プロ野球
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スポーツ 2020年01月13日 09時00分
ソフトバンク・コラスも復帰絶望か 給料を持ち逃げした選手も、球団との契約を反故にしたお騒がせ助っ人
契約保留選手名簿に記載された状態にもかかわらず、米メジャーへの移籍を目論んでキューバを出国・失踪したと報じられているソフトバンク・コラス。契約保留の状態でメジャー球団と契約することは不可能という現行ルールを無視するかのような“暴走”は、球界に大きな波紋を広げている。 各メディアの報道の中では、「前代未聞」という表現が用いられているこの一件。ただ、過去の歴史を振り返ってみると、コラスに負けず劣らずの形で契約を反故にしたお騒がせ助っ人が存在する。 2010年オフに入団したオリックス・フィガロは、翌2011年シーズンに「24登板・8勝6敗・防御率3.42」とマーク。2012年は「11登板・0勝5敗・防御率3.09」と最終的な数字自体は振るわなかったものの、開幕投手にも起用された助っ人だった。 しかし2012年12月19日、フィガロはまだオリックスの契約保留選手名簿に入っているにもかかわらず、米メジャー・ブルワーズとマイナー契約を締結。この一件を報じた同年12月20日の『日刊スポーツ』(日刊スポーツ新聞社/電子版)によると、フィガロの“二重契約”を受けたオリックス関係者は不快感をあらわにし、ブルワーズからの身分照会がなかったことも明かしたという。なお、オリックスは翌2013年1月28日にフィガロを保留名簿から外し自由契約とした。 2011年1月7日に巨人が獲得したバニスターは、メジャー時代にシーズン12勝をマークしたこともあった先発投手。そのため、チームのローテーションに入ることも期待されていたが、同年3月11日に発生した東日本大震災の影響による原発事故への不安を理由に同月15日にアメリカへ無断帰国した。 再来日の要請に応じなかったため、巨人はバニスターを他球団への移籍が制限される「制限選手」として申請。NPBもこれを受理して4月2日に公示したが、その後当人から「もう野球はやらない」という申し入れを受けたことにより、同月26日に通常の引退選手と同じように「任意引退選手」として公示された。 1974年3月26日に日本ハムに入団したスノーは、元々は一般の貿易会社に勤めていた異色の経歴の持ち主。仕事で来日した際に受けた日本ハムのテストに合格したためチームに加わることになったが、二軍初登板の前日で、給料日でもあった同年4月25日に突如として失踪した。 滞在先のホテルなどを捜索しても消息がつかめなかった球団は、同月30日にスノーの契約解除、及び日本球界でプレーする資格を失う「失格選手」の適用をパ・リーグ連盟に申請。その後5月2日になって、スノーは母国アメリカに帰国していたことが判明したが、状況が変わることはなく同月4日に契約解除、同月9日に無期限の「失格選手」として公示されている。 過去のお騒がせ助っ人と同じように契約を反故にしようと動いているコラスだが、果たして所属元のソフトバンクはどのような対応をとるのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年01月12日 18時00分
.350、22本、106打点…メジャー1年目の日本人野手が残した打撃記録、筒香・秋山は更新なるか?
今オフ、それぞれメジャー球団への移籍を果たした秋山翔吾(西武→レッズ)、筒香嘉智(DeNA→タンパベイ・レイズ)の両名。純粋な日本人野手のメジャー挑戦は2013年の田中賢介(日本ハム→サンフランシスコ・ジャイアンツ)以来の出来事となる。 どちらも日本球界ではトップクラスの打者ということで、これまでの歴史を塗り替えるような活躍が期待されている両名。ここではその歴史の一つとして、日本人野手のメジャー1年目における打撃3部門の歴代1位記録をそれぞれ見ていきたい。 メジャー1年目における日本人歴代1位の打率は、2001年にイチロー(オリックス→シアトル・マリナーズ)がマークした「.350」。2000年オフにオリックス(1992-2000)からマリナーズへポスティング移籍したイチローは、前年まで7年連続でパ・リーグ首位打者を獲得。ヒットを打つことに関しては、日本で右に出る者はいないといっても過言ではない打者だった。 日本人野手初のメジャーリーガーとなったイチローだが、海の向こうでも変わらず快音を連発。1年目にしていきなり首位打者、最多安打(242本)、盗塁王(56盗塁)のタイトルを獲得し、さらにマリナーズが所属するアメリカン・リーグの新人王やMVPにも選出されるなど、まさに記録ずくめのルーキーイヤーとなった。 日本人ルーキーの最多本塁打記録は、2018年に大谷翔平(日本ハム→ロサンゼルス・エンゼルス)が放った「22本」。投手と打者を両立する“二刀流”の選手として日本ハム(2013-2017)で活躍した大谷は、2017年オフにエンゼルスへポスティング移籍。高校時代から公言していたメジャー挑戦の実現は、数多くのメディアによって広く伝えられた。 注目のメジャー1年目。大谷は右ひじの靭帯を損傷したことにより、投手としては10試合しか登板できず。しかし、打者としては104試合に出場し、日本時代の2016年に並ぶ自己最高タイの数字となる22本塁打をマークしている。 メジャー1年目の日本人打者が残した最多打点記録は、2003年に松井秀喜(巨人→ニューヨーク・ヤンキース)が記録した「106打点」。巨人(1993-2002)で長らく4番を務め、この間に本塁打王、打点王にそれぞれ3回ずつ輝いた松井。その実績を引っ提げ、2002年オフに海外フリーエージェント(FA)権を行使しヤンキースへ移籍した。 前年に50本塁打を放っていたこともあり、異国の地でもアーチを量産することが期待された2003年の松井だったが、迎えたシーズンで松井が放った本塁打は16本と激減。一方、打点については日本時代とそん色ない数字をマークしている。 現時点での打撃3部門の最高記録はどれもハードルの高い数字となっているが、もし塗り替えた場合は大きな注目・話題を集めることは確実。アベレージヒッターの秋山には打率、そしてパワーヒッターの筒香には本塁打、打点の記録更新を大いに期待したいところだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年01月11日 17時30分
西武・松坂、一軍キャンプ投入は危険? 渡辺GMの意味深発言、昨季未登板の内海とも明暗分かれるか
松坂大輔は古巣・西武で馴染めるのか? 辻発彦監督が2月1日スタートのキャンプにおける“選手分け”についてコメントを出した。注目の松坂大輔は一軍キャンプに振り分けるという。ベテランはスロー調整になりがちだ。松坂が西武一軍の練習から落ちこぼれるなんてことにならないだろうか。 懸念材料はいくつかある。その一つが「前倒しされた開幕戦」だ。「東京五輪の開催中、プロ野球ペナントレースはいったん中断します。その関係で例年よりも約1週間早い開幕戦となります。松坂のようなベテランになれば、調整もできるでしょうが…」(スポーツ紙記者) ベテランには経験値がある。しかし、松坂は実戦からは遠ざかっている。また、西武に限らず、今年は五輪の影響でどの球団も紅白戦、対外試合&オープン戦など実戦形式の予定は前倒ししている。投手出身のプロ野球解説者がこう続ける。 「ベテランは調整が遅れがち。だから、開幕戦から逆算して、個々に調整するのが一般的です。ベテランが一軍ではなく、二軍キャンプで調整することが多いのはそのため」 一軍と二軍のボーダーラインにいる選手、先発ローテーション入りを争っている中堅クラスの投手はキャンプ序盤から“飛ばす”。そのペースで練習が進めば、実績のあるベテランは潰される。だが、今年は開幕戦の日程が前倒しされているので、ある程度、早めの調整をしなければならない。この流れに実戦から遠ざかっている松坂を加えるのは、やはり危険だ。 話は松坂の西武帰還の会見(2019年12月11日)に遡る。渡辺久信ゼネラルマネージャーはこう語っていた。「1勝でも2勝でも、一軍で戦力になってほしい」と――。 渡辺GMは松坂帰還の仕掛け人でもある。この言葉が出る前のやり取りをちょっと整理しておきたい。会見終了後と同時に、渡辺GMも記者団から囲まれた。その時、「松坂を戦力として獲得した」と改めて訴えた。すると、記者団から「何勝くらいを期待しているのか?」の質問が出た。そのとき、返ってきたのが「1勝でも2勝でも」の言葉だったのだ。 勝ち星で計り知れないもの、松坂の存在感そのものがチームのプラス材料になると言いたかったのだろう。しかし、穿った見方かもしれないが、渡辺GMも「松坂には先発ローテーション入りして投げ続ける力は残っていない」と思っているようにも解釈できた。 昨季、12球団トップのチーム打率(2割6分5厘)と総得点数(756)を誇る西武打線の援護があれば、1勝か2勝なら、できるだろう。「1勝でも、2勝でも」の言葉を「チームの精神的支柱」と捉えるのなら、松坂は若手投手のお手本となるような練習態度を見せなければならない。 「昨季、一軍で1球も投げられなかった内海哲也がクビにならなかったのは、若手を圧倒させる練習量と、リハビリに取り組む真摯な姿勢が認められたからです」(ベテラン記者) 一方の松坂だが、日本球界帰還後は故障や年齢的理由で常に別メニュー調整だった。内海と同じことはできないだろう。勝ち星を重ねる“戦力”としてもチームに貢献するつもりだから、二軍でのマイペース調整組に変更してもらったほうが良さそうだが…。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年01月11日 11時00分
日本ハム・中田も怯える「プロ野球選手寮」 心霊現象の頻発、球団が対応に追われたケースも?
妻子持ちの選手や外国人選手を除けば、ほぼ全てのプロ野球選手が通る道である球団選手寮への入寮。今オフも年明けの1月4日から各球団の新人選手が連日入寮し、各メディアも広くこの模様を報じている。 食事面やトレーニング面など、選手にとって多くのメリットがある各球団の選手寮。ただ、その中には「不可思議な現象が起こる」、「幽霊が出る」と、まことしやかにささやかれている寮も複数存在する。 2015年11月に野球賭博問題で解雇となり、現在はユーチューバーとして活動する元巨人・笠原将生氏が「出ます」と証言したのが巨人の選手寮「ジャイアンツ寮」(神奈川・川崎)。笠原氏が2019年7月1日にアップしたユーチューブ動画によると、寮内には誰も住んだことがない上に、室内の天井にお札も貼られている416号室という部屋があるという。 動画内では詳しい時期は明らかにされていないが、ある日416号室の隣室で笠原氏を含めた4人が麻雀をしていたところ、深夜3時頃に2回ドアをノックする音が。しかし、ドアを開けると廊下には誰もおらず、近辺の部屋にも人はいなかったという。結局真相は不明とのことだが、笠原氏は「完全にあれは416号室の仕業ですよ、100%」と結論付けている。 2017年11月16日の『東京スポーツ』(東京スポーツ新聞社/電子版)で取り上げられたのが日本ハムの選手寮「勇翔寮」(千葉・鎌ヶ谷)。記事内では「突然部屋のどこかで大きな音がしたり、冷蔵庫が妙な音を出したり、今でも起こっていますよ」という若手選手の証言や、球団を代表する選手である中田翔もかつては幽霊の存在に怯えていたということが記されている。 なお、中田が幽霊に怯える様子は、2008年1月18日の『日刊スポーツ』(日刊スポーツ新聞社/電子版)でも伝えられている。当時ルーキーの中田は寮にまつわる心霊現象に関する数々の証言を他の選手から耳にし、「ヤバいっすね」、「ホンマらしいっすね」と不安を募らせていたという。 あまりの体験談の多さに、球団が対応に動いたのがヤクルトの選手寮「戸田寮」(埼玉・戸田)。2010年1月11日、同年3月5日の『日刊スポーツ』によると、寮では誰もいない階にエレベーターが止まったり、浴室の鏡に不自然な人影が映るといった不可思議な現象に複数の選手が遭遇。これを受けた球団関係者は「おはらいも検討しなくてはいけない」と口にし、実際におはらいを行ったという。 ただ、おはらいを行ってもそれほど状況は好転しなかったようで、翌2011年12月4日のファン感謝祭の中では当時ルーキーだった山田哲人を含む複数の選手に「(おはらいは)効いてない」と断じられている。 以上のような現象をもたらすのは、苦いプロ生活に終わった過去の選手たちの怨念か、それとも球団に不満を抱くファンの生き霊か…。いずれにせよ、今オフ新たに入寮した選手たちはこうした思わぬ“洗礼”を浴びることがないよう願いたいところだ。文 / 柴田雅人記事内の引用について笠原将生氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCGOKBW_5opgTMC1mJR_fERQ
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スポーツ 2020年01月10日 11時40分
阪神、現コーチ陣には存在意義がない? 山本昌待望論が渦巻く春キャンプ、秋に敷かれた“かん口令“も継続か
正規のコーチスタッフは、やるせない気持ちでいっぱいではないだろうか。 阪神がスタッフミーティングを行った(1月8日)。どの球団もそうだが、この時期に一、二軍の全首脳陣を集め、春季キャンプにおける選手の「一軍か、二軍か」の振り分けを決める。今年は東京五輪が開催されるため、その期間中、ペナントレースがいったん中断となる。そのため、開幕戦が例年よりも約一週間、前倒しとなる。キャンプのスケジュールも実戦形式の練習を早める必要があり、調整の遅いベテラン、注目の新人選手をあえて二軍スタートにするなどの配慮が行われている。スタッフミーティングとは、意思統一と確認の場でもあるのだ。 そんな全首脳陣が結束を固める会合の場で、衝撃的な決定もされていた。 「外部からの協力者がさらに増えることになりました」(球界関係者) 同関係者によれば、今季8人にまで膨れ上がった外国人選手のことが話し合われ、彼らとのコミュニケーションを円滑に行うため、駐米スカウトにキャンプに同行してもらうことになったそうだ。 駐米スカウトとは、阪神での在籍経験も持つアンディ・シーツ氏と、ジェフ・ウィリアムス氏の2人。状況次第では4番もあり得るとされるジャスティン・ボーア内野手や、ジェリー・サンズ内外野手の他、ジョン・エドワーズ、ジョー・ガンケル、ロベルト・スアレス投手の3投手が新たに加わり、先発の一角を担うだろうオネルキ・ガルシア投手とも契約を延長した。シーツ、ウィリアムス両氏はキャンプ常駐ではないが、長時間の練習など日本球界の習慣や阪神の雰囲気を説明するという。 関西地区で活動するプロ野球解説者がこう続ける。 「阪神フロントは『矢野監督は外国人選手とのコミュニケーションが巧くない』と見ています。サポートするつもりで、シーツ、ウィリアムス両氏のキャンプ訪問を決めたのだと思います」 しかし、今春のキャンプでは山本昌氏が昨秋に続いて臨時コーチを務めることがすでに決定している。山本氏の指導が好評だったことは繰り返すまでもないが、こんな指摘も聞かれた。 「昨秋キャンプ中、投手陣への指導内容を統一させる意味で、現任コーチは『練習中、口を挟んではならない』と通達されていました。今春キャンプもそうなるんですかね?」(前出・関係者) 山本氏と阪神の福原、金村両一軍投手コーチが異なる指導をしているのではない。選手側に伝わる言葉のニュアンス、捉え方があるので、その誤解を生じさせないために、昨秋キャンプでは山本氏に一本化させたのだ。 外国人選手には活躍してもらわなければ困る。投手陣の飛躍のためにも指示系統の一本化は必要だ。とは言え、これでは、現任コーチの存在意義がないのも同然だ。 「臨時コーチや、キャンプ期間中の協力者はあくまでも『外部の人』。ペナントレースの勝敗に責任を持つ必要はありませんからね」(ベテラン記者) 関西地区では「山本氏のコーチ就任の待望論」も出ているそうだ。今春キャンプでは、現任コーチの“ヤル気”も継続させなければ、矢野監督はペナントレースで苦しむことになるだろう。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ
西武、一軍キャンプ帯同も「松坂は別メニュー」か 渡辺GMの目論見がメンバー編成から判明?
2020年01月16日 11時30分
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スポーツ
DeNA・倉本寿彦、「周りを気にしている立場ではない」6年目の決意
2020年01月16日 11時00分
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スポーツ
巨人、オフ補強失敗が意外なベテランに影響? 元木ヘッドコーチも期待、若手を差し置いての優先起用もあるか
2020年01月15日 11時57分
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スポーツ
中日・根尾が二軍、ルーキー石川が開幕一軍? 就任2年目のシーズン、与田監督が目論むチーム構想とは
2020年01月14日 11時44分
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スポーツ
ソフトバンク・コラスも復帰絶望か 給料を持ち逃げした選手も、球団との契約を反故にしたお騒がせ助っ人
2020年01月13日 09時00分
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スポーツ
.350、22本、106打点…メジャー1年目の日本人野手が残した打撃記録、筒香・秋山は更新なるか?
2020年01月12日 18時00分
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西武・松坂、一軍キャンプ投入は危険? 渡辺GMの意味深発言、昨季未登板の内海とも明暗分かれるか
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2020年01月10日 11時40分