プロ野球
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スポーツ 2020年06月28日 17時00分
「巨人・ウィーラー」、本塁打量産が確実視されるワケ MVP獲得の可能性も? トレード移籍助っ人の覚醒は過去にも
2014年12月に楽天に入団し、翌2015年から昨シーズンまでに「.262・106本・345打点・553安打」といった数字を残した助っ人右打者・ウィーラー。25日、そのウィーラーが巨人の左投手・池田駿との交換トレードで巨人に移籍することが両球団から発表された。 >>巨人・原監督「お前もう一生料理するな!」 甥っ子・菅野への激怒に賛否、致命的な怪我を負った選手も?<< トレードを伝える報道によると、今回のトレードは左の中継ぎの層を厚くしたい楽天と、右の長距離砲を求めていた巨人の思惑が一致したため実現したとのこと。また、巨人・原辰徳監督がウィーラーを左翼、もしくは一塁で起用する意向を口にしたことも伝えられている。 今シーズンはここまで一軍出場がなかったが、ネット上には早くも「実績十分の助っ人だから凄く楽しみ、1日でも早く一軍で見たい」、「リーグ間移籍をきっかけにもう一段上の成績を残してくれるはず」といった期待の声が集まっているウィーラー。シーズン途中での突然の移籍となったが、過去の球界を振り返ってみても、シーズン途中のトレード移籍をきっかけにブレークを果たした助っ人は少なくない。 2017年12月に中日に入団したモヤは、ロメロ、ビシエド、マルティネスといった同僚助っ人が外国人枠を占めたこともありなかなか一軍でプレーできず。来日1年目の2018年は46試合、翌2019年も途中まで7試合の一軍出場にとどまっていた。 しかし、2019年6月に金銭トレードでオリックスへ移籍すると、その後シーズン終了までに64試合に出場し「.242・10本・35打点・59安打」と2ケタ本塁打をクリアする活躍。今シーズンはまだ一軍出場がないが、2年目のさらなる飛躍に期待するファンは多い。 2017年1月に日本ハムに加入したエスコバーは、同年シーズンは中継ぎ投手として14試合に登板。ただ、シーズン途中の7月に、DeNA・黒羽根利規との交換トレードで急遽DeNAに移籍することが決定した。 思わぬ形でDeNA入りすることになったエスコバーだが、移籍後も中継ぎとして27試合に登板すると、2018年は53試合、2019年は74試合に登板するなど中継ぎエースとして立ち位置を確立。今シーズンは春季キャンプ中に右ひざを痛めた影響で開幕二軍スタートとなっているが、ラミレス監督は「そんなに長く二軍にいることはない」と早期の一軍昇格を明言している。 モヤ、エスコバーの両名は近年の成功例といえる選手だが、歴代最高の成功例といえるのが1988年5月に中日に入団したブライアント。ブライアントは入団直後から二軍暮らしが続いていたが、同年6月に金銭トレードで近鉄に移籍。近鉄は同月に主砲・デービスが大麻不法所持で逮捕・解雇という事態に見舞われていたため、苦肉の策でブライアントの緊急補強を決断した。 他球団助っ人の不祥事のあおりを受けた形のブライアントだったが、移籍後からシーズン終了まで74試合に出場し34本塁打をマーク。さらに、その後1995年オフに退団するまでに「.261・259本・641打点・778安打」といった数字を残し、本塁打王3回(1989,1993-1994)、打点王1回(1993)、リーグMVP(1989)を1回獲得するなど、誰もが予想していなかった大活躍を見せた。 以上の3名は全員がチーム事情により新天地へトレード移籍しているが、ウィーラーについては新型コロナウイルスの存在も巨人移籍に影響したとされている。現在も日本、世界で続いているコロナ禍により、今季はシーズン途中の外国人補強が例年以上に難航することが濃厚。そのため、国内で既に一定の数字を残しているウィーラーは、巨人にとって非常に計算がしやすい存在に映ったとみられている。 今回取り上げた3名は、実績が乏しい状態からトレードをきっかけに飛躍を果たしている。3名とは比べ物にならないくらいの実績を既に持っているウィーラーは、果たして新天地の巨人でどのような成績を残すのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月28日 11時00分
こめかみ直撃で目からも流血! ロッテ・中村だけじゃない、頭部死球に苦しめられたプロ野球選手
6月19日に開幕し、21日までに開幕カードの3連戦が行われた今シーズンのプロ野球。ネット上にも多くのファンが選手への反応を寄せているが、中には心配の声が寄せられた選手もいる。その1人がロッテ・中村奨吾だ。 >>ロッテ・中村の頭部死球に「ふざけんなよ!」ファン激怒 1週間前にも直撃、予期せぬアクシデントが続くワケは<< 中村が話題となったのは、21日に行われた対ソフトバンク戦でのこと。中村は2回表無死一、二塁とチャンスの場面で打席に立つも、ソフトバンク先発・二保旭が投じた3球目が頭部に直撃。中村は一度は出場を続行するも3回裏の守備から途中交代。試合後に病院で検査を受けた結果、頭部打撲と診断されたが脳には異常が見られなかったため、23日のオリックス戦にも出場している。 18試合が行われた開幕カードでは計8個もの死球が記録されているが、当たった箇所が頭ということもあり「思いっきり頭に当たってるけど大丈夫かな」、「今後に悪影響が出なければいいけど…」といった心配の声が最も多かった中村の頭部死球。過去のプロ野球を振り返ると、頭部死球による後遺症に苦しめられた選手たちは少なくない。 阪神(1969-1978)、西武(1979-1984)で活躍した捕手・田淵幸一は、1970年8月26日・対広島戦で相手投手・外木場義郎の球が左こめかみに直撃。耳や口、さらには目からも血を流しながら昏倒した田淵はすぐに病院に搬送されたが、「左側頭葉脳挫傷及び頭蓋内血腫」で全治3カ月の大怪我を負ってしまった。 田淵は翌1971年シーズン途中に一軍に復帰したものの、左耳の難聴や方向感覚の乱れといった後遺症が残ってしまったため、平凡なキャッチャーフライをしばしば見失うなど苦労を強いられた。田淵は現役16年間で「.260・474本・1135打点・1532安打」といった成績を残したが、頭部死球がなければもっと数字は伸びていたのではとの見方は根強い。 広島(1966-1982)、阪急(1983-1985)でプレーした水谷実雄は、1984年3月31日のロッテ戦で土屋正勝から頭部死球を受け、左側頭部骨折・三半規管損傷の重傷。水谷は同年夏に復帰したが、頭痛、めまい、吐き気といった後遺症により63試合で「.181・3本・20打点・29安打」と思うような結果を残せなかった。 水谷は前年の1983年には打点王(114打点)を獲得したほどの強打者。しかし、頭部死球による後遺症の影響で1985年はわずか13試合の出場にとどまり、同年限りでの現役引退を余儀なくされている。 日本ハム(1997-2011)、巨人(2011)、オリックス(2012-2014)の3球団に所属した高橋信二は、2010年7月1日・対西武戦で西武・藤田大洋から頭部死球を受けた。病院での検査の結果内耳しんとうで入院した高橋は同月27日に一度は復帰したが、内耳しんとうによる聴覚障害やめまいに悩まされ8月2日に再び登録抹消。その後のシーズンは一軍に戻ることはできなかった。 高橋は前年まで3年連続で100試合以上に出場した主力選手だったが、頭部死球を受けた2010年から引退する2014年まで100試合以上出場したシーズンはなし。死球で崩れた状態が戻らないまま、ユニフォームを脱ぐ不本意な結末を迎えている。 開幕カードで死球を受けた中村は、昨年から数えてこれが5度目の頭部死球となっている。頭部にダメージが蓄積されていることは想像に難くないが、今後後遺症が発生しないことを願うばかりだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月27日 17時00分
ソフトB助っ人の快投で話題になった西武・西口の“悲劇” 前代未聞の逃し方をした大記録も?
6月25日に行われたソフトバンク対西武の一戦。試合は「4-2」でソフトバンクが勝利したが、試合結果以上に注目を集めたのがソフトバンク・バンデンハークの投球だった。 >>西武・森の送球を二遊間が“スルー”!大量失点に繋がったミスが物議、「普段やってないから迷った?」との声も<< 同戦に先発したバンデンハークは、昨シーズン12球団トップのチーム打率(.265)、得点数(756点)を記録した強打の西武打線相手を7回裏までノーヒットノーランに抑える快投。しかし、8回裏に西武・山川穂高に内野安打を打たれ、あと一歩のところで大記録を逃す形となった。 回を追うごとに注目度が高まっていたこともあり、山川に打たれた直後はネット上にも様々な反応が寄せられた。中でも多く目についたのが、「目の前で見てた西口コーチはどんな心境なんだろう」、「西口さんには全然惜しくないって思われてそう(笑)」、「西武ナインも『西口さんの前で達成させるわけにはいかない』って思ってたりして」といった、西武・西口文也一軍投手コーチを引き合いに出したコメントだった。 現在47歳の西口コーチは現役時代に西武(1995-2015)一筋で活躍し、2017年からは西武で一軍・二軍投手コーチを歴任している人物。現役時代は「436登板・182勝118敗・防御率3.73」といった数字を残した好投手だったが、実はノーヒットノーランを2度、完全試合を1度、記録達成目前で逃した悲運の投手でもある。 1度目のノーヒットノーラン“未遂”は、2002年8月26日・対ロッテ戦でのこと。序盤の3回までに6点の援護をもらった西口は、9回2アウトまでロッテ打線を四球1つのみに抑える快投。ここで迎えたロッテ・小坂誠をアウトに取れば、ノーヒットノーラン達成というところまでこぎ着けた。 しかし、ここで小坂にセンター前に落ちるポテンヒットを打たれたことで、西口の快挙は目前でパーに。その後なんとか完封勝利は確保した西口は、試合後に「僕にはまだ早いっていうことなんでしょうかね」と語っている。 次に悲運に見舞われたのは、2005年5月13日・対巨人戦。西口は6点の援護を背に、巨人・清原和博に1つ死球を与えた以外は巨人打線を完璧に抑えたまま9回2アウトへ。打者の清水隆行を打ち取れば、3年前の悔しさを晴らせる場面だった。 しかし、西口は清水にスライダーを完璧に捉えられ、痛恨のソロホームランを被弾。ノーヒットノーランどころか完封勝利も消える一発はさすがにショックが大きかったのか、打たれた直後は半笑いのような表情で数秒ほど固まっていた。 ここまでの2戦も相当な不運だったが、西口最大の悲劇となったのが2005年8月27日・対楽天戦。約3カ月前にノーヒットノーランを逃していた西口は、この日9回3アウトまで楽天打線に1人も出塁を許さない快投を披露。ところが、味方打線が1点も取れていなかったため、西口が完全試合を維持したまま試合は延長戦に突入してしまった。 当然、西口は大記録達成を目指し延長10回表のマウンドにも上がるが、先頭打者の楽天・沖原佳典が無情にも打球をライト前へ放ち完全試合は消滅。チームは10回裏に石井義人のタイムリーでサヨナラ勝利を収めたが時すでに遅かった。本来なら大記録を達成していたはずの西口の投球は、延長戦で完全試合を逃したのは史上初というありがたくないおまけつきの悲劇だった。 プロ野球では投手が中盤以降の6~8回までノーヒットノーラン、完全試合を続ける試合が年に数試合は見られるが、9回2アウトまで3度こぎ着けいずれも記録を逃したのは西口ぐらいのもの。引退からは約5年が経過しているが、“悲運の投手”という印象は今もなお多くのファンの心に刻まれているようだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月27日 11時00分
楽天・松井、先発転向は判断ミス? 不安が続く前守護神、「言い訳はできない」次戦で屈辱を晴らせるか
若きサウスポーの先発転向初戦のマウンドは、悔しさだけが残った。 6月20日対オリックス戦、楽天の松井裕樹は開幕2戦目のこの日、初回から連打を浴びるなど3安打で1点を失うと、2回には四球だけで満塁のピンチを招く。また2回以降は毎回、先頭打者の出塁を許すなど、リズムに乗り切れない投球が続いた。 思い切りよくストレートで押す場面や、落差のあるスライダーのキレはそれなりに感じられたものの、「初回から力が入ってしまった」とのコメントを残すなど、思うようにストライクが入らず、終始、安定感を欠く内容となった。結果的に最少失点で抑えたものの、4回でマウンドを降りるというこの日の結果は、先発登板への適応の遅れを物語っているようにも感じられた。 春先のオープン戦でも計3度先発し、全て初回に失点を喫した他、2軍戦登板の際には6失点炎上と、いずれのゲームでも立ち上がりでの脆さが露呈した。チーム活動休止期間明けの6月、練習試合での2度の登板で何とか結果を残したものの、滑り込みでのローテーション入りの感が否めなかった。 それでも、開幕2戦目での起用は『守護神』の座を降り、志願して先発転向を果たした背番号1への期待、そして信頼の大きさが表れている。 6年前の2014年、高卒ルーキーの時よりシーズンを通して一軍のマウンドに登り続けた。 翌年からはゲームを締める抑えとして投手陣の支えとなり、毎年、投球回数を上回る奪三振数を記録するなど、空振りを奪うことができるクローザーとして自身の特徴を発揮し続ける。若くして通算セーブ数が100を超えるなど、投手としてのスキルの高さは誰もが認めるところだ。 打線も含め、優勝候補にも挙げられるほど前評判の高い戦力となった今季の楽天において、先発、中継ぎ陣の充実が目覚ましい投手陣。これまでの一軍での実績を踏まえても、松井が「左のエース」の位置付けでローテーションの軸となることが求められている。 「次は言い訳はできない」と、今季初戦を投げ終え、自らを追い込まんとする言葉を発した。その気持ちの強さとともに、窺い知ることの出来ない程の重みであろう、24歳が秘める覚悟は必ずや、次戦以降の登板で結果として表れるはずだ。(佐藤文孝)
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スポーツ 2020年06月26日 19時30分
楽天・ウィーラーのトレードは「喜ぶべきこと」 元ロッテ里崎氏が批判を一蹴も、「姿勢が気に食わない」賛否の声
元ロッテで野球解説者の里崎智也氏が26日、自身の公式ユーチューブチャンネルに動画を投稿。楽天・ウィーラーのトレード移籍について言及した。 >>巨人・ウィーラー、“松井復帰”の布石に? MLB時代に接点、イチロー・マー君との急接近ももたらすか<< 2015年から楽天でプレーしていたウィーラーは、巨人・池田駿との交換トレードで巨人に移籍することが25日に決定。2015年から昨シーズンまでに「.262・106本・345打点・553安打」といった数字を残した助っ人のトレードに巨人ファンから喜びの声が挙がる一方、楽天ファンからは「昨年も20本近く打ってるのにフロントは何で放出したんだ」、「石井(一久)GMの考えは意味が分からない」といった球団批判も噴出している。 物議を醸しているウィーラーのトレードについて、里崎氏は「トレードっていうのは喜ぶ(べき)こと。自分のチームでは出番がないけど他のチームなら出番がある、他のチームから『欲しい』と言われて行く(移籍する)ことは選手にとったら幸せ」と断言。トレードに対する批判にクギを刺した。 ウィーラーを放出した背景について、里崎氏は「楽天は野手がロメロ、ブラッシュ、投手がブセニッツ、シャギワ、宋(家豪)と外国人が5人いて、(ウィーラーと同じ三塁の)鈴木大地も獲っている」、「内田(靖人)ら若手も使っていきたいという中で(は)、(ウィーラーは)出番がないし使うところもない」と分析。ウィーラーが“飼い殺し”状態に陥っていたことがトレードに影響したのではと指摘した。 また、里崎氏はウィーラーの年俸が2億円(推定)と高額な点にも着目。「はっきり言えば、2億円の選手を二軍に置いておくだけでもったいない。巨人に移籍して、ここからの給料は巨人が払ってくれるわけだから経費としては浮く」と、今回のトレードにはコスト削減の意味合いもあったのではと推測した。 巨人移籍後のウィーラーは、本職の三塁に加え一塁、外野での起用で出番が増えるのではとした里崎氏。「このトレードは良かったと思うし、批判することでもないと思う」、「新天地に行くってことは、チャンスがあるっていうこと。だから(ウィーラーを)応援してあげてもらいたいなと思う」と、批判ではなく応援の気持ちを持ってほしいとファンに呼びかけていた。 今回の動画を受け、ネット上には「里崎さんの言ってることは一理ある、実際ウィーラーは今シーズン一軍出場してなかったし」、「このまま飼い殺しにされるよりも、他球団で活躍してくれた方が自分も嬉しい」、「ウィーラーは新天地で再起をかけれるし、球団はコスト削減しながら若手の枠を空けれるしでwin-winのトレードだと思う」といった反応が多数寄せられている。 一方、「里崎の言い分は分かるけど、5年も働いてくれた功労者への扱いとしてはぞんざいすぎるとしか思えない」、「ロメロや鈴木みたいな外様を優先して、生え抜き助っ人のウィーラーをないがしろにする姿勢が気に食わない」、「球団にしてみればいいことだらけなのかもしれんが、ここまでウィーラーを応援してきたファンの気持ちは全く考えてないだろ」といった、否定的な声も複数見受けられた。 楽天で約5年プレーしたウィーラーは長打力のある打撃はもちろん、映画『トイ・ストーリー』に登場するキャラクター『ミスターポテトヘッド』に似ている愛嬌のある風貌や、ベンチの盛り上げ役を買って出る陽気な性格で広く人気を博した選手。その人気者の突然のトレードに、未だ気持ちの整理がつかないファンも少なくないようだ。文 / 柴田雅人記事内の引用について里崎智也氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCFCtAX45lgHcf4s0vAgAxww
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スポーツ 2020年06月26日 17時00分
阪神・ボーア、打率0割台でも「悪くはない」 元阪神片岡氏が復調を予言、視察中に見た“光明”も明かす
元阪神で野球解説者の片岡篤史が25日、自身の公式ユーチューブチャンネルに動画を投稿。阪神・ボーアについて言及した。 >>不振の阪神・ボーアに「スタメン落ちしてしまう」元阪神桧山氏が分析、“歯車を狂わせた”投手の存在も指摘<< 今回の動画で片岡氏は、開幕5戦を終えて「1勝4敗」の最下位に沈む阪神について複数選手の名を挙げながらトーク。全5試合に出場するも、「.053・0本・0打点」と結果を残せていないボーアについても言及した。 打撃不振のボーアについて、片岡氏はこれまでの試合で見られた課題を指摘。「上体に力が入ってしまってタイミングが合っていない」、「(打ちに行く際の)始動が少し遅いから、軸足に(体重が)乗る時間が少ない。だから(投手が投げた後の動きが)忙しくなって、前足への体重移動が早すぎる形になって、(結果的に)手打ちのような状態になっている」と具体的に解説した。 こうした課題があることから、ボーアは相手バッテリーに“高めの速球で空振りやファールを誘い、最後に落ちる球で仕留める”という攻めをされているという片岡氏。「早くタイミングをとって、高めの速球をファールでも(いいから)相手に怖いと思わせるようなタイミング、ポイントで打つこと。そうしたら、抜かれた球にも体が止まってきたりすると思うし、打球も上がってくると思う」とアドバイスを送った。 開幕5戦目となる24日・ヤクルト戦の中継で解説を務めた片岡氏は、試合前にボーアの打撃練習を視察した際に「センターから逆方向を意識して一生懸命打ってるし、悪くはない」という印象を受けたとのこと。1日も早い復調に向けて、本人も必死になって取り組んでいることを明かした。 開幕から2試合は4番に座っていたものの、打撃不振により3戦目からは6番に降格しているボーア。打てないことに不満を募らせるファンも多いが、片岡氏は「皆さんボーアボーアって言ってるけど、ボーアも初めて対戦する投手ばかり。だから、(対戦が)一回りするまでは温かい目で見てほしい」と訴えていた。 今回の動画を受け、ネット上には「丸(佳浩/巨人)や銀次(楽天)といった他球団の実力者も0割台だし、あれこれいうのはまだ早い」、「確かに試合見てても上体が突っ込んでる印象はあった、でも初ヒット打ってからは少し余裕が出てる感じもする」、「相手の攻め方まで分析してるのはさすがだな、打撃コーチやってた経験も活かしてるのかな」、「初ヒット出た直後に長打や四球も出始めたし、ここから調子は上がってくるのでは」、といった反応が多数寄せられている。 「開幕1戦目から4戦目まで無安打が続いていたボーアですが、片岡氏が解説を務めた5戦目の第3打席で遂に来日初ヒットを記録。翌25日の試合では第2打席にツーベース、第3打席では8球粘って四球をもぎ取っています。打率は『.095』と依然として0割台ですが、復調の兆しは見えつつあるといっていいでしょう。また、26日からの3連戦が、チームが過去5年間で『40勝20敗2分』と大得意にしている横浜スタジアムでのDeNA戦というのも好材料。相性の良さを発揮するチームメイトに乗せられ、ボーアが一気に調子を上げる可能性も十分にあるのではないでしょうか」(野球ライター) 25日の試合後の報道では、ボーアが「自分自身、状態は良くなってきていると思う」と語ったことが伝えられている。本日26日からの対DeNA3連戦で、その手ごたえを確かなものにすることはできるだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について片岡篤史氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCSFE1o0ihc5mfODf2FybeuA
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スポーツ 2020年06月26日 11時45分
巨人・ウィーラー、“松井復帰”の布石に? MLB時代に接点、イチロー・マー君との急接近ももたらすか
新助っ人の経歴を見て、「ひょっとしたら!?」と思った関係者も少なくなかった。 「格差トレードだ。良くまとめられたな」 巨人と東北楽天の間で、トレードが成立した(6月25日)。来日5年で106本塁打を放ったゼラス・ウィーラー内野手を出すにあたって、楽天が求めた交換選手は、昨季2試合しか投げていない池田駿投手。推定年俸2億円と1450万円…。その格差も驚きだが、このトレードは後に「分岐点」と位置づけられることになるかもしれない。 「巨人が大砲タイプの野手を探している」との話は3月オープン戦の頃から流れていた。新型コロナ禍で日本中の生活が乱れ、苦しんでいる。「そんな最中に国内トレードができるのか?」という疑問と同時に、「所属球団の決まっていない米大物選手が日本球界に売り込みを掛けてきた。でも、来日の手続きが取れるのかどうか…」という声も出ていた。「今年度はシーズン途中の外部補強は無理」と見られていたが、今回のトレードは当該選手も合意の上だったという。 「原辰徳監督はウィーラーの左翼、一塁での起用を明言しています。楽天時代はもちろんですが、ハッスルプレーはメジャー時代から有名でした」(スポーツ紙記者) この「メジャーリーグ時代」において、着目しておかなければならない点があった。2014年、ウィーラーはニューヨーク・ヤンキースに在籍していた。 同年のヤンキースと言えば、日本人メジャーリーガーの宝庫だった。投手には黒田博樹、田中将大がいて、野手にはイチローもいた。マイナーにも前年ドラフト会議で指名された日本人の加藤豪将もいた。 それだけではない。松井秀喜もいた。すでに現役を退いていたが、同年春季キャンプでゲストコーチを務め、さらに元指揮官のジョー・トーリの記念セレモニー(8月25日)、盟友のデレク・ジーターの引退セレモニー(9月7日)にも駆けつけている。 「ウィーラーは春季キャンプを招待選手として過ごし、一度マイナー落ちも経験しましたが、8月下旬に再昇格しています。キャンプでは、契約を勝ち取ろうとしていた選手とコーチとして、トーリ、ジーターのセレモニーでも松井とウィーラーは会っています」(米国人ライター) 黒田、田中、イチローと元チームメイトで、ゴジラ松井にも通じる選手。このウィーラーの加入が、元日本人メジャーリーガーたちと原巨人の距離を縮めてくれるかもしれない。親しく付き合っていたという話はない。しかし、「きっかけ」くらいにはなるだろう。 「原監督の後継者は阿部二軍監督という流れ、雰囲気が伝わってきます。問題は、松井との球団の距離、関係性です。将来の監督候補として目されることに松井サイドは今も抵抗があると聞いています。でも、よく聞いてみると、前任の高橋由伸、後輩の阿部から奪うようなことはしたくない。彼らと良好な関係でいたいという意味のようです」(球界関係者) コロナ禍が落ち着いたら、ゴジラ松井がテレビ解説を務めることもあるだろう。その時、ウィーラーの紹介情報として、14年のヤンキースのことが話題になれば、巨人戦の視聴率アップにもつながるかもしれない。バットではもちろんだが、ウィーラーの経歴も原巨人にプラス要素を与えてくれそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年06月25日 18時30分
中日・阿部に「酷すぎる」ファン激怒 勝敗に響いた判断ミス、与田監督も「カバーしてあげないと」と嘆き
24日に行われた中日対DeNAの一戦。この試合に「6番・二塁」で先発出場した中日・阿部寿樹のプレーが、ネット上のプロ野球ファンの間で物議を醸している。 >>巨人・日本ハムが優勝候補筆頭に? “延長10回打ち切り”の今シーズン、引き分けがペナントの行方を左右か<< 「2-0」と中日2点リードで迎えた2回裏。中日はこの回先発・山本拓実が1点を失いなおも1死一、三塁というピンチを招くも、打席に入ったDeNA先発・井納翔一をボテボテの投手ゴロに。この場面で中日守備陣は一塁、三塁が本塁アウト狙いの前進守備、二塁、遊撃がゲッツー狙いの中間守備というシフトを敷いていたが、打球を捕った山本はゲッツーを狙い二塁へと送球した。 ところが、二塁手の阿部は打球に反応し斜め前に前進していたため、山本の送球を受け懸命に戻ろうとするも二塁ベースを踏むことができず。その後一塁に送球し打者走者の井納はアウトにするも、この間に三塁ランナーの生還を許し同点に追いつかれてしまった。 中日はその後5回裏に山本が梶谷隆幸に勝ち越しのソロホームランを浴びると、最後まで追いつけないまま「3-2」で敗北。ミスで献上した1点が、勝敗に響く形となってしまった。 今回のプレーを受け、ネット上には「判断誤ってベース踏めないのは酷すぎる」、「打球につられて前にいったのが元凶、守備体形からいえば前進する必要は無かった」、「投手から見て右方向に転がったから、遊撃の京田(陽太)が前進するなら分かる。でも反対方向の阿部が前進するのはミスとしか思えない」といった反応が多数寄せられている。 一方、「焦って早く投げすぎた山本も悪い」、「一呼吸置いて投げたら普通にゲッツーだっただろ」、「併殺を狙うより三塁ランナーをアウトにした方が良かったのでは?」といった、山本に対する疑問の声も複数見受けられた。 「今回の場面は安易に前進した阿部の責任が最も大きいとの見方が優勢ですが、山本の送球を阿部が捕球した時点では一塁ランナーはまだアンツーカーにも差しかかっておらず、打者の井納も本塁・一塁間の中間にしか到達していませんでした。そのため、山本は阿部がベースカバーに入るのを一呼吸待って送球しても、ゲッツーは十分に取れていたのではと考えるファンは少なくないようです。また、井納が打球を放った瞬間に三塁ランナーはスタートを切っていたため、山本は二塁に送球せずそのまま三塁ランナーを追い、三塁・本塁間で挟殺を狙うのも一手だったといえるでしょう」(野球ライター) 試合後の報道では、与田剛監督が今回の場面について「(山本は)もうちょっとワンテンポ置いてあげるとか、阿部も何とかカバーしてあげないといけなかった」と語ったことが伝えられている。山本が昨シーズンまでのプロ2年間で通算10試合しか一軍登板の経験がなかったこと、阿部が24日の試合でも走塁ミスを犯すなどプレー面で精彩を欠いていることが絡んで起こったともいえる今回の連携ミスだが、阿部、山本の両名は、今回の場面を今後の教訓とすることができるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月25日 17時30分
DeNA・山崎、おうちから康晃ジャンプのエール! 3年連続セーブ王と200セーブへ向け発進
ベイスターズの山崎康晃投手が23日、今シーズン初登板でセーブを上げ、2020年のスタートを切った。 先発の濱口遥大が2人のランナーを残した9回一死の場面で出番が回ってきた山崎。通常であれば登場曲の「Zombie Nation」が掛かった瞬間、青く染った横浜スタジアムが「康晃ジャンプ」で揺れる光景が拡がるが、今はまだ無観客の状況。開幕前に「パワーももらっていますし、エネルギーのある応援。寂しさはあります」としながらも、「テレビの前やラジオを聞きながら応援してくれる方々にいい結果、いい報告が出来るようにして、また皆様がヤスアキジャンプを安心して球場に来て出来るようになるまで、信じて何とか戦っていきたい」と語っていたが、ビジョンにはおうちからエールを送るファンの姿が映し出され、球場にヤスアキコールがこだました。見えない力を得た山崎は、ランナーの生還を許すことなく試合を締め、今シーズン初セーブをマークした。 2015年のルーキー時からクローザーとしてマウンドに立ち続けている山崎。新人として37セーブは最多記録で、2018年に挙げた通算100セーブは日本人最速、昨年の7月には150セーブを達成し、最年少記録をマークした。また2018年、2019年と2年連続でセーブ王のタイトルを手にしており、今年は3年連続を記録して偉大なOB・佐々木主浩氏の4年連続に次ぐ記録と共に、あと37に迫っている200セーブも視野に入れる。 翌日の24日も二死満塁と苦しみながらも、何とか一点差を守り切り、開幕5戦で2セーブをマーク。「イレギュラーなシーズンとなりますが、チーム一丸となって、優勝目指して心を一つに頑張ります」と決意した小さな大魔神は、偉大な記録と悲願のリーグ制覇に向けマウンドで吠える。取材・文 ・写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2020年06月25日 15時45分
ヤクルト・山崎、三塁目前で突然急停止! 「1点は確実だったのに」走塁ミスに批判、解説・金村氏も苦言
24日に行われたヤクルト対阪神の一戦。この試合に「6番・中堅」で先発出場したヤクルト・山崎晃大朗のプレーが、ネット上のプロ野球ファンの間で物議を醸している。 >>ヤクルト・イノーア、今季を左右する存在に? 4失点KOも見せた光明、高津監督は我慢を貫けるか<< 話題となっているのは、「3-1」とヤクルト2点リードで迎えた4回裏に飛び出たプレー。ヤクルトはこの回1死から山崎のヒット・盗塁、エスコバーの敬遠四球で一、二塁とチャンスを作ると、次打者の嶋基宏もセンター前へヒット。二塁走者の山崎は嶋が打つ前からランエンドヒットでスタートを切っていたため、追加点が入るのは確実と思われた。 ところが、山崎は三塁手前で打球方向を振り返り一度ストップ。その後本塁へ走り出すも、三塁から3、4歩踏み出したところで再びストップした。結局、三塁付近で右往左往している間にボールが返球されたため、山崎は追加点となるホームを踏むことができなかった。 同戦のテレビ中継で解説を務めていた元近鉄・金村義明氏は、山崎の走塁を「いただけないですね」とバッサリ。「三塁ベースのところで(打球を)見てましたから。あそこで止まったところで、(打球を)捕られていたら帰ったところでゲッツーなんですよ。(本塁に)行ってしまわなきゃ」と、明らかな走塁ミスだと苦言を呈した。 山崎のプレーを受け、ネット上には「1点確実だったのに何やってんだ、完全に走塁ミスじゃないか」、「変なミスで打点つかなかった嶋が可哀想」、「せっかくの押せ押せムードにミスで水を差すのは勘弁してくれよ」といった反応が多数寄せられている。 同時に、「三塁コーチャーが的確な指示をしなかった可能性もあると思う」、「三塁コーチの指示で山崎が戸惑った可能性もあるのでは?」といった、三塁コーチャーの河田雄祐一軍外野守備走塁コーチに対する疑問の声も複数見受けられた。 「早くスタートを切っていた山崎が急に三塁付近でアタフタした今回のプレーについては、河田コーチの指示が原因なのではとみるファンも少なからずいるようです。ただ、ハーフウェーの指示が出ていたとすれば山崎の位置は行き過ぎですし、三塁でストップという指示ならその直前で止まって振り返ったのは不自然。そもそも、金村氏も指摘した通りランがかかっている中では外野手の捕球の可否にかかわらず二塁への帰塁はほぼ不可能なため、必要のない打球確認をしてしまった山崎の方が責任は大きいのではと思いますが…」(野球ライター) チームが「6-1」で試合に勝利した一方、走塁ミスで物議を醸してしまった山崎。同戦では「4打数3安打・2打点」と打撃面では好調だったが、走塁面については今後に課題が残ったようだ。文 / 柴田雅人
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