対し左翼・佐野仙好がダイビングキャッチを敢行。見事に打球をキャッチしたが、この勢いでフェンスに頭から激突しその場にうずくまった。 佐野の異変を察知した中堅・池辺巌がそばに向かうと、そこには白目で血の泡を吹く佐野の姿が。この時、大洋の一塁ランナーがタッチアップで一気に本塁を陥れようとしていたが、池辺はプレー続行中であることも構わず手招きで救助を要請。その後佐野はグラウンド内まで乗り入れた救急車で病院に搬送された。 現在のプロ野球各球場はフェンス激突による選手の怪我を防ぐため、全ての球場に緩衝材をカバーゴムで覆ったラバーフェンスを設置している。しかし、当時の川崎球場はコンクリートがむき出しのフェンスだったため激突の衝撃は大きく、佐野は頭蓋骨陥没骨折の大怪我を負うこととなった。 佐野の搬送後、大洋の一塁ランナー生還に対し阪神・吉田義男監督は命に関わる事態として猛抗議。リーグへの提訴を条件に試合は再開され、結果7-7で両軍引き分けに終わった。 阪神側の提訴は5月12日にセ・リーグ考査委員会によって却下されたが、同日に開かれたセ・パ両リーグの実行委員会で、全本拠地球場のフェンスにラバーのクッションを張ることが提案され全球場も了承。佐野の事故をきっかけに、各球場にラバーフェンスが設置されるようになった。 また、8月1日の野球規則委員会では、「プレーヤーの人命に関わるような事態など、プレーを中断すべき事態であると審判員が判断したときには、プレーの進行中であっても、審判員はタイムを宣告することができる」という項目が野球規則に追加されるなどルール改正にもつながっている。 なお、佐野は大怪我を負ったにもかかわらず、同年7月3日ヤクルト戦で復帰し初打席でいきなりホームランを記録。その後も後遺症などに襲われることはなく、阪神一筋(1974-1989)の現役生活で「1549試合・.273・144本・564打点・1316安打」をマークした。引退後は阪神でコーチやスカウトを歴任し、68歳の現在は球団本部スカウト顧問を務めている。 激突直後は「死んだ」と思った観客も少なくなかったという佐野の事故。ただ、怪我を恐れずにフェンスに突っ込んだことが、現代を含む後世の選手たちの安全につながっている。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年04月28日 18時40分
阪神・大山の不振理由を元球団コーチが指摘 「吹っ切れました」復調のきっかけ掴むも不安と期待?
元阪神・濱中治氏が27日、ラジオ番組『ガチ虎!』(ABCラジオ)に生出演。阪神・大山悠輔について言及した。 2015~2019年にかけて、阪神で一軍、二軍打撃コーチを歴任した濱中氏。2020年からはABCテレビ・ABCラジオの野球解説者として活動しているが、ゲストとして出演した今放送で大山の打撃について語った。 コーチ時代に大山を熱心に指導し、退任後も頻繁に連絡を取り合っているという濱中氏。番組内では今シーズンイチオシの選手として大山の名を挙げたが、2月1~26日に行われた春季キャンプの時点では「打撃(フォーム)に試行錯誤しすぎて、(打つ際に)足を上げなかったりとか迷ってる感じがあった」と不安を感じていたという。 濱中氏は大山が足を上げなかった理由について「率を求めたい、結果が欲しいのかなと(感じた)。自分も経験があるが、『結果を早く出さないといけない』と思うとだんだん(打撃フォームが)小さくなっていく」と指摘した。 春季キャンプ後半の2月16日から3月15日まで開催されたオープン戦でも、序盤までは大山の打撃に不安を抱いていたという濱中氏。大山は昨シーズン終盤からの不振を引きずっていたのか、OP戦でも最初の3試合で打率.167とサッパリだった。 ただ、4試合目となった2月29日の試合で大山が本塁打を放ったことを受け「ようやく調子が戻ってきたんじゃないか?」と連絡したところ、「あの1本で吹っ切れました。これでもう大丈夫です」と言われ安心したという。 この一発を機に復調した大山は、OP戦で首位打者(.378)、本塁打数も全体3位タイ(3本)の数字を残すなど活躍。ただ、濱中氏は「矢野(燿大)監督は『開幕4番はボーアでいく』と明言してるけど、どこまで打てるかは未知数。ボーアが(4番を)外れた時に、『僕いきますよ!』と言えるくらい結果を残さないとダメ」とシーズンでの活躍も求めていた。 「(大山には)4番へのこだわりを持ってほしい。自分も(現役時代に)怪我から復帰した時は『絶対にもう一度4番を打つ』という気持ちでやってた」という濱中氏。「右(打者)の生え抜き4番というのはファンの人もかなり応援してくれる。そういう期待も込めて、(大山には)頑張ってほしい」とエールを送った。 今回の放送を受け、ネット上には「大山は今年スイング時に猫背になるクセを矯正したって記事で見たけど、それがハマるまで時間がかかったのかな」、「一発打ったら相当気持ちが変わるんだな、結果的にOP戦は首位打者だったし」、「4番大山の前後を助っ人が打つ形のクリーンアップが一番機能すると思うから頑張ってほしい」、「濱中は大山と同じ生え抜きの4番だったからなんとか大成してほしいんだろうな」、「無理やり4番に置いて潰れたら元も子もないから、実力つくまで下位で気楽に打たせた方がよくないか?」といった反応が多数寄せられている。 阪神(1997-2007)、オリックス(2008-2010)、ヤクルト(2011)で現役生活を送った後、阪神(2015-2019)で5年間コーチを務めた濱中氏と、プロ入りから阪神(2017-)でプレーする大山。両者は2017~2019年に共に阪神に所属し、生え抜き打者として阪神の4番を務めたという共通点がある。 新型コロナウイルスの影響により開幕延期が続く今シーズンだが、果たして大山は来たるシーズンで濱中氏の期待に応えることができるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年04月28日 14時40分
新庄剛志氏、日本帰国報道で疑問の声 「人がいると自分に負ける」発言から一転した決断に呆れも
昨年11月12日、自身の公式インスタグラムで現役復帰を宣言し話題を呼んだ元プロ野球選手の新庄剛志氏。4月28日、その新庄氏が現在暮らすインドネシア・バリ島から日本へ帰国することを、同日の『日刊スポーツ』(日刊スポーツ新聞社/電子版)が報じた。 昨年の現役復帰宣言からこれまで、NPBへの復帰を目指しバリ島でトレーニングを行っていた新庄氏。報道によると、日本で練習量を増やしたい新庄氏は新型コロナウイルスの状況を考慮しつつ帰国のタイミングを計っており、日程が決まれば住居を引き払って帰国するとのこと。また、新庄氏の関係者も練習設備の整った施設の確保に動いているという。 現役時代に阪神(1990-2000)、ニューヨーク・メッツ(2001,2003)、サンフランシスコ・ジャイアンツ(2002)、日本ハム(2004-2006)で活躍し、引退後の2010年ごろからバリ島に移住していた48歳の新庄氏。帰国が実現すれば、日本に拠点を戻すのは約10年ぶりのこととなる。 今回の一件を受け、ネット上には「今の状況で帰国するってそれだけ現役復帰に本気なんだな」、「日本だったら報道量も増えるから、その分球団関係者の目にとまる可能性も上がるかも」、「帰国してどうなるかは別として、コロナで暗い今だからこそこういう世の中を明るくしてくれそうな人は応援したい」といった期待の声が多数寄せられている。 一方、「日本じゃ自分に負けるから嫌ってTVで言ってなかった?」、「コロナ禍の中帰国する意味が分からん、練習うんぬんは建前で実際は金に困ってるんじゃないか」、「芸能界の仕事目当てじゃないか?帰国すればオファーも増えるだろうし」といった疑問の声も複数見受けられた。 「新庄氏は4月16日の『直撃!シンソウ坂上』(フジテレビ系)が放送した密着・インタビュー映像の中で、日本ではなくバリ島でトレーニングする理由について、『人がいると自分に負ける気がして嫌』と、人々の注目や雑音で練習に集中できなくなるからだと語っています。また、番組内ではこの他にも、現在の収入源は自身がイメージキャラクターを務める企業の広告に年1~2回出る仕事だけということや、家賃3万円の6畳ワンルームで暮らしていることなどを明かしています」(野球ライター) 新庄氏は28日正午ごろに自身の公式インスタグラムに投稿。今回の一件を伝える『日刊スポーツ』の紙面を添えて、「早く帰りたい」、「みんな待っとって」と記載している。番組の密着・インタビューが収録された2月上旬からは約2か月が経過しているが、なぜその間に帰国を決断するに至ったのか。今後の続報にも要注目だ。文 / 柴田雅人記事内の引用について新庄剛志氏の公式インスタグラムよりhttps://www.instagram.com/shinjo.freedom/
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