プロ野球
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スポーツ 2020年07月12日 11時00分
阪神・ボーア、アーチ量産体制に突入? チームと共に続く低迷、本拠地連戦で復活に光明か
「バースの再来」 そのニックネームには、タイガースファンの最大級の期待が詰め込められていることが伝わってくる。 ただ、大きすぎる想いとは裏腹に、阪神の新外国人ジャスティン・ボーアはここまで打率2割台前半と、チームの勝敗と同様に不本意な成績に沈んでいる。 ケチの付け始めは巨人との開幕3連戦だった。敵地とは言え、いきなり3連敗を喫した阪神はその影響を今なお、引きずっているように見える。そして、3タテの屈辱を味わった巨人との開幕カードで計12打数無安打と、痛々しさを感じる程に抑え込まれていたのがボーアだった。 象徴的だったのは、3戦目6回表の攻撃、満塁の好機で打席が回ってきた場面。リリーフで高木京介がマウンドに登り、あっけなくセカンドゴロに打ち取られた。阪神が1-7と敗色濃厚の状況にも拘わらず、ボーアを封じ込めるべく、前日にも三振に抑えている高木をワンポイントでぶつけてきた巨人の徹底ぶり。日本球界でのサウスポーへの苦手意識が植え付けられてもおかしくない程、「ボーア包囲網」が敷かれていることが容易に想像できるシーンだった。 さらに、首位を走る巨人が打線の軸を固定、新外国人パーラも打線下位で存在感を見せており、対照的な結果となっていることも、より一層タイガースの、そしてボーアの不振を浮き彫りにしているかのようだ。 今季の阪神は、「4番・ボーア」を軸に打線を組むことがシーズン前からの構想として掲げられていた。新加入ながらも持ち前の長打力やメジャーでの実績もあり、早くから首脳陣や虎ファンの期待を背負う存在となっていたことは明らかだ。 だが、いきなり名門の主軸を担うという重責は、求められるものがもはや「助っ人」の領域を超えていたと言っても過言ではないだろう。そして、その外国人頼りの球団方針こそ、若手育成が成されず、ペナントを逃し続けている原因だとも叫ばれてきている。 7月に入り、5日の広島戦では来日初となる満塁弾を放つなど、ようやく「らしさ」を見せ始め、自身も「最高の仕事ができてよかった」とコメント。それでもこのゲームでも3三振を記録、虎党の心が晴れるにはまだまだ先になりそうだ。 いよいよ本拠地・甲子園での連戦を迎える中、巻き返しのためには、ボーアの更なる打棒爆発は絶対条件。9日の巨人戦では3号、11日のDeNA戦では4号となるアーチをかけたが、悩める主砲はこのまま量産体勢に入っていけるのだろうか。(佐藤文孝)
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スポーツ 2020年07月11日 17時00分
DeNA・ラミレス監督がまさかの奇策! 与田監督とはくっきりと明暗? サヨナラ勝ちを呼び込んだ“代打ウィーランド”
7月7日に行われた中日対ヤクルトの一戦。試合は「2-1」でヤクルトが勝利したが、試合結果以上に注目を集めたのが中日・与田剛監督の采配だった。 両軍「1-1」で迎えた延長10回表、与田監督は岡田俊哉をマウンドに送ると同時に、捕手をA・マルティネスから加藤匠馬に変更。この回中日は1点を勝ち越されてしまうが、その裏に2死満塁のチャンスを作った。 ところが、与田監督は加藤を最後にベンチ入り野手を全て使い切っていたため、迎えた8番の岡田に野手の代打を出すことができず。苦肉の策として投手・三ツ間卓也を代打に送るも、三ツ間は空振り三振に終わり「1-2」で敗戦してしまった。 >>中日・与田監督に「最低の采配」ファン激怒無計画な選手起用で自滅、本人も「完全に僕のミス」と猛省<< 無計画な選手起用で勝機をつぶしたとして、ネット上には与田監督に対する批判の声が多数寄せられた。その一方で目に付いたのが、「代打ウィーランドを思い出すな」、「代打が三ツ間じゃなくウィーランドなら何かが起こったかもね」といったコメントだった。 コメント内にある「ウィーランド」とは、2017年から2018年にかけてDeNAでプレーした助っ人投手のこと。2年間で14勝を挙げるなど一定の数字を残した投手だが。実は在籍中にDeNA・ラミレス監督から代打として起用されたことがある選手でもある。 2018年8月3日、横浜スタジアムで行われたDeNA対広島の一戦。試合は8回裏終了時点までDeNAが「6-3」でリードしていたが、9回表に広島が3点を挙げ同点に。そのまま試合は延長戦に突入したが、延長11回裏にDeNAが2死一、二塁とチャンスを作った。 一打サヨナラのこの場面で、DeNAの打順は7番・嶺井博希へ。ところが、ラミレス監督はここで嶺井に代え、なんと投手のウィーランドを代打起用。控え野手にはまだ伊藤光が残っていたということもあり、球場はどよめきに包まれた。 なぜラミレス監督が奇策に走ったのか、それにはウィーランドの打撃力が関係していた。実はウィーランドは投手でありながら、前年に「.229・3本・12打点・11安打」といった打撃成績をマーク。特に対広島戦では「.538・3本・9打点・7安打」と驚異的な数字を残していた。こうしたデータを元に、ラミレス監督はウィーランドを切り札として代打起用した。 打席に入ったウィーランドは1、4球目を空振るも、それ以外の球は全て見極め四球をゲット。2死満塁とチャンスをさらに広げ、次打者・倉本寿彦のサヨナラタイムリーを呼び込んだ。 試合後の報道では、ウィーランドが「監督から代打を告げられてワクワクしていた」とやる気満々で打席に臨んでいたことが伝えられている。また、起用したラミレス監督は「彼が塁へ出たことで試合に勝てた。素晴らしい打席だった」と称賛し、倉本も「ウィーランドのあの粘りを見たら思い切っていくしかないと思った」とサヨナラ打の原動力になったと語っている。 ただ、シーズン全体で見れば、2018年は「.182・1本・2打点・6安打」と打撃成績は下落。まだ、本業の投球でも2ケタ10勝を挙げた前年とは一転し4勝に終わるなど成績を残せなかったため、同年限りで退団となっている。 2018年に退団した後に韓国・起亜に1年間所属し、現在はアメリカ独立リーグでプレーしているウィーランド。退団から2年が経過した現在も、代打起用の衝撃は多くのファンの心に残っているようだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年07月11日 11時00分
西武捕手がロッテ助っ人に投げられ肩脱臼! 予想外の処分に不満も? 相次ぐ死球が呼んだ前代未聞の暴力騒動
7月5日に行われたオリックス対西武の一戦。試合は「8-5」でオリックスが勝利したが、試合結果以上に話題となったのがオリックス・山本由伸の死球連発だった。 同戦に先発した山本は7回2失点と好投した一方で、6回裏に山川穂高、中村剛也、木村文紀、7回裏には再び山川にそれぞれ死球を当ててしまう。1イニング3死球を含む計4死球に、西武ベンチからは「何やっとんじゃコラァ!ボケェ!」とヤジが飛ぶなど非常にピリついた雰囲気が漂った。 >>元巨人・上原氏「当てようとして投げてるわけではない!」西武ベンチの暴言に苦言、死球続出にファンからは賛否<< ネット上にも「死球覚悟でいかないと打たれるから仕方ない」、「わざとじゃないにしても当てすぎ」と様々な反応が寄せられる中、「乱闘にならなくてよかった」という安堵の声も見受けられた同戦での死球禍。今から12年前には、相次ぐ死球が暴力騒動につながってしまった試合がある。 2008年9月24日、西武ドーム(現メットライフドーム)で行われた西武対ロッテの一戦。西武は勝てば2004年以来4年ぶりとなるリーグ優勝が決まる状況だったが、先発を任された涌井秀章が4回にいきなり3失点。なおも2死満塁のピンチでロッテ・里崎智也に押し出し死球を与えたところで降板となった。 その後、涌井に代わって出てきた三井浩二がズレータに、さらに三井の後を受けた許銘傑もベニーに死球を与えてしまう。3つ目の死球を当てられたベニーが怒りの表情でマウンドに向かおうとしたため、西武捕手・細川亨はすぐに制止に入った。 すると、ベニーは怒りの矛先を変え細川につかみかかると、首投げのような形で地面に投げ倒してしまう。その直後に両軍選手がその場に殺到しベニーと細川を引き離したが、ベニーは取り囲まれてもなお西武選手を突き飛ばすなど大荒れだった。 騒ぎが鎮静化した後、起き上がった細川は左腕をこわ張らせながらベンチに下がりそのまま負傷交代。ベニーも暴力行為により退場となったため、一気に2名の選手がグラウンドを去る形に。試合はその後「9-1」でロッテが勝利したが、両軍どちらも後味の悪い試合となった。 同戦後、細川は左肩を脱臼していることが判明し、3試合の欠場を強いられることに。一方、ベニーは「制裁金5万円+厳重注意」とリーグからの処分が軽かったため納得のいかないファンも少なくなかったというが、その後当人同士が和解したことでこの件は完全に手打ちとなっている。 今シーズンは6月2~16日にかけ行われた練習試合で、全68試合で計44個もの死球が続出。同月19日の開幕後も7月5日までの全88試合で計62個の死球が記録されており、巨人・小林誠司が6月21日・対阪神戦で死球を受け左尺骨を骨折するなど重傷者も出ている。今回取り上げたような騒動が起きないよう、今後の試合で死球が減ることを願うばかりだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年07月10日 18時30分
中日・岡田に「二軍落ちにしていい」の声 相次ぐ背信投球が議論に、元横浜・齊藤氏は「ねじ伏せようという意思が強すぎる」と指摘
元横浜・ロッテ一軍投手コーチで野球解説者の齊藤明雄氏が、9日放送の『プロ野球ニュース 2020』(フジテレビONE)に電話で生出演。番組内での発言をきっかけに、ネット上の中日ファンの間で議論が巻き起こっている。 >>中日・与田監督に「最低の采配」ファン激怒無計画な選手起用で自滅、本人も「完全に僕のミス」と猛省<< 番組内で齊藤氏は、同日に行われた中日対ヤクルトの一戦を解説。同戦は「8-6」でヤクルトが勝利しているが、齊藤氏は両チームから複数の選手の名前を挙げて解説した。 議論のきっかけとなったのは、中日の抑え・岡田俊哉の投球についての発言。同戦で岡田は1点リードの9回表に登板するも、「0.1回4失点・被安打3・四球2」と炎上し敗戦投手に。この投球について齊藤氏は「ボール自体はそんなに悪くないと思うが、勝負どころでの高さ・コースが甘すぎる」、「力でねじ伏せようという意思が強すぎる感じがする」とバッサリ。打者への意識が強すぎるあまり、力みが生じて制球が甘くなっていると苦言を呈した。 押し出し四球で決勝点を献上した7日の試合に続く背信投球となってしまった岡田に、本来の調子ならこのような投球をすることは考えづらいと口にした齊藤氏。「もう少しボールにスピンをかけて、低めを意識することが大事」と低めへの丁寧な投球を心がけてほしいと語る一方、このまま不振なら配置転換もあるのではと危惧していた。 齊藤氏の発言を受け、ネット上には「青木(宣親)にツーベース打たれてから一気に制球がおかしくなった」、「チームが逆転した直後の炎上だから相当印象悪い、すぐにでも配置転換や二軍落ちに踏み切っていいレベル」、「抑えに向いてないんじゃないか?昔みたいに中継ぎに回った方がいいよ」といった岡田への厳しい声が多数寄せられている。 一方、「岡田はもちろん悪いけど、それ以上に7日の時点でスパっと配置転換せずに使う与田監督の方が悪いと思う」、「1度決めた抑えを簡単に外したくないのかもしれないが、それで勝てる試合を落としていては本末転倒」、「岡田より安定してる投手は何人かいるのに、なんで岡田に固執するのかが分からない」と、与田剛監督に責任があるとするコメントも複数見受けられた。 「今回やり玉に挙げられた岡田は、元々は抑えではなくセットアッパーやビハインド時の登板といった役割を務めていた投手。昨シーズン途中、抑えのR.マルティネスがキューバ代表として国際大会に出場するため一時離脱した影響で抑えを任されるようになりました。ただ、今シーズンはR.マルティネス(防御率1.13)が健在で、他にも祖父江大輔(同0.84)、福敬登(同0.00)といった安定感のある中継ぎはいます。そのような状況でなぜ不安定な岡田を抑えとして使い続けるのか、与田監督に対して疑問を抱くファンは少なくないようです」(野球ライター) 試合後の報道では、与田監督が岡田について「選手を使う側として信頼は変わらない」とした上で、「これから先の状況は見ていかないといけない」と配置転換に含みを持たせたことが伝えられている。「防御率6.48・0勝2敗3セーブ・13奪三振」といった数字を残す岡田の処遇はどうなるのか、今後の試合の注目ポイントになりそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年07月10日 14時10分
元ロッテ・ジャクソン、広島県警による逮捕で憶測呼ぶ 「保釈金集めようとしてた?」不自然なクラファンにも疑問の声
広島(2016-2018)、ブルワーズ(2019)を経て今シーズンからロッテに入団するも、7月9日に突如自主退団し波紋を広げていた助っ人投手・ジャクソン。同月10日、そのジャクソンが大麻を所持していたとして、大麻取締法違反の疑いで広島県警に逮捕されたことを複数メディアが伝えた。 報道によると、ジャクソンが薬物を使用していると情報提供を受けた県警が同月7日に千葉市内の自宅を捜索したところ、液体状の大麻が入った容器数本を発見。その後同月10日未明に、広島市内でジャクソンを逮捕したという。 >>チーム主砲がまさかの離脱、その後永久追放に!球界を揺るがしたシーズン中の逮捕劇、近鉄はその後“怪我の功名”も?<< 今回の一件を受け、ネット上には驚きの声と共に「いきなり退団したのはこれが理由だったのか」、「球団が退団理由を明かさなかったのもうなずける」といった反応が寄せられている。突然の退団の謎が解けたファンは少なくないようだ。しかし、今回の逮捕劇には他にも不可解な点が残っており、多くのファンの憶測を呼んでいる。 最も注目が集まっているのは、ジャクソンの自宅を捜索し逮捕したのが広島県警という点。自宅の位置を考えると千葉県警ではなく広島県警が関わっているのは不自然のようにも思われるが、この点について「広島時代から大麻に手を染めていたのでは?」、「広島時代に関わってた売人が逮捕されて、そこから足がついた説もあるんじゃないか」と見る向きは多い。 また、逮捕直前にジャクソンが起こした行動にも疑問が生じている。ジャクソンは7月9日午後11時45分に、自身のツイッターにクラウドファンディングサイトのリンクを投稿。リンク先では「スマイリーJ(ジャクソンの愛称)を助けよう!」と題し、「弁護士費用がかさみ、チームから退団したことで大きな打撃を受けています」として目標金額2万5000ドル(約270万円)の支援を呼びかけていたが、その後10日明け方ごろまでに閉鎖されている。 ジャクソンは昨年12月に自身のインスタグラムに「私の努力のほとんどは息子を取り戻すために戦うこと。私の婚約者が息子を連れて行き、息子とは一度しか会えていない。日本の親権法はゴミだ」と、親権問題を抱えている旨を投稿している。そのため、逮捕前は親権問題解決に向けた裁判・弁護士費用の調達が目的とみられていたが、逮捕後は「もしかして保釈金集めようとしてたのか?」、「保釈金に困るくらい薬に金をつぎ込んでた可能性もあるな」といった見方が浮上している。なお、ジャクソンのツイッター、インスタグラムはともに10日午後3時現在、閲覧できない状態になっている。 様々な憶測が飛び交っている今回の一件だが、報道の中ではジャクソンが取り調べに対し「何も話したくない」と話していることが伝えられている。球界に衝撃をもたらした逮捕劇の真相は果たしてどこにあるのだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用についてジャクソンの公式ツイッターよりhttps://twitter.com/Jaxland58ジャクソンの公式インスタグラムよりhttps://www.instagram.com/jaxland58
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スポーツ 2020年07月10日 11時45分
ソフトB、早期の復調は絶望的? 頼みの“切り札”にアクシデント、工藤監督の苦悩はますます深まるか
福岡ソフトバンクホークスが下位に低迷している。首位楽天との一戦に敗れて、早くも今季10敗目を喫した(7月9日)。各メディアが伝えている通り、開幕18試合目での10敗到達は、工藤公康監督にとって、指揮官に就任して以来「最速」となる。 >>ソフトB・工藤監督に「もう辞任しろ」ファン激怒 3連敗を招いた継投ミス、本人も「僕自身も見直して」と反省?<< 「打線の中核を担うデスパイネとグラシアルが新型コロナウイルスの影響もあって、来日できてません。打線が日替わり状態なのに加え、故障者が続出しています。選手層の厚いチームなので、『影響ナシ』というのが開幕前の大方の予想でした」(プロ野球解説者) 投打ともに“代役選手”を頼みにするようでは、厳しいと言わざるを得ない。10敗目を喫した首位・東北楽天との一戦だが、投手陣は4投手を投入して、計9失点。前日の同カードでも12失点と炎上している。工藤監督は「結果を受け止めないといけない」と、ひと言。冷静な口調でいられたのは、“切り札”が残っているからだろう。 「工藤監督は、故障で出遅れたエース千賀滉大と、再調整となったベテランの内川聖一の状態を気にしています」(球界関係者) 千賀は7日に初勝利を挙げ、内川は目下二軍調整中だ。エースの本格稼働となればもちろんだが、経験豊富なベテランが復帰するだけでチームの雰囲気は好転する。工藤監督が投打のキーマンの状態を気にかけるのは当然だが、こんなことがあった。 阪神対巨人戦、今春のセンバツ大会出場校による「甲子園交流戦」(8月10日~)の組み合わせ抽選会の取材で関西入りしていた7月8日だった。同日、日中に行われていた阪神とソフトバンクの二軍戦で、「内川が一打席も立たないで途中交代した」という一報が飛び込んできた。一塁の守備についていた内川が初回の守備で打球処理を誤り、右手親指に直撃させてしまったという。 「トレーナーに右手を支えてもらいながらベンチに下がっていきました。球団が診断結果を詳しく伝えていないので、それ以上は分かりませんが」(同時点/関係者) 5日の広島二軍との試合では快音を連発させ、格の違いを見せつけていたという。工藤監督も期待していたはずだが、内川の合流は遅れそうだ。 一方の千賀だが、昇格が前倒しになった。6月20日、オリックス二軍との一戦に先発し、こちらもやはり「格の違い」を見せつけていた。 「初回、先頭打者に投じた初球でした。いきなり、157キロを計測しました。オリックスベンチから出た、『すげえ~』の声が内野フィールドまで聞こえて(笑)」(チーム関係者) 千賀は失点もしているが、同関係者によれば、現在、習得中のシンカー系の変化球をテストしていたためだという。 「もう一度、二軍でテスト登板させ、問題がなければ一軍というスケジュールがこの時点で確認されました」(前出・同) 先発の一角であるムーア、一時は代役4番を務めた長谷川も故障し、頼みのバンデンハークも本調子ではない。千賀の一軍昇格について前倒しの話が出たのも致し方ないところだが、「それが故障の再発に」なんて事態になったら、取り返しがつかない。 精神的支柱がいなければ、選手層の厚さもストロングポイントにはならない…。工藤監督はチームスポーツの難しさを痛感しているのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年07月09日 19時30分
王監督が「そんな髪型してる暇あるのか!」と激怒 元ソフトB斉藤氏が“鬼監督時代”を告白、カミナリを落とされた選手は他にも
元ソフトバンクで野球解説者の斉藤和巳氏が、8日放送の『戦え!スポーツ内閣』(MBS)に出演。番組内で語った元ダイエー・ソフトバンク監督の王貞治氏(現ソフトバンク球団会長)とのエピソードが、ネット上のプロ野球ファンの間で話題となっている。 元阪神・井川慶氏、元ソフトバンク・川崎宗則氏と共に、今回の番組にゲスト出演した斉藤氏。斉藤氏と井川氏が共に20勝を達成した2003年シーズンの投球や、唯一投げ合った同年の日本シリーズ第1戦についてトークを展開した。 話題となったのは、ダイエー時代の2001年シーズン開幕戦後にあったという就任7年目の王監督とのやりとり。リーグ2連覇を果たした2000年にプロ初勝利を含む5勝をマークしていた斉藤氏は、3連覇を狙う翌2001年の開幕戦に3番手として起用される。しかし、アウトどころか1球もストライクを取ることができないまま、2四球を出した時点で即降板となってしまった。 すると、斉藤氏は試合後に王監督から監督室に呼び出され、「お前はそんな髪型してる暇あるのか!今すぐ切ってこい!」と激怒されたとのこと。当時の斉藤氏は「金髪の坊主にして剃り込み入れたりとか、髪の毛をいろいろいじってた」というが、王監督はだらしない身だしなみが投球にも表れていると斉藤氏を厳しく叱責したという。 王監督から叱責された後すぐに、美容室で髪を短く切ってもらったという斉藤氏。翌日球場に入ると王監督は「おはよっ!」とフランクに言葉をかけてきたといい、「(引きずらずに)切り替えてもらって助かった」と語っていた。 >>王監督に「死んでお詫びしろ」主力選手も涙ながらに語った、ダイエーファン激怒の“生卵事件”とは<< 斉藤氏が明かした王監督の激怒エピソードを受け、ネット上には「あの王さんがそんなにキレるなんて意外」、「すごく気が優しそうな雰囲気なのに想像つかない」、「それだけ当時の斉藤の姿勢が目に余るものだったってことなのか?」といった驚きの声が多数寄せられている。 一方、「最近の子は知らないだろうけど、昔の王さんは結構厳しい人だったよ」、「監督時代を知ってる身からすると、いつもニコニコしてる今の姿の方が違和感ある」、「当時はずっと弱かったチームがやっと強くなってきた時期だから、王さんも弱い時代に戻らないようにより必死だったな」といったコメントも複数見受けられた。 「現在はソフトバンク球団会長という立場で現場を温かく見守っている王氏ですが、監督時代は主力でも特別扱いをせず、一切の妥協を許さない厳しい態度で知られていました。王氏の指導の下で2004年に三冠王を獲得するなど開花した松中信彦氏は、『何であの真っすぐを打たないんだ!』と口すっぱく言われ続けていたことが過去の報道などで伝えられています。また、王政権下のチームで4番を張った小久保裕紀氏も、ある試合で報道陣に投げやりなコメントをした翌日に王氏から『このコメントを読んでファンは何て思う?お前は分かっているのか!』とカミナリを落とされたことをインタビューなどで明かしています」(野球ライター) 番組内では川崎氏も「星野監督より怖かった」と、2008年北京五輪で共に戦った“闘将”星野仙一さんより厳しい監督だったと評された王監督。今とはかけ離れた姿勢に驚いたファンも少なくなかったようだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年07月09日 17時30分
DeNA、“出戻り”高城俊人が攻守で存在感! 我慢のリードにタイムリーも
2017年にルーキーだった濱口遥大を引っ張り、2桁勝利と日本シリーズの快投を支えた高城俊人。2年振りに古巣ベイスターズに戻り、開幕4戦目のドラゴンズ戦で再び組んだ”濱ジョー”バッテリーは、8回1/3まで無失点と堂々の内容で久しぶりの勝利を挙げた。キャッチャーの登録の関係で一旦抹消されたが、8日のカープ戦では再び濱口とコンビを組んだ。 この日の濱口は、昨日の雨でスライド登板の影響もあったのか制球が定まらず、高城も唯一使えていたチェンジアップを軸に苦心のリード。自己ワーストの10四死球を与えながらも、5回1/3を2失点となんとか粘った印象。2018年7月1日、トレード前最後にバッテリーを組んだゲーム、奇しくもこの日と同じカープ戦では2回2/3、4者連続押し出しを含む4安打8四死球6失点と比べれば、試合を壊さない程度の結果は出した。 バッティングでも高城は2回、カープ先発ジョンソンのツーシームをセンター前に弾き返し、復帰後初ヒットをマーク。7回のチャンスには「とにかく必死でした!追い込まれていましたが食らい付いていきました」と振り返った一打は、詰まりながらもセンター前に落ち、一時期勝ち越しとなるタイムリーヒットも放つ活躍を見せた。オリックスでは出場機会に恵まれず、1軍では僅か5試合のみで、昨年はファームでも25試合で33打席しか与えられず打率はジャスト1割。試合勘も少しずつ戻ってきたと期待させる内容だった。 ラミレス監督の方針で再度抹消されるとのことだが、今後濱口の登板に合わせて登録される模様。今シーズンは昨年正捕手だった伊藤光に絶対感はなく、むしろ戸柱恭孝のリード面が評価されていると感じさせる。勝負強いバッティングの嶺井博希も控えているが、混沌としたベイスターズのキャッチャー争いに、“強肩強打の凄い奴”高城が割って入るチャンスは十分ありそうだ。 取材・文 ・ 写真/萩原孝弘
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スポーツ 2020年07月09日 15時45分
広島・堂林、満塁弾は鈴木のおかげ?「広島らしい攻撃を呼んだ」横浜・大矢元監督が称賛したプレーにファンも共感
元横浜(現DeNA)監督で野球解説者の大矢明彦氏が、8日放送の『プロ野球ニュース 2020』(フジテレビONE)に生出演。広島・鈴木誠也のプレーを称賛した。 鈴木が所属する広島は同日にDeNAと対戦。8回裏に堂林翔太が満塁ホームランを放ち「6-3」で逆転勝利を収めたが、大矢氏はこの回に出塁していた鈴木の好走塁が満塁弾につながったと解説した。 「2-3」と1点ビハインドだった8回裏、1死から死球で出塁した鈴木は、次打者・松山竜平がライトへポテンヒットを放つ間に一気に三塁まで進塁。大矢氏はこの走塁を「これ(ポテンヒット)は普通一塁ランナーだと『どうかな?』というふうに見て(迷って)一、二塁で終わるケースも多いが、鈴木はしっかりボールを見て三塁まで行ってくれた」と好走塁だったと評価した。 大矢氏は鈴木の好走塁を機に、チームが「広島らしい攻撃に変わっていった」とコメント。この後広島は1死一、三塁から松山の代走・上本崇司が二塁へ盗塁し、打席の會澤翼も四球で出塁。一気に1死満塁の大チャンスを作った。 そして迎えた堂林が3球目をバックスクリーンにたたき込んだことで、広島は一挙4得点でDeNAを逆転。大矢氏は「投手が慌ててくれて、ピンチを広げてくれて堂林の本塁打に(つながった)。余裕がなくて真ん中に投げてしまった」と堂林以前の打者が投手に圧力をかけ続けた結果だとした上で、「あの走塁が広島らしい攻撃を呼んだ」と再度鈴木の好走塁を称賛していた。 >>マエケン、試合前からノーヒットノーランを予感していた?大記録の裏話を告白、試合後にはまさかのサプライズも<< 鈴木の走塁に着目した大矢氏の発言を受け、ネット上には「ファンの注目は堂林に集まってたけど、プロはこういう記録に残らないプレーを見てるんだな」、「確かにあの走塁で二塁を空けることができたのは大きかった気がする、一、三塁のままだとゲッツーもあり得た」、「會澤に対して制球定まってなかったのを見ると、1点差で三塁までいかれたのは相当ストレスだったんだろうな」、「今シーズンの鈴木はかなり走塁意識高いから心強い、今後も積極的に走ってほしい」といった反応が多数寄せられている。 「開幕からここまで『.412・6本・13打点』と打撃面での活躍が目立つ鈴木ですが、相手の隙を見逃さない走塁でもチームに貢献しています。例えば、6月23日の巨人戦では2回表無死から四球で出塁すると、次打者に対する相手投手の暴投を見て一気に三塁まで進塁。1死後に迎えた會澤が遊ゴロを打つ間に同点のホームを踏みました。また、7月5日阪神戦では2回裏無死の場面でセンター前へ打球を放った際、打球処理がもたつく間に二塁まで進塁。こちらもその後本塁まで生還しています」(野球ライター) 7月はここまで「0勝4敗」と未勝利が続いていたが、ようやく1勝目を手にした広島。鈴木の好走塁でついた勢いを生かし、ここから反攻を見せることはできるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年07月09日 11時40分
巨人、雨天中止が致命傷になる可能性 主将・坂本が脇腹を負傷? 超過密スケジュールに耐えられるか
甲子園での伝統の一戦(阪神対巨人)は2日続けての雨天中止となった。それは、「終盤戦の波乱」を伝えていたのかもしれない。 坂本勇人の名前がスターティングメンバーに入っていない…。 「大阪方面の天気予報は『雨』でした。でも、試合をする方向で調整が続けられました。グラウンド整備もされたんですが」(在阪記者) 中止の最終決定が下されたのは、試合開始の10分前。午後5時50分、雨足が急に強くなり、グラウンドに出ていた選手たちがベンチに飛び込んだ。原辰徳監督は“チームリーダー不在”の試合が中止となり、安堵していたのかもしれない。 「脇腹を痛そうにしていたそうです。練習中のその様子を見て、大事を取って休ませることになりました」(スポーツ紙記者) 思い出されるのは、新型コロナウイルス感染による入院と、開幕戦に間に合わせようと急ピッチで調整したこと。坂本は無理をしているのではないだろうか。 >>巨人・原監督「お前もう一生料理するな!」甥っ子・菅野への激怒に賛否、致命的な怪我を負った選手も?<< 坂本のスタメン落ちと重なって、こんな情報も飛び込んできた。 阪神対巨人戦が2日続けて中止となり、その代替試合は9月7日と10月5日に設定されることが濃厚だという。 そうなった場合、巨人は9月1日から13連戦を戦い、1日休んで、9連戦。9月の30日間で27試合を消化しなければならない。試合中止となった時点で、原監督はこのスケジュールの過密化について質問され、「致し方ないでしょう」と淡々と返していたが、第2、第3の坂本が現れないという保証はどこにもない。 「坂本を休ませる試合も出てきそう。坂本の代わりにショートを守れる選手はいますが、彼は精神的支柱でもあり、チームの士気に影響しそう。でも、故障して長期欠場されるよりは…」(球界関係者) 巨人のチーム打率は2割7分3厘で、リーグ3位。ペナントレース開催前に危ぶまれていた投手陣は、チーム防御率3・27。こちらはリーグトップだ。3点台の防御率からも分かるように、セ・リーグは打高投低の傾向にあり、「打線の好調さを維持するか」、「投手陣を再整備してロースコアに持ち込むか」は、監督次第となる。 「先発争いから脱落した今村、高橋優、故障で出遅れた畠らの状態が上がってきたとの報告もあるので、投手力の野球に切り替えるのではないか?」(前出・同) 走者を背負う場面になると、坂本がマウンドに行き、声を掛けている。無観客試合のせいだと思うが、その声掛けがよく聞こえる。大したことは言っていないのだが、その絶妙なタイミングがチームを救ってきた。チームリーダーが内野フィールドにいることが、原巨人の強さなのかもしれない。過密スケジュールとなる9月以降、“坂本抜き”となれば、勝敗に大きく影響してくる。ペナントレースは大波乱となりそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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西武、一軍キャンプ帯同も「松坂は別メニュー」か 渡辺GMの目論見がメンバー編成から判明?
2020年01月16日 11時30分
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DeNA・倉本寿彦、「周りを気にしている立場ではない」6年目の決意
2020年01月16日 11時00分
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巨人、オフ補強失敗が意外なベテランに影響? 元木ヘッドコーチも期待、若手を差し置いての優先起用もあるか
2020年01月15日 11時57分
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中日・根尾が二軍、ルーキー石川が開幕一軍? 就任2年目のシーズン、与田監督が目論むチーム構想とは
2020年01月14日 11時44分
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ソフトバンク・コラスも復帰絶望か 給料を持ち逃げした選手も、球団との契約を反故にしたお騒がせ助っ人
2020年01月13日 09時00分
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.350、22本、106打点…メジャー1年目の日本人野手が残した打撃記録、筒香・秋山は更新なるか?
2020年01月12日 18時00分
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西武・松坂、一軍キャンプ投入は危険? 渡辺GMの意味深発言、昨季未登板の内海とも明暗分かれるか
2020年01月11日 17時30分
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日本ハム・中田も怯える「プロ野球選手寮」 心霊現象の頻発、球団が対応に追われたケースも?
2020年01月11日 11時00分
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阪神、現コーチ陣には存在意義がない? 山本昌待望論が渦巻く春キャンプ、秋に敷かれた“かん口令“も継続か
2020年01月10日 11時40分