プロ野球
-
スポーツ 2020年12月20日 11時00分
プロ野球記者投票は信用できない? 巨人エースが巻き込まれた過去最大の大騒動、ファンの疑問は今も絶えず
ベストナイン、ゴールデングラブ、新人王、リーグMVPといったタイトルの行方を左右する記者投票。近年、その記者投票の結果に疑問の声が上がる事例が続出している。 前述の賞はいずれも全国の新聞、通信、放送各社に所属し5年以上プロ野球を担当している記者による投票のもと、毎年オフに受賞者が選出・発表されている。だが、12月16日に発表された今季のセ・リーグベストナイン(投票総数313票)では、二塁手部門で今季5試合しか二塁出場がない巨人・吉川大幾が3票、セ外野手部門でも外野には4試合しか入っていない巨人・モタが1票を獲得。これにファンの間では「どちらも4、5試合しか出場してないのに何を基準に投票したんだ」、「巨人番記者が球団に忖度したのか」といった批判が噴出した。 >>巨人戦力外選手への“ベストナイン投票”に「ふざけすぎ」ファン激怒物議を醸す吉川大・モタへの投票、理由説明を求める声も<< また、2017年のセ・リーグ新人王投票(同286票)では同年「10勝6敗・防御率3.57」で2ケタ勝利をマークしたDeNA・濱口遥大(27票)を、「.237・7本・38打点」と成績で劣る阪神・大山悠輔(49票)が得票数で上回ったことも問題に。当時ネット上では「2ケタ勝利投手より7本塁打の野手に票入れるってどんな好みなんだよ」といった疑問の声も複数見受けられた。 例年疑問の声が上がっているため、ファンの間では制度変更を求める声も高まっている記者投票。中でも過去最大の騒動といえるのが、1981年の沢村賞選考における巨人・江川卓の落選だ。 同年10月14日に行われた沢村賞選考。当時の同賞は「20勝以上、勝ちと負けの差が10以上、防御率2点台以下、奪三振率、優勝への貢献度」といった基準をもとに、東京運動記者クラブに所属する各社の運動部長の投票によって受賞選手が選ばれていたタイトル。同年は「20勝6敗・防御率2.29・221奪三振」といった成績を残し投手5冠を達成した江川の受賞が確実視されていた。 ところが、31社の運動部長が参加した選考では江川は人格面で受賞に値しないとして、「18勝12敗・防御率2.58・126奪三振」といった数字をマークした同僚・西本聖の受賞を推す運動部長が続出。「あくまで数字で判断すべき」という反対派の声もむなしく、投票の結果西本16票、江川13票、白紙2票で西本の沢村賞受賞が決定した。 江川の人格を疑問視する運動部長が続出した原因は、プロ入り前の1978年11月21日に当時のルールの盲点を突いてドラフトを介さず巨人と契約した、いわゆる「空白の1日事件」。この事件を巡っては同年のドラフトで1位指名した阪神がそのまま巨人に江川をトレード放出することを強いられたため、在阪メディアの運動部長はそのほとんどが西本に投票したといわれている。 江川本人は「同じチームの西本が獲ったんだからいいじゃないですか」と気丈に語ったこの投票結果だが、当時のファンからは「江川と西本なら西本の方が好きだが、沢村賞にするなら間違いなく江川だ」、「個人的な好き嫌いの感情で選ぶな」と批判が殺到。また、日本ハム・江夏豊が「誰が見たって江川に決まってる」、巨人・堀内恒夫も「バカなことをしてくれた」と口にするなど現役選手からも疑問を呈する声が相次いだ。 ファンや選手から猛反発を受け各社の運動部長は、翌1982年の沢村賞の選考委員を辞退。その結果、同年からOBを中心とした沢村賞選考委員会に選考を委ねることになり現在に至っている。 不可解な記者投票が原因となり制度変更にまで至った沢村賞の選考。現在度々物議を醸しているベストナイン、ゴールデングラブなどの記者投票も、今後の投票結果次第では同じ道をたどることになるのかもしれない。文 / 柴田雅人
-
スポーツ 2020年12月19日 11時00分
巨人の“ベテラン軽視”に「何たる仕打ちか」ファン激怒 亀井・陽は命拾いも…FA補強が仇となった大騒動
14日にDeNAからそれぞれFAで獲得した梶谷隆幸、井納翔一の入団会見を行った巨人。同一リーグ球団からの‟ダブル引き抜き“はプロ野球ファンの間で大きな話題となったが、同時にDeNA側に提出する人的補償のプロテクト名簿にも注目が集まった。 人的補償が必要なBランク選手である梶谷を獲得した巨人は、NPBが梶谷と巨人の契約を公示した14日から2週間以内までに人的補償のプロテクト名簿(28名)をDeNA側に提出する必要がある。一般的にプロテクト名簿の中身が明かされることはないが、巨人ファンの間では2018年オフに長野久義(当時34歳/広島に移籍)、内海哲也(当時36歳/西武に移籍)がプロテクトから漏れて結果流出したケースをもとに、今回も亀井善行(38歳)、陽岱鋼(33歳)といったベテランがプロテクト漏れするのではとの見方が広まっていた。 >>ポスティング中の巨人・菅野、DeNAがまさかの強奪?球団首脳は“1枠分の無駄”を覚悟か<< DeNAが18日に田中俊太を人的補償選手に選択したことを発表したため亀井、陽は命拾いした形となったが、12球団でも屈指の選手層を誇る巨人は人的補償に限らず、実績のあるベテラン選手を簡単に放出するケースが少なくない。過去にはFAで獲得した選手とポジションが被るベテランを解雇しようとして大騒動を巻き起こしてしまったこともある。 騒動が起こったのは、巨人が2年ぶり28回目のリーグ優勝を果たした1996年オフ。当時巨人は42歳・落合博満が一塁のレギュラーを務めていたが、チームはその年のオフに西武からFA宣言した一塁手・清原和博の獲得を画策。同年11月13日に清原と初交渉を行うが、この際に球団幹部が一塁を空けるため落合を解雇させると口にしていたことが報道により発覚してしまった。 これを受け落合は当然「失礼な話だ。俺が要らないなら10月でクビを切ればよかったんだ」と激怒。慌てた球団側が解雇を否定しても態度を軟化させず、逆に「飼い殺しはごめんだ」、「最初はクビで次は残留。FAで来るときには散々いいことを言って、手のひらを返したようにポイか」と球団批判を展開した。 その後巨人は同年11月24日に清原の入団を発表したが落合との関係はこじれたままで、25日には巨人のオーナー企業・読売新聞の渡邉恒雄社長も「礼儀正しい態度じゃない」と怒りをあらわにする始末。各メディアの間でも残留か退団か論調が分かれる中、事態の収拾を図るため27日に長嶋茂雄監督が落合と会食の場を設けた。 落合と約4時間にわたり話し合った長嶋監督は、「ウチに残るなら来季は代打やベンチが多くなる」として退団した方がいいのではと説得。プロ入り前は長嶋監督のファンだったという落合は、これを受け入れついに退団を決断。翌28日に行われた退団会見では「清原と私の起用で悩む長嶋監督の顔を見たくない」と、これ以上長嶋監督に迷惑をかけたくはなかったという旨を涙ながらに語った。 同年は42歳ながら「.301・21本・86打点」といった数字を残していた落合は退団後ヤクルト、日本ハムから獲得オファーを受け、同年12月12日に日本ハムに入団。ただ、日本ハムでは2年間で計5本塁打と結果は残せず、1998年オフに現役を引退した。 巨人でプレーした1994~96の3年間は4番として2回のリーグ優勝(1994,1996)、1回の日本一(1994)に大きく貢献していたため、当時のファンからは「功労者に対して何たる仕打ちだ」、「選手を使い捨てる球団に未来はない」といった反発の声も多く挙がったという落合の退団劇。“血も涙もない球団”というレッテルを貼られないように、今後のプロテクト名簿作成にも細心の注意を払う必要がありそうだ。文 / 柴田雅人
-
スポーツ 2020年12月18日 20時30分
広島・達川元監督がソフトB打線の弱点を暴露?「しめたと思った選手も多いのでは」悪影響を及ぼしかねない指摘に反発も
元広島監督で野球解説者の達川光男氏が、17日放送の『プロ野球ニュース 2020』(フジテレビONE)に電話で生出演。番組内での発言が、ネット上のプロ野球ファンの間で物議を醸している。 「年末大反省会SP」と銘打たれた今回の放送に、達川氏は元巨人・斎藤雅樹氏、元中日・立浪和義氏と共に電話で生出演。スタジオの元楽天監督・大久保博元氏、元ヤクルト監督・真中満氏、元横浜・野村弘樹氏、元巨人・井端弘和氏らを交え、今季の12球団の戦いを球団ごとに振り返った。 問題となっているのは、巨人がソフトバンクに4連敗した日本シリーズを振り返る最中に飛び出た発言。2017年から2018年にかけソフトバンクでコーチを務めていたこともあり話を振られた達川氏は、第1戦で巨人・菅野智之がソフトバンク・栗原陵矢に真ん中のスライダーを捉えられ2ランを浴びたことでソフトバンクを勢いづかせてしまったと主張。 その話の流れで、「ソフトバンクの左バッターは外からのスライダーと落ちるボールに弱い」、「右バッターはとにかくインサイドを見せられて、(2ストライク後に)外(のコース)に落とされるのがあまり得意じゃない」と、ソフトバンク打線の弱点を左右それぞれ暴露。今季のソフトバンク打線から見抜いたものなのか、それとも自身の在籍時からのものなのかは明言しなかったが、「巨人はちょっと研究不足だったんじゃないかなと思う」と巨人スコアラーはもっと分析に時間をかけるべきだったと語っていた。 >>楽天・下妻に「センターのいいプレーを台無しに」達川元監督が苦言失点を招いた守備への批判に「まともに防いだら反則」と反発も<< 達川氏の発言を受け、ネット上には「達川さんは2年間コーチしてるから説得力が高すぎる」、「古巣選手の弱点をそんな簡単にペラペラ喋るなよ」、「内部を知ってる元コーチのリークはソフトバンクにとったら迷惑でしかないのでは」、「この言葉を聞いて『しめた』と思った現役選手も多いのでは」といった反応が多数寄せられている。 同時に、「公の場で選手の弱点ばらすって里崎と同じことしてる」、「里崎の時は結構な影響あったから、来季のソフトバンク打線はもしかしたら湿るかもしれない」と元ロッテ・里崎智也氏を絡めたコメントも複数見受けられた。 「里崎氏の名前が一部ファンから挙がっているのは、2015年に里崎氏がアンダースロー投手の攻略法を暴露したことによるものと考えられます。里崎氏は同年8月23日放送の『球辞苑』(NHK BS1)に出演した際、番組内で“右打者はインコースから投手の手の出所に向かって縦に真っすぐラインを引くと球筋を読むことができる”、“左右関係なくアウトコースは徹底的に捨てる”という攻略法を暴露。すると、放送後に西武・牧田和久、ヤクルト・山中浩史といったアンダースロー投手たちの成績が大幅に下落。また、同年12月29日放送の同番組に出演した西武・秋山翔吾は『打てなかった人が腹をくくって“こうやって打とう”と思わせるほどの説得力があった』と、里崎氏の攻略法を取り入れた打者は少なくなかったという旨を口にしています。この里崎氏の発言のように、今回の達川氏の発言も思わぬ影響を及ぼすのではと予想しているファンは多いようです」(野球ライター) 今季はチーム打率(.249)、得点数(531得点)がパ・リーグ2位、本塁打数(126本)がリーグ1位とリーグ屈指の破壊力を見せたソフトバンク打線。達川氏の暴露が、来季に影響を及ぼすことは果たしてあるのだろうか。文 / 柴田雅人
-
-
スポーツ 2020年12月18日 17時00分
巨人・戸郷の新人王落選に「むしろ最高」期待の声 球団4人目の新人特別賞、菅野級のスター選手へ大成するカギは
今季「19登板・9勝6敗・防御率2.76」といった数字を残し、チームのセ・リーグ2連覇に貢献したプロ2年目・20歳の巨人・戸郷翔征。17日、その戸郷が同日に行われた「NPB アワード 2020」でセ・リーグ新人特別賞を受賞した。 今季は「18登板・10勝3敗・防御率1.91」をマークした広島・森下暢仁と熾烈な新人王争いを展開した戸郷。同日にNPB公式サイト上で発表された記者投票(投票総数313票)の結果、戸郷は9票、森下は303票と新人王には森下が選出されたが、落選した戸郷にはリーグ側から新人特別賞が贈られた。 新人特別賞は新人王に値する活躍を見せた選手が複数名いたとリーグ側が判断した場合、新人王に選出されなかった選手に贈られる特別表彰。明確な選出基準は設けられていないが、投手なら10勝前後、野手なら130安打前後をマークした選手に贈られたケースが多いため、今回の戸郷も9勝という数字がリーグ側から高く評価されたものと思われる。 >>巨人戦力外選手への“ベストナイン投票”に「ふざけすぎ」ファン激怒物議を醸す吉川大・モタへの投票、理由説明を求める声も<< 戸郷の新人王落選を受け、ネット上には「数字的には森下の方が上だけど、こんなに大差付けられての落選はガッカリ」、「戸郷は9月以降2勝しかできなかったから、この失速が森下と明暗を分けたかな」、「シーズン中から新人王意識してたし本人も相当悔しいだろうな」といった反応が多数寄せられている。 一方、「特別賞もらえたのはむしろ最高では」、「過去に受賞した先輩たちはみんなスター選手になってるから凄く期待できる」、「1年投げ抜けるスタミナをつければ、前回受賞した菅野(智之)級の投手になれるはず」と落選以上に新人特別賞受賞を喜ぶコメントも複数見受けられた。 「巨人選手が新人特別賞を受賞したのは、中日・川上憲伸との新人王争いに屈した高橋由伸(1998年)、同僚の巨人・山口鉄也に賞を持っていかれた坂本勇人(2008年)、ヤクルト・小川泰弘に受賞を阻まれた菅野(2013年)に続き戸郷が4人目。過去の3名は全員チーム、そして球界を代表する選手にまで大成しており、“新人王を逃した選手”というイメージはほとんど持たれていません。戸郷はシーズン後半の9月以降『2勝4敗』と白星を伸ばせませんでしたが、8月までの前半戦は『7勝2敗』と大きく白星を先行させていました。ですので、シーズンの最後まで息切れしないようスタミナをつければ、3名の先輩たちのように大成するだろうと今後に期待しているファンも多いようです」(野球ライター) 新人王受賞はならなかったが、わずか2登板にとどまった昨季と比べると大きな成長を見せた戸郷。落選の悔しさをバネに、偉大な先輩たちのように成長することはできるだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用についてNPB公式サイトよりhttps://npb.jp/
-
スポーツ 2020年12月18日 11時00分
楽天・石井監督、1年限りでの辞任を覚悟? 異例の新戦力補強は優勝をもたらせるのか
海外メディアは“断定形”で伝えていた。 “悲劇のキューバ選手”、ルスネイ・カスティーヨ外野手(右投右打)を東北楽天ゴールデンイーグルスが獲得したという。 その一報が伝えられたアメリカ時間の12月16日23時時点での日本メディアは「調査中」だったが、もし本当なら、米球界の事情にも詳しい石井一久ゼネラルマネージャー兼監督らしい補強である。 カスティーヨはキューバの国内リーグで活躍し、2013年に米国に亡命。14年8月にレッドソックスと「7年総額7250万ドル(約75億円)」の大型契約を結んだ。その破格な契約からも分かる通り、大きな期待が寄せられていた。しかし、メジャー通算成績は99試合出場で、本塁打7。今年10月には“クビ”を通告された。 「活躍の機会に恵まれなかったのは、球団の事情です。バッターとしての弱点もありますが」(米国人ライター) 実力以外の事情とは、メジャーリーグの規約だ。メジャーリーグ登録選手に払う総年俸が「規定の額」を超えた場合、その球団は俗に言う贅沢税を払わなければならない。レッドソックスはその贅沢税を払いたくない、あるいは、支払うとしても金額を抑えるため、16年シーズンに故障で出遅れたカスティーヨをマイナーに降格させた。以後、彼はメジャーリーグで活躍する機会を喪失した。 「カスティーヨは現在、自己アピールをかねてメキシコのウインターリーグで試合をしています。石井監督は現地での様子を見て、『日本でも通用する』と判断したのでしょう」(前出・同) チャンスに飢えたカスティーヨが日本球界で爆発する――。石井監督はマイナーに埋もれていた逸材を見つけたとも言えそうだ。 >>巨人・岩隈、楽天入りに義父は関係無かった?オリックス入りを頑なに拒んだ真相は…「やりたい気持ちにはなれなかった」<< しかし、前述の「バッターとしての弱点」というのも気になる。 「彼は初球からフルスイングしていきます。ストライクゾーンから少々外れていても、『打つ』と決めたら、絶対にバットを振るタイプ。その強気な打撃スタイルが裏目に出て、メジャー昇格のチャンスを掴めませんでした。変化球の多い日本球界では、ストライク、ボールをしっかり見極めることが重要なので」(前出・同) 守備も巧く、肩も強いという。レギュラーを予定して獲得したのではないだろうか。 日本のプロ野球解説者がこう言う。 「今秋のドラフト会議で、4人の大学生、社会人投手を指名しました(支配下)。つまり、21年のシーズンを優勝するための投手力強化です。楽天はどちらかというと、育成を重視したドラフトをやってきた球団なので、今秋の指名は異例です。結果が出なければ、石井監督は辞表を出すくらいの覚悟でいますよ」 米球界に詳しい関係者によれば、カスティーヨはメジャー球団との契約を第一に考えていたという。現時点で年俸額など契約内容の詳細は分からない。しかし、米球団と争奪戦を繰り広げたとなれば、それなりの好条件を提示したはずだ。「元キューバの大器」が石井監督の覚悟に応える活躍をしてくれればいいのだが…。(スポーツライター・飯山満)
-
-
スポーツ 2020年12月17日 21時30分
広島・山本元監督、古巣の低迷理由をズバリ指摘 佐々岡監督にも同情した投壊試合が元凶?
日本プロ野球名球会が16日に公式ユーチューブチャンネルに投稿した動画に、元広島監督で野球解説者の山本浩二氏がゲスト出演。今季の広島が5位に低迷した理由について持論を語った。 12月4日に名球会の動画に初登場し、今回の動画が3本目となる山本氏。今回は聞き役を務めた元フジテレビアナウンサーでフリーの山中秀樹アナと共に、自身の監督時代にあった選手との秘話や現在の広島の印象などについてトーク。その中で、6月21日のDeNA戦でサヨナラ負けを許す投球を見せた助っ人・スコットが、広島が低迷した原因だと指摘した。 この試合で広島はプロ初登板初先発のドラ1ルーキー・森下暢仁が7回無失点の好投を見せ、「1-0」とリードしたまま9回裏へ。ところが、この回登板したスコットが1死も取れないまま4安打2失点と炎上しまさかのサヨナラ負けを喫している。 試合を台なしにしたスコットの炎上について、山本氏は「どれだけがっくりきたか」と心底失望したとコメント。広島にとって開幕3試合目だったが「そこ(スコットの炎上)が全てだね、(5位に低迷した)今年の戦いは」と、その後の戦いにも悪影響を及ぼすお粗末な投球だったとバッサリ切り捨てた。 山本氏は続けて「(佐々岡真司監督も)ピッチャー出身の新人監督でどれだけショックを受けたか(計り知れない)」と、スコットを信頼し守護神として起用した佐々岡監督の落胆も大きかっただろうと推測。また、「全ての歯車が狂ったのは後ろ(救援陣のせい)なの」と、スコットの炎上で勝ちパターンの再編を迫られたことが低迷の主要因になったと主張した。 ここまで山本氏の話を聞いていた山中アナは「『何しに出てきたんだ!』というカープファンのヤジはすごかったですよ」と、多くのファンがスコットに激怒していたと発言。すると、山本氏は「ワシだって(テレビの前で)やったよ」と、自身もOBとしてではなく、一ファンとしてスコットに激怒したと暴露していた。 山本氏はこの他にも監督時代、ある投手に意外な場所で開幕投手起用を伝えたエピソードや、自身が最適だと思う現在のチームのクリーンナップについて動画内で語っている。 >>広島、“ドーピング解雇”バティスタが電撃復帰? SNSに突然の投稿、球団公式サイトにも異変…憶測相次ぐ<< 今回の動画を受け、ネット上には「森下のプロ初勝利も消す炎上だったから怒るのも当然」、「あの試合は逆転サヨナラ負け、森下の初勝利消滅、スコット守護神構想瓦解と三重の意味でショックだった」、「確かに最後までブルペン崩壊に苦しんだ今季を象徴するような試合だった」、「スコットを抑えに固定できなかったことで佐々岡監督の計算を狂ったのは確かだろう」、「スコットがちゃんと抑えを務めてくれたら、リリーフの防御率がガタガタになることもなかったのに」といった反応が多数寄せられている。 「今回名前が挙がったスコットは今年1月にチームに入団した新助っ人で、開幕前の練習試合では3試合登板で無安打無失点と好投。佐々岡監督はこの結果を元にスコットを守護神、7、8回はフランスアや菊池保則らでつなぐという勝ちパターンを想定してシーズンに臨みました。しかし、スコットは同戦を含め開幕から5試合登板で『0勝2敗・防御率21.00』と全く結果を残せず7月3日に登録抹消。これ以降、佐々岡監督はフランスアや菊池を代役守護神に据えたり、その両名の代わりに7、8回を担えるリリーフを試したりしましたが、結局チームの救援防御率は12球団ワースト(4.64)と最後までブルペンを立て直すことはできませんでした」(野球ライター) 山本氏の怒りも買ったスコットは今オフチームと1年契約を結んで残留し、来季は主に先発として起用される見込みと伝えられている。リリーフでは全くと言っていいほど活躍できなかったが、先発ではチームに貢献することができるだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について日本プロ野球名球会の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UC9ycDcfxt5ge3hUFfnqnQ9Q
-
スポーツ 2020年12月17日 17時30分
DeNA・倉本、再びレギュラー獲りへ「もう一回勝負できるように」
「2年間、何もできなかった」。3年前まではショートの不動のレギュラーだった倉本寿彦は、今シーズンを終えてこう振り返った。2018年は85試合出場に留まり、昨シーズンに至ってはわずか24試合出場に留まり、打率は.121と不本意な成績に終わった。 今年は開幕一軍のメンバーに選ばれたものの、主に代走からの守備固めとしての役割として出場に留まり、7月中旬にやっと今季初安打を含むマルチヒットを記録。そこから調子は上向き、7月は.381、8月も.310と高打率をマーク。10月以降はやや調子を崩したが、最終的には打率.276、出塁率.333で、左打者でありながら左ピッチャーに対し.397と無類の強さを発揮。久しぶりにチームに貢献し、復活を印象付けた。 「もう後がない。勝負の年と決めていた。少ないチャンスを頂いた中で、しっかり自分の中でも戦うことができた」と徐々にスタメン起用も増やしていったシーズンを自己評価。「良かったことをしっかり続けてレベルアップしていきたい。色々なことに対応出来るように準備して、必要とされるところで勝負したい」と来季を見据えた。具体的には「打たないと試合には出られない」とバッティングを磨くことに重きを置き、「競争になると思う。試合に多く出たいので、もう一回レギュラーを取れるように」と大和、柴田竜拓の今年のライバル達と、来季 3年目の伊藤裕季也、ルーキーの牧秀悟らの若手も含めたサバイバルレースに勝ち抜く覚悟を示した。 打撃がアピールポイントとしていたが、今シーズンのショートでの守備機会69はチーム最多で、守備率は.987。大和の.974、柴田竜拓の.966と名手と言われる2人よりもいい数字を残している。守備はイマイチとのイメージがあるが、今季はフィールディングもスローイングも安定し、確実にレベルアップしていた。 苦しい時期を経て、再び己の力でのし上がってきた倉本寿彦。7年目のシーズンは、軽快に波に乗り、ショートのポジションを奪いに行く。 取材・文・写真 / 萩原孝弘
-
スポーツ 2020年12月17日 17時00分
巨人戦力外選手への“ベストナイン投票”に「ふざけすぎ」ファン激怒 物議を醸す吉川大・モタへの投票、理由説明を求める声も
毎年オフに全国の新聞、通信、放送各社に所属し5年以上プロ野球を担当している記者による投票のもと、セ・リーグは7部門・9名(外野は3名)、パ・リーグはDHを含めた8部門・10名(同)が表彰されるベストナイン。1940年の創設からちょうど80年となる今年の受賞選手が16日に発表されたが、一部記者の投票先がネット上のプロ野球ファンの間で物議を醸している。 ベストナインの投票結果はセ・パそれぞれの投票総数(セ313票、パ277票)と共にNPB公式サイト上で公開されているが、問題となっているのはセ・リーグ二塁手部門と外野手部門における選手の投票数内訳。二塁手部門は広島・菊池涼介(161票)、外野手部門はDeNA・佐野恵太(260票)、巨人・丸佳浩(186票)、広島・鈴木誠也(161票)が選出されたが、投票内訳を見ると二塁手部門では巨人・吉川大幾(3票)、外野手部門では巨人・モタ(1票)に票が投じられていた。 吉川は今季「.100・0本・0打点・1安打」と打撃では全く結果を残せず、二塁での出場もわずか5試合のみ。モタも「.222・1本・4打点・2安打」と振るわず、外野には4試合しか入っていない。共に今季限りで戦力外となっているが、今回の得票結果はその両名に「ベストナインにふさわしい」という評価を与えた記者がいたことを浮き彫りにしている。 >>巨人惨敗の日本シリーズ「ウチが出た方が勝てた」?中日・大島の“毒舌”が物議、「それは無い」阪神・藤川は即否定<< 吉川、モタの得票数を見て、ネット上には「匿名投票だからってふざけすぎだろ」、「吉川については同僚の吉川(尚輝/二塁手部門で104票獲得)と間違えた可能性はある、ただモタへの得票は本当に理解できない」、「4、5試合しか出場してない選手がベストってどんな考えしてるんだ」といった批判が噴出している。 同時に、「吉川、モタに投票するような訳の分からん記者は実名を公開した方がいい」、「こんな無責任な投票を防ぐためにも記名投票にすべきだ」と、現在の無記名投票から記名投票への制度変更を求める声も高まっている。 一方、「記者が悪質な誹謗中傷受けるかもしれないのに名前明かすとかするわけない」、「球団との関係もあるだろうし記名制は現実的ではないのでは」と記名投票制の導入は厳しいとするコメントも見受けられた。 「吉川、モタの得票が物議を醸している今年のベストナイン投票結果ですが、昨年は外野で21試合しか出場していない巨人・岡本和真に1票、一昨年には捕手として31試合の出場にとどまった日本ハム・石川亮に1票が投じられるなど毎年不可解な投票が少なからず見られ、その度に記名投票制の導入を求める声が噴出しています。ただ、記名投票制にすると“記者に対するネットリンチ”、“担当球団以外の選手への投票回避”といった事態が起こるかもしれず、最悪の場合は記者同士が『これならファンに叩かれないだろう』と事前に投票先・投票数をすり合わせる談合じみた行為を行う可能性も否定できません。これらのリスクを踏まえ、記名投票制はこれからも導入されることはないだろうとみているファンも少なくないようです」(野球ライター) 一部からは「匿名でもいいから、せめて投票の理由を添えることぐらいは義務付けるべきでは?」という案も挙がっているベストナイン投票。来年度以降に現行制度が変わることは果たしてあるのだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用についてNPBの公式サイトよりhttps://npb.jp/
-
スポーツ 2020年12月16日 20時05分
巨人・坂本の名球会入りにマエケンが闘志「自分も入りたい」 レッズ・秋山も交え“88年組トリプル入会”を目指す
ツインズ・前田健太が15日、自身の公式ユーチューブチャンネルに動画を投稿。今季通算2000本安打を達成した巨人・坂本勇人に続く名球会入りに向け闘志を燃やした。 今回の動画は坂本の2000本安打達成を記念して、東京タワーが6日にオレンジ色にライトアップされた企画に乗じて撮影されたもの。前田はレッズ・秋山翔吾と共にサプライズで坂本のもとを訪れて祝福し、その後1988年生まれの同級生同士、席を並べて対談形式のトークを展開したが、その中で前田は名球会入りの条件となる通算200勝への決意を語った。 今季最後の登板となった9月24日(現地時間23日)のタイガース戦で勝利投手となり、日米通算150勝(NPB97勝、MLB53勝)を達成した前田。秋山、坂本の両名からも祝福されたが、「150勝って(特別な)記録ではないんで。一応節目ではあるけど、(プロ入り当初から)200勝をめざしてやってきてる」と、150勝はあくまで200勝達成に向けた通過点にすぎないと口にした。 前田は続けて、「今年同級生で初めて勇人が2000本打って名球会に入ったから、改めて強く意識するというか、『自分も入りたいな』という気持ちが改めて強くなった」と、坂本が一足先に名球会入りを果たしたことに強く刺激を受けたことを告白。その上で、「あと50勝、何とか頑張りたい」と坂本に続く名球会入りに闘志を燃やした。 名球会は例年オフにハワイで総会を行うことが恒例となっているが、前田は「みんなで行けたら楽しいな」、秋山も「超モチベーション上がるな」と早くも3名全員での参加に思いをはせる。この会話を受け坂本は「早く(名球会に)来てくれよ」と前田、秋山を激励していた。 前田はこの他にも坂本と初対戦した2008年当時の巨人打線の怖さや、まだMLBでは対戦がない秋山についての印象などについて動画内で語っている。 >>巨人・坂本、サード転向なら「逆に終わりがはやい」?堀内元監督が主張、“生涯ショート”を貫くべきワケは<< 今回の動画を受け、ネット上には「同級生同士切磋琢磨して頑張ってる様子が滲み出てて素晴らしい」、「3人仲良くハワイに集まるのはファンとしても見てみたい」、「秋山も確か2000本まで残り600本ぐらいだし、将来的には全員名球会入りも十分あり得る」といった反応が寄せられている。 名球会の入会条件は投手なら「通算200勝、もしくは通算250セーブ以上」、野手なら「通算2000安打以上」だが、広島(2007-2015)、ドジャース(2016-2019)、ツインズ(2020-)でプレーしてきた前田は今季までに通算150勝(年平均10.7勝)、西武(2011-2019)、レッズ(2020-)で活躍する秋山は通算1443安打(年平均144.3安打)をマークしている。仮にこのペースを維持できれば、前田は2025年、秋山は2024年にそれぞれ200勝、2000本安打を達成する計算となる。 今季のMLBはコロナ禍の影響で本来の162試合ではなく60試合で行われたため、思うように数字を積み重ねることはできなかった前田、秋山の両名。MLBは来季も開幕延期、試合数短縮の可能性があると伝えられているが、困難に負けず坂本が待つ名球会への歩みを進めることはできるだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について前田健太の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCJlavxr4G9OFkymtkbKZmOw
-
-
スポーツ 2020年12月16日 17時00分
金村義明氏「何してんねんこいつ」一部監督のお粗末采配に呆れ? セ・リーグのDH制導入見送りも批判し賛否
元近鉄で野球解説者の金村義明氏が、15日放送の『金村義明のええかげんにせえ~!』(MBSラジオ)に生出演。セ・リーグのDH制導入見送りに不満を漏らした。 セでは14日に行われたリーグ理事会で、巨人が投手の負担軽減やチーム強化につながるとして来季のDH制暫定導入を提案したが他球団の反対により見送りに。報道によると1球団は暫定導入に理解を示した一方、他4球団は「来季の編成が既に終わっている」、「継投策などの采配の妙が減る」といった理由で反対したという。 この見送りについて、金村氏は「(普通に考えたら)賛成でしょみんな。あれだけ(セ球団が)日本シリーズでソフトバンクにやられて、原(辰徳)監督なんか今年(のシリーズでのDH制採用に)OK出してる」とコメント。ここ10年でソフトバンクに7度、その他のパ球団にも2度日本一を許している現状を他の球団は本当に理解しているのかと疑問を呈した。 金村氏は続けて、「DH制があると完投能力のある投手が増える、それはもう明らか」とDH制が投手のレベルアップにつながると主張。「(パでは先発が)中6日で投げて、4回までに3、4点取られても代える人(監督)なんかいない。『最後まで行け』、『お前この6日間何してたんや』と(ゲキを飛ばして)もう1回エンジンをかけさせ最後まで投げさせたりとか(しているが)、それはDH制があるからできるわけ」、「セ・リーグやったらバッターボックス回ってくるから負けてても代えざるを得ない。その差はものすごく大きい」と、投球イニングの差もリーグ間の実力差に影響しているのではと推測した。 投手が打席に立つセではパ以上に幅広く継投・代打策をとることができるが、「それを忘れてしまったような監督も多い」という金村氏。具体的な名前は明言しなかったが、今季も「え~!?」、「ヘッドコーチもおるのに何してんねんこいつ」と思うような不可解な継投・代打策を振るった監督が見受けられたと語っていた。 >>巨人惨敗の日本シリーズ「ウチが出た方が勝てた」?中日・大島の“毒舌”が物議、「それは無い」阪神・藤川は即否定<< 今回の放送を受け、ネット上には「DH制になれば投手のイニング数だけじゃなく野手の起用機会も増える、なのに他球団は何が嫌で反対してるのだろうか」、「とりあえず一旦試してメリット、デメリットを洗い出して、そこから本格的導入を考えるぐらいはしてもいいのではないか」、「編成の事情もあるしいきなり来季からは無理だろ、せめて数年後からとかにしないと」といった反応が多数寄せられている。 同時に、「DH専門の助っ人とかを獲れる資金力のない球団は不利になるのでは」、「反対球団はコロナ禍で経営が苦しいから、スタメン打者1人分余計に年俸がかさむDH制には及び腰なんだろうな」、「リーグ創設から70年続いている現行制度を『自分たちの時代で変えるのはちょっと…』という思いもあるのかもしれない」と他球団が反対した理由を推測するコメントも複数見受けられた。 パがDH制を導入したのは1975年からだが、同年は前年に比べリーグの平均打率(.247→.254)が下がり、投手の完投数(197個→302個)が増加するなど投打に変化が見られている。セが導入した際にも同様の変化が起こることが見込まれるが、まだまだ議論の余地はあるのかもしれない。文 / 柴田雅人
-
スポーツ
西武、一軍キャンプ帯同も「松坂は別メニュー」か 渡辺GMの目論見がメンバー編成から判明?
2020年01月16日 11時30分
-
スポーツ
DeNA・倉本寿彦、「周りを気にしている立場ではない」6年目の決意
2020年01月16日 11時00分
-
スポーツ
巨人、オフ補強失敗が意外なベテランに影響? 元木ヘッドコーチも期待、若手を差し置いての優先起用もあるか
2020年01月15日 11時57分
-
スポーツ
中日・根尾が二軍、ルーキー石川が開幕一軍? 就任2年目のシーズン、与田監督が目論むチーム構想とは
2020年01月14日 11時44分
-
スポーツ
ソフトバンク・コラスも復帰絶望か 給料を持ち逃げした選手も、球団との契約を反故にしたお騒がせ助っ人
2020年01月13日 09時00分
-
スポーツ
.350、22本、106打点…メジャー1年目の日本人野手が残した打撃記録、筒香・秋山は更新なるか?
2020年01月12日 18時00分
-
スポーツ
西武・松坂、一軍キャンプ投入は危険? 渡辺GMの意味深発言、昨季未登板の内海とも明暗分かれるか
2020年01月11日 17時30分
-
スポーツ
日本ハム・中田も怯える「プロ野球選手寮」 心霊現象の頻発、球団が対応に追われたケースも?
2020年01月11日 11時00分
-
スポーツ
阪神、現コーチ陣には存在意義がない? 山本昌待望論が渦巻く春キャンプ、秋に敷かれた“かん口令“も継続か
2020年01月10日 11時40分