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ライオンズは監督人材難!? 田辺監督代行に課せられたチーム再建

 埼玉西武ライオンズ・伊原春樹監督(65)の『途中休養』を受け、田辺徳雄・打撃コーチが代行指揮官を務めることになった。
 「伊原体制での筆頭コーチは袴田英利チーム兼バッテリーコーチで、二軍監督は若い潮崎哲也氏でした。諸事情も考え、田辺コーチが監督代行に選ばれたようですね」(NPB関係者)
 田辺打撃コーチ(48)は伊原監督の休養発表の翌5日、西武ドームの駐車場に付くなり、いきなり報道陣に囲まれた。ユニフォーム・ズボンの裾上げ強要、ヒゲや茶髪の禁止など伊原体制で締めつけられたルールを緩和させたのは既報通りだが、筆頭コーチを差し置いての抜擢となったため、袴田チーム兼バッテリーコーチ(58)との上下関係は逆転した。

 ペナントレースはまだ90試合以上も残っている(同時点)。巻き返しをはかることが最優先事項であり、年齢や上下関係の逆転などは二の次かもしれないが、こんな指摘も聞かれた。
 「今後、田辺代行を『監督』に正式昇格させるとしても、その任期はどうするのか?」(プロ野球解説者)
 昨秋、伊原監督がライオンズに復帰することが発表された際、その任期は1年と伝えられた。経験豊富な年長指揮官に託されたのは『チーム再建』。前任の渡辺久信氏は優勝、日本一こそ1回だが、6年間の指揮でBクラスに転落したのは1季のみ。チーム再建とは、“堅実さ”を取り戻すことだったという。
 「渡辺監督の6年間は、前半戦で負けが込み、終盤戦で追撃する傾向でした。主力選手の故障、主力選手の不振など理由はさまざまでしたが、1年間、安定した戦いができるよう、真の強さを構築したいと…」(前出・関係者)

 球団は伊原体制を迎えるにあたって、大掛かりな戦力補強はやっていない。いくら、経験豊富な年長監督とはいえ、チーム再建期間として『1年』は短すぎる。次期監督の本命がいて、その“露払い”で、伊原監督が選ばれたと見るべきだろう。
 「次期監督の本命が田辺代行かと聞かれれば、『イエス』と言い切れない部分もある。田辺代行の野球理論は素晴らしいが…」(前出・関係者)
 “指導者適齢期の西武OB”には、森祇晶氏に鍛えられた優秀な人材も多い。だが、ソフトバンク・秋山幸二、千葉ロッテ・伊東勤両監督を始め、他球団に流れてしまった人材も少なくない。

 「善し悪しは別として、日本のプロ野球チームは『監督』に話題性、人気(集客力)などを求める部分もあるので…。外様の袴田チーム兼バッテリーコーチは西武1年目、潮崎二軍監督を(一軍に)動かすと、人事の混乱が二軍まで及んでしまう。監督代行の選択肢は、田辺、石井丈裕・投手コーチ、宮地克彦・打撃コーチ、奈良原浩・守備走塁コーチといった一軍のOBスタッフしかなかったのでしょう」(前出・解説者)
 昨年は球団の売却話も出て、球団フロントや本社がその打ち消しに躍起になっていた。“フリー”でスター性も兼ね備えた『OB』といえば、工藤公康氏が思い浮かぶ。清原和博氏に関しては現場復帰の意志があるのかどうか、疑問視されている。潮崎哲也・二軍監督の若手指導を評する声もある。「伊原監督−田辺代行−新監督」といったふうに、短期間で指揮官が変わってばかりだと、チームの士気にも影響する。

 「伊原監督と選手たちの『世代間の違い』も指摘されました。しかし、ユニフォームの裾や茶髪が不信感の原因なら、誰かが仲介に立って和解させれば済むこと。途中休養の理由は、成績不振が全てです」(同)
 田辺代行に課せられた任務は、選手のオシャレを許し、ベンチのムードを好転させることだけではない。『勝利』である。

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