プロ野球
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スポーツ 2020年10月06日 11時15分
DeNA・ラミレス監督に他球団がオファー? 来季が不透明な球団への“横滑り“はあるか
プロ野球界の秋は、監督人事で揺れる時期でもある。 10月5日、横浜DeNAベイスターズからリリースがあった。2年連続で開幕投手も務めた今永昇太投手が左肩のクリーニング手術を行ったという。投球練習が再開できるまでに回復するには2、3か月を要する。つまり、「今季中の復帰」はない。 「ラミレス監督の采配も『来季』を意識したようなものが続いていました。アクシデントで途中交代させた梶谷に大事を取らせ(3日)、故障明けのオースティンをスタメンで出場させ、改めて適性を見極めていました。完投勝利が目前だった大貫を『怪我をさせたくない』と言って交代させたり…」(スポーツ紙記者) 今永の手術も来季に向けてのものだろう。「ラミレス監督が2021年の準備を始めた」とも解釈できるが、一部メディアが三浦大輔二軍監督の昇格を伝えた。ラミレス監督の契約任期は「今季まで」。原巨人の独走を許してしまった責任は大きい。経営陣が決断したとしても、決しておかしな話ではない。しかし、ラミレス監督にも「次の話」があるようなのだ。 「ラミレス監督の采配を評価する声は他球団からも聞こえています。今季の敗因もマイナスには捉えられていません。故障者が多かったのは仕方ないとしても、クローザーの山崎の不振がなければ、巨人と互角以上に戦えたはず」(球界関係者) >>DeNA・ラミレス監督の采配に“矛盾”? 試合後に“代打温存策”の意図説明も、「チグハグ過ぎる」ファンからは賛否<< そもそも、ラミレス監督に「指揮官」の打診をしたのは、DeNAが初めてではない。オリックスが最初なのだ。2015年のちょうど今頃だった。 オリックスは当時、巡回アドバイザーだったラミレス監督について、「契約は更新しない」と発表した。どういうことかというと、球団はひと足先に福良淳一監督代行の昇格を決めていた。ラミレス監督に「コーチをやって、それから」と“将来の指揮官就任”の含みを持って入閣を打診。しかし、断られたのだ。 「とにかく、監督に強いこだわりがあり、コーチではダメなんだと。オリックスのフロントは『縁がなかった』と悔やんでいました」(当時を知る関係者) そのオリックスだが、中嶋聡代行の昇格を決めていない(同時点)。また、下位に沈む日本ハムも栗山英樹監督との契約が「今季まで」となっており、次の有力候補である稲葉篤紀氏も東京五輪の延期で侍ジャパンから離れられなくなってしまった。 「小笠原道大ヘッドコーチの昇格案と、外部招聘案の両方で議論されています。阪神の矢野燿大監督もどうなるか分かりません」(前出・スポーツ紙記者) 一部では、巨人が阿部政権を見据え、「参謀役として迎えるのではないか」と報じていたが…。 7月22日のヤクルト戦だった。クローザーの山崎康晃が同点で迎えた9回のマウンドに送られた。一死満塁となった時、ラミレス監督は投手コーチではなく、自らマウンドに向かった。監督自らが不振の投手を鼓舞する。ここまでは、ありがちな光景だ。だが、ラミレス監督は違った。 「対策はできているのか?」 と、次打者への配球を山崎に質問した。山崎がちょっと考えてから答えた。ラミレス監督は、「だったら、大丈夫だよ」と頷き、ベンチに帰って行った。選手を冷静にさせるそんな接し方も評価されているそうだ。 近年、監督、コーチが翌年、違う球団のユニフォームを着ているという“横滑り”も続いている。ラミレス監督の動向にも注目だ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年10月05日 21時45分
元巨人・上原氏、感染経路は不明? コロナ陽性判定受けホテル隔離、回復までの詳細を語る 「体動かせるくらい元気なのに」と驚きも
元巨人で野球解説者の上原浩治氏が4日、自身の公式ユーチューブチャンネルに動画を投稿。自身の新型コロナウイルス感染について言及した。 同日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)にリモートで生出演した際、新型コロナに感染していたことを公表した上原氏。今回の動画では判明当時の状況や、ホテルでの隔離期間の過ごし方などについて明かした。 >>元巨人・上原氏、巨人の伝統に「もういらなくないっすか?」 4番の“カウント”に疑問、「歴史を伝えるためには必要」と反発も<< 2週間ほど前に自宅のあるアメリカから日本へ帰国した際、成田国際空港で唾液を使ったPCR検査を受けたという上原氏。1時間ほど待った後に陽性反応が出た旨を知らされたというが、「そこから別室に連れて行かれて3~4時間待たされた」という。 その後、上原氏は自身以外に陽性反応が出たもう1名の入国者と共にバスに乗せられ、隔離場所である成田空港近くのホテルに移動。上原氏によると、「バスは全部にビニールが被せられてて、運転手も防護服を着て(乗り込んでいた)」という。 判明当時の上原氏は体調に問題はなく、それ以前も自覚症状は全くなかったというが、PCR検査で2回連続陰性判定が出るまでホテルで6日間の隔離生活を送ることに。部屋の外に出るのは「朝と夕方に指先の酸素含有量を測りに、エレベーターの前(に設置された機械)に行く」時だけで、それ以外はずっと部屋の中で過ごしたという。 部屋に缶詰め状態のため、思うように体を動かせなかったという上原氏。それでも、「部屋の中に椅子を立てて踏み台昇降をしていた」、「(汗をかくために)1日2回熱いお風呂に入った」と限られたスペースの中で工夫をしていたという。 その後PCR検査で2回連続陰性と診断され、約1週間の隔離生活を終えた上原氏。ただ、感染経路については思い当たる節がなく、濃厚接触者であるアメリカの家族も検査の結果全員陰性だったため、「じゃあ自分はどこでもらってきてるの?」と今でも疑問を抱いていると語っていた。 今回の動画ではこの他にも、上原氏が自分で撮影したバス内の映像や隔離先のホテルで酸素含有量を測る映像などが公開されている。 今回の動画を受け、ネット上には「隔離中の過ごし方について見たのは初めて、毎日機械での検査があることは知らなかった」、「帰国して陽性はまさかだったろうな、出国前の検査とかはなかったんだろうか」、「陽性即移動、隔離って思ってたけど意外と待たされるんだな」、「体動かせるくらい元気なのに実はコロナでしたって怖いな、他にもそんな人はいっぱいいそう」、「感染経路が思い当たらないのが一番気味悪いだろうな、家族も陰性だったらなおさら」といった反応が多数寄せられている。 動画の最後では「皆さんも感染症対策を充分に行ってお過ごし下さい」とテロップで視聴者に呼びかけた上原氏。無症状のまま容体が悪化しなかったのは不幸中の幸いだったのかもしれない。文 / 柴田雅人記事内の引用について上原浩治氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCGynN2H7DcNjpN7Qng4dZmg
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スポーツ 2020年10月05日 20時00分
張本勲氏、“無言の計らい”で元阪神・江本氏を救う?「ストライク投げろやお前!」苦難の新人時代にあった秘話を明かす
元横浜で野球解説者の高木豊氏が4日に自身の公式ユーチューブチャンネルに投稿した動画に、元阪神で野球解説者の江本孟紀氏がゲスト出演。元巨人・張本勲氏について言及した。 現役時代に東映(1971)、南海(1972-1975)、阪神(1976-1981)の3球団で活躍した江本氏。今回の動画では、東映時代の1971年春季キャンプにあったという張本氏とのエピソードを語った。 >>ノーヒットノーランのはノーラン・ライアンが起源? 張本氏の持論に視聴者猛ツッコミ<< 前年のドラフトで指名漏れするも年明けの1月に突然東映のスカウトから誘いを受け、春季キャンプ後半の2月中旬にチームに入団したという江本氏。当時の土橋正幸コーチから「ぐずぐずやってんじゃないよ、お前(入団が)遅れてるんだから」と急ピッチで調整を進めるように言われたことから、全体練習後に球場のフェンスに壁当てをするなど自主練習で必死に肩を作ろうとしたという。 そんな中、ある日のフリー打撃で打者相手に投げるよう命じられた江本氏だが、調整不足の影響でストライクが入らず。江本氏によると、チームの主力打者である大杉勝男や白仁天は江本氏に対し「ばかやろう!ストライク投げろやお前!」と激怒し、最後にはバットやボールを江本氏に投げつけその場を去ってしまったという。 大杉、白の迫力に委縮し、その後に打席に入った張本氏に対してもストライクが入らなかったという江本氏。ただ、張本氏は江本氏に文句ひとつ言わなかった上に、「他の人と違って全部打つ。どこへ来ても打つ。(テニスの)ラケットを振ってるみたいに全部(打ち返した)」という。 江本氏は1球投じるごとに張本氏に謝りながら投球を続けた。すると、10球以上ボール球が続いていたところから徐々にストライクが入るようになり、それ以降はボールがストライクゾーンから外れる割合が激減したという。 張本氏がなぜボール球を打ち続けてくれたのか動画内では明かされていないが、当時、江本氏は「あの時もしあの人が全部打ってくれてなかったら、『やっぱりダメだ。田舎へ帰ろう』と(プロを諦めていた)」とまで追い込まれていたという。「(だから)今でもずっと感謝している」と、現在でも張本氏への感謝の思いは強いと語っていた。 江本氏はこの他にも入団初日に張本氏の元に挨拶に行った際の話や、指名漏れした末に入団を決意した理由などについて動画内で語っている。 今回の投稿を受け、ネット上には「先輩にキレられて物投げつけられたらそりゃコントロール乱れるわ」、「もし張本さんが打ってなければ今のエモやんは無かったのか」、「張本さんのバットコントロールで命拾いしてたとは貴重な話だ」、「3000本以上打った張本さん的には十分打てるボールだったんだろうか」、「理由までは語られてないけど、もしかしたら張本さんは江本さんに調子を出させるためにわざとボール球を打ったのでは?」といった反応が多数寄せられている。 江本氏は現在73歳で、80歳の張本氏は東映・日拓・日本ハム(1959-1975)、巨人(1976-1979)、ロッテ(1980-81)で活躍した。両者は1971年に東映で共にプレーした後、1976年から1979年にかけてセ・リーグでしのぎを削っている。 現役時代はNPB最高となる通算3085安打をマークし、首位打者も歴代最多タイの7回獲得した球界屈指の好打者であった張本氏。もし別の打者が相手なら、通算「113勝19セーブ」を記録した江本氏の活躍もなかったのかもしれない。文 / 柴田雅人記事内の引用について高木豊氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCgr5CkgytiVfdnk4C0M42nQ
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スポーツ 2020年10月05日 17時30分
DeNA・大貫、2桁勝利も見えてきた!「自分が出来ることをしっかりと」今シーズン3度目竜退治でチームトップの8勝目
ルーキーイヤーの昨シーズンは6勝をマークし、前回登板で自己最多の7勝を挙げキャリアハイとなった2年目右腕・大貫晋一。勢いのまま挑んだ4日のドラゴンズ戦に先発し、7回⅓を1失点のみの快投。「立ち上がりいい形で試合に入れたので、テンポ良く行けた」と本人も納得の内容で、チームトップとなる8勝目を上げた。 今永昇太を筆頭に、濱口遥大、東克樹らの左腕王国のベイスターズにとって、右腕が8勝を上げたのは2017年のウィーランド以来3年振り。DeNAに球団が買収されてからでも三浦大輔、久保康友、山口俊が2回ずつ、井納翔一、モスコーソが1回ずつと、ウィーランド含め6人しか達成していない記録となった。しかも大貫は開幕ローテーションから外れており、14登板で8勝に到達、防御率も2.26と、上記の中で1番良かった2012年の三浦大輔、2016年の山口俊の共に2.86と比べると抜群にいい数字だ。 順調ならばあと4回は登板のチャンスがあると見られ、4日もラミレス監督の「完封の可能性もなくなったし、シーズンの最後まで投げてもらうためにメンテナンスを」との計らいもあり、81球とまだ余裕のある状況ながら降板した。112球で完投勝ちした9月5日の後の3戦は、いずれもクオリティスタートを達成しながらも、球数は67球、92球、85球と抑えられており、.667の勝率を鑑みれば山口俊以来4年振りの2桁勝利も十分可能と見る。「1試合、1試合、自分の出来ることをしっかりとやって、チームに勝ちが増えるように」と自身の勝ちよりもチームのために貢献することを重要視する姿勢で、このスタンスが結果的に自分の成績に跳ね返ってくることとなっているようだ。 今永昇太と平良拳太郎が共に怪我で離脱。危機的状況のローテーションを守り、チームトップの勝利数を挙げている大貫晋一。ピッチングスタイル同様、淡々と飄々と気が付けば2桁勝利に手が届いている気がしてならない。取材・文・写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2020年10月05日 17時00分
楽天・三木監督に「意味が分からない」ファン反発 敗戦を招いた継投策に賛否、試合後の弁明も物議
4日に行われた楽天対オリックスの一戦。試合は「9-2」でオリックスが勝利したが、楽天・三木肇監督が同戦で見せた采配がネット上のプロ野球ファンの間で物議を醸している。 問題となっているのは、「2-1」と楽天1点リードで迎えた7回裏に見せた采配。楽天は先発した瀧中瞭太がここまで「6回101球1失点・被安打3・1四球」と安定した投球を見せていたが、三木監督はここで瀧中を降ろし2番手・池田駿をマウンドへ。しかし、その池田が1死三塁とピンチを招くと、続けて起用した3番手・寺岡寛治がタイムリーを浴び同点に追いつかれた。 さらに、寺岡はその後1死満塁から走者一掃の三塁打を打たれ3点を失うと、8回裏に登板した4番手・津留崎大成も4失点。2番手以降の中継ぎが全員失点を喫した楽天は、結果「2-9」で大敗を喫する形となった。 裏目に出た三木監督の継投策を受け、ネット上には「瀧中のプロ初勝利が三木のせいで消えた」「1安打しか打たれていない投手を6回で降ろす意味が分からない」、「安打、四球がかさんでたなら分かるが、どっちも少ない数字だったしなあ」といった批判や苦言が多数寄せられている。 一方、「瀧中は自己最高の球数だったから仕方なかったのでは」、「100球初めて超えた投手を変に続投させるよりはマシ、結果的に采配的中とはならなかったが」といった擁護も複数見受けられた。 >>楽天・三木監督に「意図が分からない」ファン激怒 試合後も“ノーコメント”、裏目に出た継投策が物議<< 「今回やり玉に挙げられている三木監督は、1日の対ソフトバンク戦でも『6回89球無失点・被安打1・四球2』と好投していた先発・岸孝之を降ろし7回から継投に入ったところ、2番手以降のリリーフが全員失点を喫しチームは逆転負け。そこから3日後に同じような継投ミスを犯したことに多くのファンが不満を抱いているようです。ただ、同戦は1日の試合とは少々事情が異なる面もあります。今回白星を消された瀧中は2019年ドラフトで6位指名を受け入団した25歳のルーキーですが、今シーズンはここまで2試合に先発し最高の球数は80球。同戦は今シーズン初、そして自身初の球数100超えだったため、仮に続投させていてもそれまで通りの投球ができるかは未知数でした。点差がついていればまだしも、1点差だったため交代の判断は間違っていないと考えているファンもいるようです」(野球ライター) 試合後、三木監督は継投策について「いろいろな理由があり、きょうはこの形でいくという判断でこの結果だった」と語ったことが伝えられている。しかし、一部からは「その“いろいろ”を話さないとファンは納得しない」との反発も噴出している。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年10月05日 11時40分
阪神ナイン、精神的に大ダメージ? キーマンは巨人捕手・炭谷、西武時代に培った打者を出し抜く技術とは
伝統の一戦は、明暗がはっきりと別れた(10月4日)。阪神は「満塁の得点好機」を3度も得たのに、1点を挙げただけ。それも、相手投手の四球という自滅によるもの。終わってみれば、13残塁で、1対7の大敗。阪神打線が挙げた得点は押し出しで得た1点のみだった。 「3度あった満塁の好機ですが、無死満塁と一死満塁もありました。スクイズを匂わすとか、相手ピッチャーを精神的に揺さぶるなど打つ手はたくさんあったはず。初回の二死満塁と無死満塁で打順が回ってきたのがボーア。ボーアのせいにはしたくないですが」(在阪記者) >>「笑ってる…」阪神・藤浪、不振の本当の原因は? 160キロ連発、矢野監督の“アシスト”で吹っ切れたか<< この試合を巨人サイドから見てみると、阪神打線の拙攻に救われただけではなかった。その3度のピンチでマスクをかぶっていたのは、炭谷銀仁朗捕手だ。大江、鍵谷の両リリーバーも奮闘したが、炭谷がチームを救ったと言っていい。 「敗れた阪神ナインの精神的ダメージも大きい」(前出・同) 炭谷の古巣・埼玉西武の関係者によれば、彼の配球は「相手打者のウラをかこうとする」と言う。 「相手が内角球を待っていると思えば、外角へ。変化球にタイミングを合わせていると分かれば、真っ直ぐ。それがハマる時は無敵なんですが。捕球技術は球界でもトップレベルです」(関係者) また、投手出身のプロ野球解説者は「若手投手を育てるリードをする」とも評していた。同日先発の戸郷翔征だが、3度の満塁のピンチの内、2度は彼が招いたもの。最初の二死満塁の場面を指して、こう言う。 「4番の大山を四球で歩かせて満塁、次のボーアが一塁ゴロでピンチを脱しました。大山に四球を許した最後のボールと、ボーアを一塁ゴロに仕留めたボールは同じなんです。両方とも直球でした。『直球で相手バッターを抑えることができなければ』と、戸郷に教えているような配球でした」 先の西武関係者がこう続ける。 「若手時代は、涌井(秀章=現楽天)などの先輩投手に誘われ、移動中は対戦ゲームに興じていました。子どもみたいにはしゃいでいましたが、先輩投手たちのゲームパターンを見て、各々の性格も把握していたようです。強気なことばかり言う先輩が、実は慎重な一面を見せたり、と。ゲームが巧いかどうかまでは覚えていませんが」 鋭い勝負カンと配球の妙は、対戦ゲームで養われた!? プロ野球・選手会の会長に選出されたことからも分かる通り、人望は厚い。 満塁のピンチで投げた戸郷、大江、鍵谷は臆することなく攻めていた。配球、肩の強さ、捕球技術も大切だが、「真の好捕手」とは、ピンチに陥った時に味方投手を鼓舞できる捕手のことを言うのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年10月05日 11時30分
ロッテ・チェン「9年前はあまり関係ない。優勝、CSに集中する」
千葉ロッテマリーンズは、中日やメジャーリーグで活躍したチェン・ウェイン投手の入団会見を行った。 会見に同席した松本尚樹球団本部長は「本日4日から隔離期間が終了したので、チームに合流します。チームとしては残り29試合、先発投手として期待している」と語り、ソフトバンクと熾烈な首位争いをする上で、さらなる戦力補強をしたことを強調。 チェンは隔離期間中の行動について聞かれると、「自宅のアパートに機材を持ち込んでトレーニングをしていましたし、チューブやシャドーピッチングをして、しっかり準備をしてきました」と充実した時間を過ごせたようだ。だが、「外で走ったりは出来なかったので、それはこれからやっていきたいです」と隔離期間が終わったことを受けて、練習の幅を広げていく意向も示している。 ロッテの印象は「選手の皆さんが若いし、話すと優しいから嬉しいです」と笑顔。9年ぶりのNPB復帰となるが、「9年前のことはあまり関係なく、リーグ優勝、クライマックスシリーズに集中して、チームに貢献したいです」と語った。 チェンは2012年に中日からオリオールズに移籍すると、2014年には16勝を記録するなど2015年までの4年間で3度の2桁勝利を記録。2016年にマイアミ・マーリンズと5年総額8000万ドル(約85億8000万円)という大型契約をしたが、マーリンズでは結果が残せず、契約を1年残して戦力外となり、今季はマリナーズとマイナー契約を結ぶも戦力外となっていたが、「千葉ロッテマリーンズのリーグ優勝のために自分の力を発揮して貢献したいと思います。『一生懸命』という日本語が好きなので、自分も一生懸命頑張ります」と、獲得したロッテのために全力を尽くす意向だ。(どら増田)
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スポーツ 2020年10月04日 17時00分
骨折のオリックス・太田に「不運すぎる」ファン落胆 「すごくかわいそうなことをした」昨年は千賀との対決で悲劇が
9月25日に行われたオリックス対日本ハムの一戦。試合は「9-2」でオリックスが勝利したが、試合結果以上に話題になったのがオリックス・太田椋の故障だった。 太田がアクシデントに見舞われたのは、「2-0」とオリックス2点リードで迎えた3回裏2死一、二塁の場面。二塁走者の太田は打席の伏見寅威が三ゴロを放った際に三塁へ進塁を試みるが、この時に打球を処理しようとした日本ハムの三塁手・ビヤヌエバと二、三塁間の中央付近で正面衝突。交錯後動けなくなった太田は担架でベンチ裏に運ばれ負傷交代となり、自力で立ち上がりベンチへ下がったビヤヌエバも4回裏の守備から退いた。 試合後、太田は病院での検査の結果右肋骨骨折と診断され翌26日に登録抹消。また、ビヤヌエバも脳震とうとの診断を受けて同日に登録を抹消されている。 >>阪神、北條・近本は選手生命の危機だった?「1人では生活できない」正面衝突で大怪我を負った西岡の悲劇<< 2018年ドラフトで1位指名を受けオリックスに入団した19歳の太田は、今シーズン20試合に出場し「.259・3本・5打点」といった数字をマーク。一軍定着へ向け着実に歩んできただけに痛すぎる故障となったが、実はプロ1年目の昨シーズンにも骨折に見舞われている。 2019年3月8日、オセアンBS舞洲で行われた教育リーグ・オリックス対ソフトバンクの一戦。同戦に「1番・遊撃」で先発した当時19歳の太田は、それまで紅白戦を含む実戦5試合で打率「.400」と好調。首脳陣の意向により、翌9日のオープン戦・対巨人戦での一軍デビューも予定されていた。 しかし、同戦の3回裏に迎えた第2打席、ソフトバンク先発・千賀滉大が投じた内角へのツーシームが太田の右腕に直撃。激痛に顔をゆがめた太田はすぐさま途中交代し病院に直行したが、検査の結果「右尺骨骨幹部骨折」で全治3カ月の重傷と判明。この故障により、翌日の一軍デビュー戦はもちろん開幕一軍入りも絶望的となってしまった。 太田の故障に、当てた張本人である千賀も「すごくかわいそうなことをした。本当に申し訳なかった」と沈痛。その後の報道では、試合中に病院へ直行した太田に直接謝罪することができなかったため、自分で太田の入院先を調べて救急箱を送ったと伝えられている。 アクシデントから約2カ月後の同年5月下旬、太田は報道陣に対し当時の心境を語っている。太田によると、直撃の瞬間は「痛かったんですけど、あまり覚えてない」というが、心境は「そこまで悲観的ではなかった」とのこと。また、「この期間をプラスにできるよう前向きに、下半身中心にトレーニングしてます」と前向きな思考でリハビリに励んでいることも口にしている。 その後6月上旬から復帰した太田は同年は1試合しか一軍に出場できなかったが、二軍では「.258・6本・21打点」と活躍。迎えた今年は春季キャンプに右太ももを痛め離脱する期間があったものの、7月16日の昇格以降は一軍に定着しつつあった。 それだけに、今回のアクシデントについては「去年も千賀の死球で骨折してるのに不運すぎる」、「ここまで順調に来てたから本人も辛いだろうな」、「2年連続の骨折は残念だけど、焦らず完治させて帰ってきてほしい」といった落胆の声が多数寄せられている。 今後は約2週間の安静後にリハビリを行っていく予定とのことだが、今シーズン中の復帰は厳しいという見方もされている太田。今回の骨折について本人のコメントはまだ伝えられていないが、1日でも早い回復を祈るばかりだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年10月04日 11時00分
V争いのロッテ、最重要人物はマーティン?「本塁打は求めていない」言葉通りの働きが今後を左右か
まさに「助っ人」という言葉が相応しい存在感だ。 千葉ロッテのレオネス・マーティンは、首位争いを繰り広げるチームにおいて、頼もしい働きを見せ続けている。 秋を迎えても、その勝負強さに磨きがかかってきている印象だ。 9月29日の札幌ドームでの日本ハムファイターズ戦では、土壇場9回に放ったソロホームランが結果的に決勝点となり、翌日のゲームでも初回にタイムリーで先制点を挙げている。何れも接戦を制した試合での貴重な打点を記録、首位奪還へ勢いづくチームをそのバッティングで大きく後押ししている。 シーズン序盤より本塁打数こそ伸ばし、現在もランキング上位(24本・リーグ3位タイ)に位置するものの、打率は.247(いずれも9月30日現在)とやや物足りなさを感じさせる数字ではあることは確かだ。ただ、自身の役割について、「本塁打は求めていない。チャンスに結果を出してチームの勝利に貢献すること」と語っており、ここにきて尽く勝敗を決するシーンなどで貴重な一打を放ち、相手チームの脅威となっている。 9月25日からの本拠地での首位攻防・ソフトバンク3連戦でも、まさにその言葉通りの「役割」を果たしていた。 初戦は2本の安打を放ちチームも白星、続く2戦目は23号となる本塁打を記録するも試合には敗れた。1勝1敗で迎えた27日の3戦目。両チーム、計22安打の乱打戦となったこの試合において、マーティンはなんと5打席全てフォアボールでの出塁、8対4の勝利に貢献している。全打席とも敬遠なし、勝負に来た際どいボールを見極めての四球だっただけに、その選球眼、さらには相手に与える威圧感が改めてクローズアップされたゲームだったと言えるだろう。 また、マーティンにとっては今シーズン苦手意識を持っていた対ソフトバンク戦(3連戦前までの打率は.217・1本塁打)ではあったものの、この首位攻防戦での打撃成績は今後に向け、大きな意味を持った内容だったと言える。 ソフトバンクとのゲームはまだ9試合も残されており、苦手意識を払拭したとするならば、さらなる好結果が期待される。おそらくはシーズン最終盤まで熾烈なデッドヒートを繰り広げるであろう、パ・リーグのペナントレース。勢いに乗る千葉ロッテの15年振りの優勝へのカギは間違いなく、頼もしき助っ人、レオネス・マーティンが握っている。(佐藤文孝)
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スポーツ 2020年10月03日 17時00分
阪神・藤浪、セーブ王も狙える?「抑えをさせた方がいい」高まる待望論、松井・澤村ら成功選手との共通点とは
2012年のドラフトで1位指名を受け阪神に入団し、昨シーズンまで先発として「50勝40敗・防御率3.25」といった数字を残している阪神・藤浪晋太郎。その藤浪が今シーズン、リリーフとして活躍を見せている。 プロ初年度の2013年から2015年にかけ3年連続2ケタ勝利を達成したが、翌2016年から昨シーズンまで計15勝と一転して不振に陥った藤浪。今シーズンも先発8試合で「1勝5敗・防御率5.87』と振るわなかったが、9月26日ヤクルト戦からリリーフに転向すると以降の4試合で「0勝1敗2ホールド・防御率1.80」と好投を披露。そのため、ファンの間からは「先発時代とは別人のような投球だな」、「このまま抑えをさせた方がいいのでは?」とリリーフへの本格転向を望む声も少なからず挙がっている。 >>「笑ってる…」阪神・藤浪、不振の本当の原因は? 160キロ連発、矢野監督の“アシスト”で吹っ切れたか<< リリーフに転向した藤浪が今後も今の役割を務めるのか、それとも先発に復帰するのかは現時点で不明。ただ、球界には先発からリリーフに転向した後、最多セーブのタイトルを獲得するまでに大成した選手は現役だけで見ても少なくない。 現在楽天(2014-)でプレーする松井裕樹は、プロ1年目の2014年は主に先発として起用されるも4勝にとどまるなど結果を残せず。しかし、翌2015年に守護神候補・ミコライオの故障離脱もありリリーフに転換されると、63試合に登板し「3勝2敗33セーブ12ホールド・防御率0.87」と守護神として大ブレークを果たした。 翌2016年以降も守護神を務めた松井は昨シーズンまでに通算「53ホールド139セーブ」をマークし、2019年には最多セーブ(38セーブ)を獲得するまでに成長。今シーズンは自らの意志もあり先発に再転向したが、11試合で「3勝3敗・防御率3.66」と思うように結果を残せず、10月1日ソフトバンク戦からは再びリリーフに戻っている。 巨人(2011-2020)、ロッテ(2020-)でプレーしている澤村拓一は、2011年から2014年までは先発だったが「31勝34敗・防御率2.76」と勝ち星が伸びず。だが、翌2015年に原辰徳監督の意向でリリーフに配置転換されると、「7勝3敗3ホールド36セーブ・防御率1.32」と活躍。翌2016年は37セーブをマークしセーブ王に輝いた。 2017年は右肩の故障により一軍登板なしに終わり、怪我から復帰しセットアッパーとなった2018年以降も精彩を欠いていた澤村。ただ、今年9月7日にトレード移籍したロッテでは、ここまで9試合に登板し「5ホールド1セーブ・防御率1.04」と輝きを取り戻しつつある。 これまでオリックス(2006-2017)、ダイヤモンドバックス(2018-2019)、マリナーズ(2020-)に所属している平野佳寿は、2006年から2009年は先発を務めるも「18勝36敗・防御率4.01」と黒星が大きく先行。だが、翌2010年に就任した岡田彰布監督の意向でリリーフに転向すると、「7勝2敗32ホールド2セーブ・防御率1.67」とセットアッパーとしてブレーク。翌2016年には43ホールドを挙げ最優秀中継ぎのタイトルを獲得した。 その後平野は2012年終盤ごろから守護神を務め、2014年には40セーブをマークしセーブ王に。2017年までに通算「139ホールド156セーブ」を挙げ、翌2018年からはMLBに活躍の場を移している。 この3名のようにタイトル獲得までいけば、リリーフ転向は大成功といえる藤浪。もちろん、どこまで成績を残せるかは本格転向しないことには分からないが、好成績が期待できそうな共通点もある。 まず共通点として挙げられるのは球速。今回取り上げた3名は松井が最速154キロ、澤村が最速158キロ、平野が最速156キロを誇っているが、藤浪の最速は160キロとこの3名を上回る。10月1日中日戦ではその160キロを5球もマークしているため、球速面は申し分ないといえそうだ。 また、下方向に落ちる球種に強みを持つ点も共通点といえる。松井はスライダー、澤村、平野はフォークを武器に結果を残しているが、藤浪も140キロ前後のフォークを持ち球としている。現在はストレート、カットボールが投球比率の8割以上を占めているが、フォークの配分が増えてくればまた一味違った投球が見られそうだ。 数年にわたって不振が続く中、それでも復活を願うファンの声がやむことはなかった藤浪。リリーフとして躍動している姿を間近で見ている矢野燿大監督は、果たして今後どのような決断を下すのだろうか。文 / 柴田雅人
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