変な草を食べさせようとする男～本当にあった怖い彼氏～

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渡辺沙由紀(仮名・27歳)

　私は以前、自称ワイルド系の男性と付き合っていましたが、その彼に酷い目に遭わされました。

　ある日彼が、「ドライブに行こう」と誘ってきました。なんでも、友人から車を借りたそう。私も喜んでついて行きました。

　まず、「どこに行くの?」と尋ねると、「行き当たりばったりでいいっしょ」とワイルドな感じを出してくるんですね。そして、彼が何故かナビを消したんです。「ナビなんて信用してねえから」と言い、出発しました。

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　途中で、「海を見に行こうぜ」となり、海があると思われる方向へ走り始めました。そのうち山道に入りました。どんどん先を進んで行くんですが、いっこうに海が見えてきませんでした。

　それどころか、道が細くなり始め、電灯も少なくなり、動物の鳴き声が響くような場所に出てしまいました。そこで私が、「ナビ使ったら?」と声を掛けると、彼がまだ、「大丈夫、大丈夫」と言うんです。おそらく、今さらナビを使うなんてできない…という心理状態だったんでしょう。

　さらに進み、完全に舗装されていない山道に入り、周囲も真っ暗に。そこで彼が車を停めました。そして、「ちょっと待ってて」と言って外に出てしまいました。車内には私一人。30分くらい待っても彼が戻って来ないんです。

　ようやく彼が戻って来ると、何やら草みたいなものや、キノコらしきものを手に持っていました。そこで、「たぶん食べられるやつだから、野宿する場合はこれを食べよう」と言ったのです。

　さすがに私もブチ切れましたよ。「ふざけんな」とナビをつけさせ、なんとか無事に帰宅することができました。

写真・stanze