忠実な犬のような男～本当にあった怖い彼氏～

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飯沼絢美(仮名・27歳)
　
　私が以前交際していた男性は、優しくて、私のことをとても好きでいてくれたんですが、ある行動に異常性を感じてしまい別れました。

　彼とのデートで待ち合わせをする時。いつも彼の方が早く着いているんですね。申し訳ないと思い、ある時10分ほど早く到着するように向かいました。すると、すでに彼が待っていました。

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　「早いね!」と言うと、彼は、「早く着いて待っていた方が、会った時の嬉しさが増すから」と言うんです。素敵なことを言うなと、ちょっと感動したんですね。

　後日、少し用事を済ませた後、彼と待ち合わせの約束をしていました。でも、その用事が早く終わり、1時間ほど早く待ち合わせ場所に着いてしまったので、近くのカフェに入っていようと思いました。

　ところが、待ち合わせ場所を見ると、すでに彼がいました。近付いて、「早すぎない!?」とさすがに驚くと、「さっき来たばっかりだよ」と言うんです。いやいや…。時間を間違えているわけではなく、本当に1時間早く着いて待っていたんです。忠実な犬のような人だなと思うと同時に、さすがに怖さを感じました。

　そして極めつけは、1か月後の出来事です。朝の出勤前の時間にテレビを見ていたんですね。そこで、新作のスマートフォンの発売前に並ぶ行列を取材していました。その先頭にいる人を見てビックリ。彼でした。

　インタビューを受け、「いつから並んでるんですか?」と聞かれ、「1週間前からです」と答えていました。「仕事は有休を使っています」と…。これは本当におかしい人だと思い、別れを決めました。

写真・Alan Levine