プロ野球
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スポーツ 2020年12月13日 11時00分
巨人入り決定のDeNA・井納、リリーフ起用なら一巻の終わり? 過去10年で1名のみ、成功例乏しい“Cランク投手”が活躍するカギは
2012年ドラフトで3位指名を受けDeNAに入団し、今季まで「168登板・50勝60敗・防御率3.94」といった数字を残しているプロ8年目・34歳の井納翔一。今季終了後の11月27日に国内FA権を行使したため、その去就に多くのファンが注目している。 権利行使直後に巨人、ヤクルトの2球団が獲得に手を挙げた井納は、6日にそれぞれの球団と交渉。報道によると、ヤクルトは2年総額2億円規模の条件と背番号「15」、巨人は年俸1億円規模の複数年契約と背番号「21」と互角の条件を提示したと伝えられている。 >>DeNA・三浦監督、FAの梶谷・井納は引き留めない?巨人へのダブル流出は決定的、狙いは人的補償か<< 実績はもちろん人的補償が不要なCランク選手ということもあり、ネット上には獲得成功を願うヤクルトファン、巨人ファンの声が多数寄せられている井納。ただ、過去10年の間に他球団にFA移籍したCランク選手を見ると、実は活躍した選手はそれほど多くない。 2011年オフに西武からオリックスに移籍した許銘傑は、西武でプレーした12年間で「263登板・49勝46敗29ホールド1セーブ・防御率4.13」といった成績を残したリリーフ投手。当然オリックスでも勝ちパターンの一角としての活躍が期待されたが、いざ迎えた2012年は開幕直後から打ち込まれる場面が目立ち2度の二軍落ちも経験。結局、同年は「37登板・0勝3敗10ホールド1セーブ・防御率5.29」と不振に終わり、さらに翌2013年は一軍登板が1試合のみと全くいいところがなかったためこの年限りで戦力外となった。 プロ入りした2005年から2013年まで中日で「186登板・61勝51敗16ホールド1セーブ・防御率3.57」といった数字をマークした中田賢一は、同年オフにソフトバンクに移籍。翌2014年は「25登板・11勝7敗・防御率4,34」と2ケタ勝利をクリアし、その後も2015年から2018年までは毎年20試合前後に登板するなど先発の一角としてチームに貢献した。 だが、2019年に一軍登板が1試合のみと不振に陥ると、球団は同年オフに中田を無償トレードで阪神に放出。阪神1年目の今季は3試合登板で未勝利に終わるなど思うような成績は残せていない。 2015年オフに中日から阪神に移籍した高橋聡文は、前年まで中日で14年プレーし「401登板・17勝14敗99ホールド1セーブ・防御率3.38」を記録したリリーフ。阪神加入後の2年間はいずれも50試合以上に登板し、2017年は防御率「1.70」と活躍を見せた。ただ、その後の2年間は計16登板と成績が大幅に落ち込み、2019年限りで現役を引退している。 2007年から2016年までソフトバンク一筋でプレーした森福允彦は、同年オフにFA宣言し巨人入り。ソフトバンク時代に「384登板・16勝14敗125ホールド18セーブ・防御率2.45」という成績を残していたため加入当初は期待も高かったが、翌2016年は「30登板・1勝3敗6ホールド・防御率3.05」と微妙な成績に。その後2018年は2登板、2019年は7登板にとどまったことから同年オフに戦力外通告を受けそのまま引退している。 加入後長期にわたって活躍したのは中田のみとなっているここ10年のCランク投手だが、中田以外の3名は全員リリーフであるため、移籍前球団でのプレーでたまっていた勤続疲労が移籍先でさらに蓄積され低迷を招いたという見方ができる。井納は先発・リリーフどちらもこなせる選手だが、移籍先では先発の座をつかみにいった方がいいかもしれない。 また、唯一の活躍例である中田は2016年に右前腕を痛めたこと以外は目立った故障がなかった。井納は2018年シーズン終盤に右ひじのクリーニング手術を受けているため、同箇所の故障を再発させないようコンディション管理に気を配ることも重要だ。 巨人有利とする報道も複数あった中、12日に巨人入り決定と報じられた井納。来季35歳を迎えるベテラン右腕は、果たしてどれだけの成績を残すのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年12月12日 11時00分
広島・森下、新人王確実も油断は禁物? 先輩エースも苦しんだ“2年目のジンクス”を回避するカギは
背番号18を背負う者として、堂々たる投げっぷりを披露した1年だった。 広島カープ森下暢仁は今季、10勝3敗、防御率1.91と、文句の付けようがない成績で1年目を終えた。シーズンを通して先発ローテーションを守り、規定投球回を投げ抜くなど、広島投手陣を牽引する立場にまで成長している。 シーズン終盤からは、中日の大野雄大と防御率トップを争う展開も繰り広げられている。球界を代表する左腕とペナントレースの最終盤まで僅差の争いを演じ続けるなど、ルーキーイヤーとは思えない程の逞しいマウンド姿を強くアピールした1年となった。 さらに、もう一つ注目を集め続けたのが新人王争いだ。巨人の戸郷翔征と激しく競い合い、最終的に白星を始め、殆どの投手成績で上回っている。17日に発表される新人王が確実視されており、一生に一度のタイトルを手中に収めていると言って良いだろう。 新人王獲得となれば、カープでは2014年の大瀬良大地以来となり、現在の大黒柱・大瀬良と同様の存在となれることへ想像が膨らむも、決して簡単な道のりではない。大瀬良とて、2年目以降は不振により中継ぎへの配置転換や、怪我にも苦しんだ経験を乗り越えた上で広島のエースにまで登り詰めてきた。いわゆる「2年目のジンクス」を乗り越え、ルーキーイヤーの勢いを翌年も継続するためには更なる努力が必要なのはもちろん、強いメンタルも求められる。来季は大瀬良と共に、カープのペナント奪還への原動力として飛躍への期待は大きい。 今シーズンオフには、森下にとって初の契約更改も行われている。 12月8日、球団新人では最高額となる推定4300万円で更改した。「ローテーションをしっかり守ったところを評価して頂いた」とコメント、さらには来季へ向け、「開幕で投げたい気持ちはある」と開幕投手への意気込みも語っている。 ペナントレース終盤、防御率タイトル争いを演じながらも、最後は「防御率1点台を維持したい」と数字に対して強いこだわりを見せている。歴代のルーキー以上に心身ともに頼もしさを感じさせてきた背番号18、森下暢仁ならば、来季の開幕マウンドに立つことも決して不可能ではないだろう。(佐藤文孝)
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スポーツ 2020年12月11日 21時30分
阪神・原口、大記録達成に許可をとっていた? 律儀な行動に大先輩も驚愕「言ってからすぐにやったな」
元阪神で野球解説者の桧山進次郎氏が、10日放送の『ラジオで虎バン』(ABCラジオ)に生出演。阪神・原口文仁からもらった粋な連絡を明かした。 番組では今シーズンの阪神の名シーンを実際のラジオ中継音声と共に振り返る企画として、10月24日の巨人戦で代打の原口が巨人・菅野智之から決勝タイムリーを放ったシーンを紹介。紹介後に桧山氏は原口の勝負強さなどについて語ったが、その話の流れで自身が持つシーズン代打安打の球団記録(23本)を巡り、2年前のシーズン中に原口から連絡があったことについて語った。 原口は2018年シーズンに代打で4割超えの打率をマークするなど安打を量産していたが、桧山氏の記録まであと1本に迫っていた9月14日のヤクルト戦でファールを打った際に左手の小指を骨折し同月21日に登録抹消。10月5日中日戦の試合前に再登録されたが、当時は怪我の影響でこれ以上記録を伸ばすことは難しいのではとの見方が大半だった。 自身も原口の怪我の状態を心配していたという桧山氏だが、その桧山氏に中日戦前に突然阪神・藤川球児から電話が。「何かあったのかな」と不思議に思いながら電話に出ると、藤川は「原口が今日(一軍に)上がってきて、桧山さんに話があるということなので代わりますね」と言ってきたという。 その直後に藤川は原口と電話を代わったが、そこで原口は「(桧山さんの)記録に挑戦させていただきます」、「怪我(の痛み)はまだちょっと残ってますけど何とか頑張ります」と桧山氏の記録に挑戦すると報告。桧山氏はまさかの“許可取り”に驚きつつも、「わざわざそんな(報告をしてくれて)ありがとう。せっかくだから超えてくれよ、頑張れよ!」と原口を激励したという。 原口はその後迎えた試合で8回裏に代打で安打を記録し、見事桧山氏と並ぶ球団タイ記録を樹立。復帰後初打席で快音を響かせた原口に、桧山氏は「おお!こいつ言ってからすぐにやったなあ!」と再び驚かされたと語っていた。 >>阪神・原口、“2度目”のミラクルにファン驚愕!「あんな打球は初めて見た」イレギュラーな軌道を描くワケは<< 今回の放送を受け、ネット上には「記録達成の裏でそんなやりとりがあったなんて初めて聞いた」、「記録保持者に丁寧に連絡するなんて律儀だな」、「藤川は稲尾(和久)さんの登板記録超える時に直接連絡したらしいしその影響もあったのかな」、「報告したその日に打つっていう有言実行ぶりもまたかっこいいな」といった反応が多数寄せられている。 現役時代に阪神一筋(1992-2013)で活躍した51歳の桧山氏と、プロ入りから現在まで阪神(2010-)でプレーする28歳の原口。両者は2010年から2013年にかけ共に阪神でプレーしている。 その後新記録樹立こそならなかったものの、シーズン代打安打数は現在も桧山氏と並んで球団タイ記録となっている原口。球界には先人の記録に並ぶ、または更新する際に記録保持者に連絡しなければならないという慣例があるわけではないが、それでも大先輩に裏で筋を通していたというエピソードに驚いたファンは多かったようだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年12月11日 19時00分
元巨人・清原氏のTwitter開設に「止めといた方がいい」心配も YouTubeに続くネット進出で危惧されるリスクとは
2016年2月に覚せい剤取締法違反で逮捕・起訴(同年5月に懲役2年6カ月、執行猶予4年の有罪判決)され、2020年6月15日に執行猶予期間を終えた元巨人・清原和博氏。11日、自身の公式Twitterを開設し話題となっている。 同日正午までに開設された清原氏のアカウントは本名の「清原和博」名義で、アイコンは西武時代のユニホーム姿、ヘッダーは巨人時代のユニホーム姿を捉えた写真をそれぞれ使用。プロフィール欄では、本人とスタッフの共用アカウントであることが説明されている。 また、同日正午に自身のTwitterに初投稿した清原氏は「YouTubeチャンネル『清ちゃんスポーツ』を、明日の21時から始めます」と、12日午後9時に自身の公式YouTubeチャンネルを開設することも発表している。 >>清原和博氏を西武コーチが殴打!「八重歯が唇を貫通した」“鬼軍曹”の逆鱗に触れた怠慢エピソードを明かす<< 清原のSNSデビューを受け、ネット上には「いつかやってくれないかなと思ってたから嬉しい」、「YouTube開設は数日前にニュースになってたけどTwitterまで始めるとは」、「現役時代の裏話はもちろん、今の球界についても積極的に語ってほしい」といった反応が多数寄せられている。 一方、「メンタル弱いのにネット進出は止めといた方がいい」、「悪質な誹謗中傷に悩んだりすることにならなければいいが…」、「TwitterもYouTubeもスタッフがちゃんとコメント管理しないと大変なことになりそう」と懸念するコメントも複数見受けられた。 「現役時代の清原氏は身長188センチ、体重104キロと筋骨隆々な肉体を持っていたことに加え、死球を投じた相手投手への威圧的な振る舞いなどから“球界の番長”と呼ばれていた選手。しかし、本人も過去のインタビューなどで筋トレに励んだのは自分の心の弱さを隠すためだったと明かすなど、実は繊細な心の持ち主であったことが知られています。その清原氏がネット進出により目にすることが増えると予想されるアンチコメントでストレスをため、その結果再び薬物に手を出すという事態を危惧しているファンも少なくないようです」(野球ライター) ネット進出自体は好意的にみる声が多い中、悪質なネットユーザーによる悪影響が危惧されている清原氏。今まで以上に周囲のサポートが求められているといえるのかもしれない。文 / 柴田雅人記事内の引用について清原和博氏の公式ツイッターよりhttps://twitter.com/kiyohara3_5_114
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スポーツ 2020年12月11日 17時00分
巨人の梶谷・井納両獲りに他球団ファン大ブーイング ヤクルトファンも激怒? 過去にもあった“強奪劇”の末路は
これまでDeNA(2013-)でプレーし、今季終了後の先月27日に国内FA権を行使していたプロ8年目・34歳の井納翔一。11日、巨人がその井納の獲得を確実にしたことを複数メディアが報じた。 権利行使直後に巨人、ヤクルトの2球団が獲得に手を挙げ、6日にそれぞれの球団と交渉していた井納。どちらの球団も年俸1億円規模の複数年契約を提示したとみられていたが、報道によると井納は10日までにヤクルト側に断りの連絡を入れ、その後巨人側へ入団の意思を伝えたという。 巨人は前日10日にDeNA・梶谷隆幸の獲得が決定的と伝えられており、これで同一チームからのダブル補強が実現。手薄な外野手、先発陣の底上げはもちろん、ここ3年で「35勝38敗」と負け越しているDeNAの戦力をそぐことも狙いとみられている。 >>元横浜・駒田氏、巨人と“喧嘩別れ”の真相を明かす「黙って横浜へ行け」決断を後押しした意外な人物とは<< 今回のダブル獲得を受けネット上には補強成功を喜ぶ巨人ファンの声が多数寄せられているが、一方で他球団ファンからは「投打の主力を同時に引き抜くとは、これでますます巨人が嫌いになった」、「移籍は選手の自由だが2人も引き抜かれるのはやっぱり腹立つ」、「どうせ獲るなら(日本シリーズで)8タテ食らったソフトバンクの選手を狙えよ」といった反応が多数寄せられている。 一方、「ラミレス、グライシンガーを両方引き抜かれたあの時のウチと同じだ」、「13年前の強奪劇は結果につながらなかったから今回も二の舞になればいい」と憤るヤクルトファンのコメントも複数見受けられた。 「巨人はリーグ優勝したもののCSで中日に敗れた2007年オフ、ヤクルトから主砲のラミレス、助っ人エースのグライシンガーを同時獲得。横浜から引き抜いた守護神・クルーンを含めた“助っ人トリプル補強”を敢行しましたが当時のファンからは大ひんしゅくを買い、中日・落合博満監督(当時)も『巨人の選手だって「なんでだろう」と思っている選手はいるはず』と疑問を呈していました。なお、同一リーグ相手の大補強を敢行した結果翌2008年の巨人はリーグ2連覇を果たしましたが、日本シリーズでは西武に敗れ日本一はなりませんでした。そのため、今回のダブル補強も同じ末路をたどるのではと予想しているファンも少なくないようです」(野球ライター) 外野は丸佳浩以外レギュラーが不在、先発はエース・菅野智之がポスティングでのMLB移籍模索中というチーム事情を考えると理にはかなっている巨人のダブル補強。批判も多い戦力底上げは果たして吉と出るのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年12月11日 11時15分
ポスティングの巨人・菅野、残留が濃厚? 米メディアからは異例の提言も本人が「迷っている」と漏らしたワケ
レッドソックスが獲得に向かうのは間違いない――。12月9日(現地時間)、米ボストンの地元TV局・NESNが巨人・菅野智之投手について、そう紹介した(電子版)。同局は「サンフランシスコ・ジャイアンツに決まる可能性が高い」と予想しつつも、<田中将大以来、日本から来る最高の投手。メジャー経験がない不確定要素があるため、獲得資金も抑えられる。レッドソックスは獲るべきだ>と強く主張していた。 なぜ、レッドソックスなのか? 「菅野が取材に応じてくれた時(8日)、『迷っている』と繰り返していました。巨人への愛着、チームメイトのことを話していました。金銭面以外での野球環境、チームの雰囲気などで決めるのではないかと思われます」(スポーツ紙記者) 複数の米球団が菅野に興味を示しているのは間違いないが、代理人は“苦戦”しているそうだ。マイナーを含めた米球団の全てのゼネラルマネージャー、編成、そして、代理人が一堂に集まるウインターミーティングが、今年は中止されることが決まった。 理由は新型コロナウイルスの感染防止のため。対面式ではなく、オンラインとなる交渉に関係者も戸惑っており、菅野のように詳細な環境説明を求める選手には物足りない感もあるだろう。 「昨年、DeNAからレイズに移籍した筒香嘉智選手は、代理人に任せきりにはせず、直接面談もし、質問もしていました。監督、コーチの性格、チームの雰囲気、自分に合うのか否かの問題もありますから」(米国人ライター) 渡米そのものを迷っている菅野にとって、ウインターミーティングの中止は、大きな影響を与えそうだ。 「実は、菅野と同じくポスティングシステムで米挑戦をする日本ハムの有原航平投手の代理人がいっしょなんです。有原は『行く』と決めているので交渉は難しくないでしょう。でも、菅野は各米球団の交渉内容を聞いてから考えるので、交渉の時間不足による残留ということも考えられます」(プロ野球解説者) レッドソックスのオーナー、ジョン・ヘンリー氏は投資家としても有名だ。かつて野茂英雄氏や松坂大輔投手などの日本人選手が所属していたころ、日本の大手企業数社ともスポンサー契約を交わすなどし、野球以外のビジネスも展開していた。 「レッドソックスが菅野を獲れば、日本企業とのビジネスをまた拡大できると考えるでしょう。『伝統球団・巨人のエース』の称号も大きいですし」(前出・米国人ライター) 複数の米メディアの評価を総合すると、菅野の評価は、「3年契約、年俸1000万ドル(約10億4000万円)前後」。その1000万ドルの投資による見返りまで報じるところが、ビジネスの街であり、ハイレベルな大学もあるボストンの地域性なのだろう。 ポスティングシステムのルールでは、菅野の交渉期限は1月8日午前7時まで(日本時間)。ヤンキース、パドレス、エンゼルス、マリナーズなども熱心なようだが、各本拠地での生活環境も考えなければならない。「交渉の時間切れによる残留」となりそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年12月10日 19時30分
元横浜・駒田氏、巨人と“喧嘩別れ”の真相を明かす 「黙って横浜へ行け」決断を後押しした意外な人物とは
日本プロ野球名球会公式ユーチューブチャンネルが9日に投稿した動画に、元巨人で野球解説者の駒田徳広氏がゲスト出演。現役時代に決断した巨人から横浜(現DeNA)へのFA移籍の真相を明かした。 >>梶谷獲得の巨人に「後が怖い」懸念の声も?的確な補強敢行も不安視されているリスクとは<< 当時プロ13年目・31歳の1993年オフに巨人から横浜にFA移籍し、巨人生え抜きとしては初めてFAで国内他球団に移籍した選手となった駒田氏。今回の動画では、当時の長嶋茂雄監督の前に巨人を率いた藤田元司前監督(故人)の言葉が移籍決断の理由と明かしその経緯を語った。 1993年は「.249・7本・39打点・109安打」と不振に終わり、当時の中畑清打撃コーチとの確執も度々報じられていた駒田氏。「このまま巨人にいると控えになってしまう」と危機感を抱きFA宣言したがそれでも迷いが生じていたため、自身がプロ入りした1981年当時の指揮官でもあった藤田前監督に電話で去就を相談したという。 すると、藤田前監督は「巨人を出るだけの勇気と根性はあるか」と、当時は今以上に誰もが憧れる球団だった巨人を自ら出ていく覚悟はあるのかと質問。これに対し駒田氏が「いろんな準備も覚悟もできてます」と答えると、藤田前監督は「じゃあ出ろ」と移籍を後押しすると同時に、「どこから話がきてるんだ?」と獲得を打診している球団を聞いてきたという。 オファーが届いている球団を駒田氏が複数明かすと、藤田前監督はその中から「コマ、何も言わずに黙って横浜へ行け」と横浜を選ぶよう助言。駒田氏によると、藤田前監督は1989~91年にかけ巨人でヘッドコーチを務めた近藤昭仁監督が率いる横浜なら悪いようにはしないだろうという思いで横浜入りを勧めてきたという。 藤田前監督の言葉を受け横浜移籍を決断した駒田氏は、正式契約後に改めて藤田前監督に電話で報告。すると「(巨人での13年間は)立派だった、頑張ったよ」、「横浜に行っても何も言わずに頑張るんだよ」とねぎらいと激励の言葉をかけてくれたため号泣したと語っていた。 駒田氏はこの他にもプロ1年目の1981年に当時の王貞治助監督から激怒された話や、今でも印象に残っている長嶋監督のベンチ内での独り言などについて動画内で語っている。 今回の動画を受け、ネット上には「当時は首脳陣と折り合いが悪かったから決断って言われてたけど、前監督に相談してたことは知らなかった」、「藤田さんのことは名前しか知らないけど、物凄く人情味のある監督だったんだな」、「今でいったら高橋由伸(前巨人監督)が亀井(善行)をDeNAに行かせるみたいなものって考えると凄い話だな」、「結果的に1000本近くヒット打ったわけだから横浜移籍は大正解だったな」といった反応が多数寄せられている。 現役時代に巨人(1981-1993)、横浜(1994-2000)でプレーした58歳の駒田氏と、監督として巨人(1981-1983,1989-1992)を2度指揮し、2006年2月9日に74歳でこの世を去った藤田前監督。両者は1981~83年、1989~92年の7シーズンにわたり共に巨人で戦っている。 巨人時代に「.289・132本・484打点・1027安打」といった数字を残した駒田氏は、横浜でも「.289・63本・469打点・979安打」と活躍し通算2000本安打も達成している。成功に終わったFA移籍の裏に藤田前監督の存在があったことに驚いたファンも多かったようだ。文 / 柴田雅人記事内の引用について日本プロ野球名球会公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UC9ycDcfxt5ge3hUFfnqnQ9Q
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スポーツ 2020年12月10日 17時30分
DeNA・田中「一日でも早く、オープン戦からでも」 トミー・ジョン手術からの完全復活をめざす
貴重な中継ぎ左腕・田中健二朗が、復活に向けて左腕の違和感と戦っている。昨年の夏にトミー・ジョン手術を受け、オフには「今後も長く野球を続けられるようにしっかりと治して」と、功労者に対して球団からの配慮と期待もあり、育成選手として契約。「新しい田中健二朗を作る」と意を決してリハビリに励んでいる。以前は悲観的に捉えられていたトミー・ジョン手術だが、近年は松坂大輔や、同じ松坂世代の和田毅、藤川球児らが、メジャーでもダルビッシュ有や大谷翔平も名を連ね、ベイスターズでも今シーズン2桁勝利と大活躍した大貫晋一も、大学時代にオペレーションを受け、見事プロ入りを果たした。 9日に行われた契約更改の際、「フォームが自分と合っていないところがあったので、しっかりと合わせられるようにしたい」と現状を明かした。具体的には「軸足の折れが早く、左肩が下がってしまう」ことで、「身体が早く開いてしまって、肘に余計な負担がかかってしまってしまう」と説明。 「今まで通りの感覚で投げていると、痛みや強い張りが出てしまう。張りが強くなるとリハビリの途中のようにノースローになってしまうので、それだけは避けないと」とし、「感覚を変えないと投げられないので、苦労しています」と素直な心境を吐露していた。 このオフには模索中のフォーム固めに「重きを置いてやりたい」と最重要課題に挙げ、「そんなに僕には時間が無いので、何がなんでも復帰したい」と来年32歳を迎えることもあり、不退転の決意を表明。ターゲットは「一日でも早く、3月のオープン戦からをめざしてやって行きたい」とピッチを上げていく構えだ。 チームは慢性的なリリーフ左腕不足に陥り、今シーズンもエドウィン・エスコバーはフル回転し、本来ローテーションの軸としても期待できたが、ユーティリティ性のある石田健大を中継ぎに回した経緯もある。砂田毅樹もシーズン後半にファームから上がってきたが、経験豊富な田中健二朗の存在はブルペンにとって貴重な存在。マウンドから打者を見下ろす鋭い眼力で、パワーカーブを投げ込む姿を心待ちにしたい。取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘
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スポーツ 2020年12月10日 15時45分
梶谷獲得の巨人に「後が怖い」懸念の声も? 的確な補強敢行も不安視されているリスクとは
これまで横浜・DeNA(2007-)でプレーし、今季終了後に国内FA権を行使していたプロ14年目・32歳の梶谷隆幸。10日、巨人がその梶谷の獲得を確実にしたことを複数メディアが報じた。 報道によると、巨人は7日の交渉で梶谷に4年総額8億円規模の条件と背番号「13」を提示していたが、梶谷は9日にDeNA側に移籍すると連絡したとのこと。巨人側からの発表はまだされていないが、近日中にも梶谷の獲得を正式にアナウンスするとみられている。 梶谷は今季主に「1番・中堅」として109試合に出場し、「.323・19本・53打点・140安打」で同僚・佐野恵太と最後まで首位打者を争った好打者。巨人は丸佳浩が中堅のレギュラーに君臨しているため、このまま入団すれば来季は右翼で起用されることが濃厚。また、打順は1番はもちろん、クリーンナップの一角である5番を任される可能性もあるとみられている。 >>巨人・坂本、サード転向なら「逆に終わりがはやい」?堀内元監督が主張、“生涯ショート”を貫くべきワケは<< 巨人の梶谷獲得報道を受け、ネット上には「今季首位打者争った梶谷の補強はデカい、サカマルオカ(坂本勇人・丸・岡本和真)の不調をカバーできるようにもなる」、「得点圏打率もそれなり(.300)だし、5番で使う方が相手に圧力かけられるかもしれない」、「これで右翼が埋まった、後は一塁、左翼の新戦力も欲しいな」といった反応が多数寄せられている。 一方、「獲ったはいいが後が怖いな、人的補償もいるし」、「故障体質だからフル稼働が期待しにくいのは不安材料」、「カネと人を失っただけでしたなんてことにならなければいいが…」とのコメントも複数見受けられた。 「巨人は現在中堅の丸以外、外野レギュラーが不在の状況で今回獲得した梶谷は補強ポイントに合致する選手。ただ、梶谷は今季の成績こそ良かったものの昨年までは2年連続で怪我に苦しみ両年とも41試合しか出場できていないため、巨人入り後も故障が頻発するようなら獲得の意味がなくなってしまうと不安視する声は散見されます。また、梶谷はBランクの選手のため、巨人はDeNAに人的補償を差し出す必要もあります。DeNAは2016年オフに山口俊(現ブルージェイズ)の巨人FA移籍の際に人的補償で選んだ平良拳太郎が、翌2017年から今季まで計15勝と活躍。そのため、今回もプロテクトから漏れた選手をモノにされてしまうのではないかという懸念も少なくないですね。なお、巨人ファンの間では投手なら沼田翔平や太田龍、野手なら若林晃弘や重信慎之介らがプロテクト漏れで狙われるのではと予想されています」(野球ライター) 今季のような活躍を続けてくれるなら、4年8億円の価値は間違いなくあるといえる梶谷。リスクも少なくない獲得劇は果たして吉と出るのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年12月10日 11時10分
ロッテ新入団選手が会見でパイの実に刺激?球団はFA澤村に背番号14を用意!
千葉ロッテは9日、埼玉・さいたま市内で新入団選手発表会見を行った。 今年ドラフトに指名されたルーキー全9選手がプロ入りに向けて熱いコメントを出した後、司会で場内アナウンス担当30年目のシーズンを終えた谷保恵美さんより新人選手にロッテ「パイの実」の紹介があった。 谷保さんは「最後に新人選手の皆様にご案内があります。皆さんの大好きなロッテのパイの実ですが、美味しさの秘訣をご存知でしょうか?実はパイ生地を64層にも重ね合わせて焼き上げられています。驚きましたか?64層が美味しさの深みとサクサク感を作り上げているんですね。ぜひこれから皆さんの活躍で、千葉ロッテマリーンズをパイの実のように層の厚いチームにしていってください!」と場内アナウンスのトーンで異例のエール。 パイの実が64層である事に関して、ドラフト1位の鈴木昭汰投手は「今年は工場でパイの実の生産過程は残念ながら見学をすることが出来ませんでしたが、パイの実が64層から成っていることを教えてもらい、とても驚きましたし感銘を受けました。今までは、ただ美味しいとしか思っていませんでしたが、美味しいと世間まで評価されるようになるまでには、深い過程があるのだと思いました。自分も夢に掲げている最多勝を達成できるように、まずは一つ一つ白星を重ねていきたいと思いました」と感心した様子。 ドラフト2位の中森俊介投手は「64層のパイの実、最高です。ボクもまずはストレートで160キロを超える投手をめざしたいです」とパイの実に刺激を受けたようだ。この日は新人選手の背番号も発表され、鈴木投手は「35」、中森投手は「56」、小川龍成内野手は「57」、河村説人投手は「58」、西川僚祐外野手は「59」に決定。育成組は谷川唯人捕手が「122」、小沼健太投手が「121」、山本大斗外野手が「124」、佐藤奨真投手が「129」となった。 なお、FA宣言し、海外への移籍も模索している澤村拓一投手に、残留した場合は背番号「14」を打診していることも明らかになった。背番号「14」は、巨人では故・沢村栄治氏がつけていたもので、その後永久欠番となり、巨人入団時に故・沢村氏を意識した澤村が、1を足して「15」をつけたというエピソードがある。ロッテに残留すれば背番号「14」の澤村が誕生するが、澤村の決断に一層注目が集まることになりそうだ。(どら増田)
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.350、22本、106打点…メジャー1年目の日本人野手が残した打撃記録、筒香・秋山は更新なるか?
2020年01月12日 18時00分
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スポーツ
西武・松坂、一軍キャンプ投入は危険? 渡辺GMの意味深発言、昨季未登板の内海とも明暗分かれるか
2020年01月11日 17時30分
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日本ハム・中田も怯える「プロ野球選手寮」 心霊現象の頻発、球団が対応に追われたケースも?
2020年01月11日 11時00分
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阪神、現コーチ陣には存在意義がない? 山本昌待望論が渦巻く春キャンプ、秋に敷かれた“かん口令“も継続か
2020年01月10日 11時40分