プロ野球
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スポーツ 2020年06月12日 06時30分
新庄剛志が巨人の目論見を粉砕! 常識外れの打撃に長嶋監督もあぜん? 計算づくめで呼び込んだ敬遠球サヨナラ打
6月19日の開幕に向け、2日から各地で練習試合が行われている今シーズンのプロ野球。練習試合では選手の調整機会を確保するために、「後攻チームが勝っていても9回裏を行う」、「投手への代打をDHとする」といった、普段の公式戦ではあり得ない特別ルールが採用されることも多くなっている。 横浜スタジアムで4日に行われた楽天対DeNA戦では、特別ルールにより「先攻DeNA・後攻楽天」という通常とは真逆の形で試合が行われ、後攻の楽天が敵地なのにサヨナラ勝ちを収めるという珍事が起こっている練習試合。今から約20年前のこの時期には、この楽天対DeNA戦を上回る異例のサヨナラ劇が起こった試合がある。 1999年6月12日、甲子園で行われた阪神対巨人の一戦。「4-4」と両チーム同点のまま迎えた延長12回裏、阪神は1死一、三塁と絶好のサヨナラ機を演出。ここで打席には同戦で3安打、8回裏には同点ホームランも放っていた新庄剛志が入った。 新庄がここまで猛打賞を記録していたことやベースが1つ空いていたことを考慮した巨人ベンチは、新庄を敬遠し勝負を避けることを選択。この回からマウンドに上がっていた巨人・槙原寛己は、指示通りに1球目を外角のボールゾーンへ投げた。 しかし、槙原が続けて投じた外角への2球目を、新庄は思い切り踏み込みスイング。打球が三遊間を転々と抜けていく間に三塁ランナーがホームインし、試合は「5-4」で阪神がサヨナラ勝ち。敬遠球を打つというセオリー無視の打撃が生んだまさかの結末に球場から大歓声が沸き上がる一方、打たれた槙原や巨人・長嶋茂雄監督はあぜんとした表情のままグラウンドを後にした。 現在でもしばしば“球史に残る名場面”として取り上げられるこの一打。ただ、新庄は単なる思いつきではなく計算して敬遠球を打ったと、2020年4月16日放送の『直撃!シンソウ坂上』(フジテレビ系)の中で明かしている。 新庄によると、同戦の3日前の試合で敬遠された際に「これは打てるな」と思い翌日から敬遠球を打つ練習をしていたといい、当時の野村克也監督もこの練習を見ていたとのこと。その後、同戦で新庄が打席に入る前に「敬遠球を打ちたい」と目でアピールしたところ、野村監督が了承してサインを出してくれたため練習の成果を発揮するに至ったのだという。 予想外のサヨナラ打で注目を集めた新庄は、試合後のヒーローインタビューでも注目を集めている。インタビューの中で新庄は「明日も勝つ!」とファンに高らかに宣言したが、同戦が行われた6月のチームは翌13~30日の11試合で「3勝8敗」と低迷した。また、新庄は同年9月10日巨人戦後にもヒーローインタビューで「明日も勝つ!」と口にしたが、チームは翌日からまさかの12連敗を喫している。 今回取り上げたサヨナラ打をはじめ球界に様々な話題を提供した新庄は、昨年11月12日に自身のインスタ、公式ユーチューブチャンネルを通じて現役復帰を宣言し再び話題となっている。宣言以降は居住するインドネシア・バリ島でNPB入りに向けトレーニングを継続しつつ、自身の公式インスタグラムでしばしば生配信を行うなどファンとも交流。また、練習量を増やすことを目的に、新型コロナウイルスの影響を考慮しつつ日程が決まれば日本に帰国することも4月28日に伝えられている。 5月上旬には、3球団が獲得に向け調査を行っているとも伝えられている新庄。NPB復帰が実現すれば、今回の敬遠球サヨナラに匹敵する話題を集めることになりそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月11日 19時30分
元楽天監督・大久保氏、指導者になる気は無かった? 西武・渡辺監督からの突然の誘い、決断まで2週間を要した葛藤を明かす
元楽天監督・大久保博元(デーブ大久保)氏が10日、自身の公式ユーチューブチャンネルに動画を投稿。西武GM・渡辺久信氏について言及した。 渡辺氏とは現役時代に西武で共にプレーした経験があり、互いに「デーブ」、「なべちゃん」と呼び合うなど親交が深い大久保氏。本動画では渡辺氏が西武監督に就任した2007年シーズンオフにあった、大久保氏の一軍打撃コーチ就任を巡るやりとりを明かした。 1995年の現役引退後は野球解説者として活躍するかたわら、タレントやプロゴルファーとしても活動していた大久保氏。個人の活動が充実していたため指導者への意欲はほとんど無かったといい、渡辺氏の監督就任が報じられた際は「(コーチとして)声がかかっちゃうんじゃないかなあ。なんて断ろうかなあ」と危惧していたという。 そのような中、講演のため滞在していた鹿児島で渡辺氏から連絡を受け、「打撃コーチやってくれねえかな」と要請を受けたという大久保氏。渡辺氏から必要とされたこと自体は嬉しかったが、「嬉しいのが100%、困ったのも100%」と複雑な心境だったとのこと。そのため、「(自分には)向いてないですよ。自分は今タレントもやってるから、『タレントなんかやってる奴がコーチできるかよ』ってファンは思いますよ」と伝え一度は返事を保留したという。 保留中の大久保氏は要請を受けるか悩みながらも、「自分が断った場合(渡辺氏は)次を探さなきゃいけないから、『早く答え出せよ』って思ってるだろうな」と渡辺氏を心配していたとのこと。しかし、要請から1週間後に渡辺氏にもう少し考える時間が欲しいと連絡を入れたところ、渡辺氏は「全然いいよ。気にしないでくれよ」と逆にいたわってくれたという。 それからさらに1週間後、元西武監督・東尾修氏が手掛ける焼肉店で渡辺氏と食事をする約束があったが、渡辺氏から食事をする前に会って話をしようと言われた大久保氏。ただ、この時には既に要請を受ける決心を固めていたといい、渡辺氏に「なべちゃん、(コーチを)やらせてください。迷惑をかける(と思う)けど」と伝えたという。 自身の言葉を受けて渡辺氏から、「迷惑なんかじゃないよ。仲間じゃねえか」、「やってみなきゃ分からないからやってみろよ」と決断を後押しされた大久保氏。その後渡辺氏の指示により、同年の秋季キャンプから指導者生活がスタートしたと語っていた。 今回の投稿を受け、「指導者になりたくてもなれない選手がほとんどなのに、やりたくないっていうのは珍しいな」、「チームが低迷したら選手だけじゃなく首脳陣にも批判がいくから、即決っていうのはなかなか難しかったんだろうな」、「その後楽天の監督まで登りつめるほど指導者として出世するのに、最初は嫌がってたっていうのは意外」、「2008年に西武は日本一になったから、結果的にはコーチ就任は正解だったんじゃない?」といった反応が多数寄せられている。 現役時代に西武(1984-1997)、ヤクルト(1998)、台湾・嘉南(1999-2001)でプレーした後西武(2004-2013)で監督・コーチを歴任した54歳の渡辺氏と、西武(1985-1992)、巨人(1992-1995)で現役生活を送った後西武(2008,2010)、楽天(2012-2015)で指導者を務めた53歳の大久保氏。両者は1985年から1992年にかけて共に西武でプレー。指導者としては2008、2010年は味方として、2012年から2013年にかけては敵味方に分かれて戦っている。 渡辺氏が監督、デーブ氏が一軍打撃コーチに就任した2008年、西武は4年ぶりのリーグ優勝・日本一を果たしている。歓喜の瞬間を味わえたという意味では、大久保氏がコーチ要請を受けたことは正解だったのかもしれない。文 / 柴田雅人記事内の引用について大久保博元氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCKa1VlSq1WwdSQWv4JFdgxg
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スポーツ 2020年06月11日 17時30分
DeNA・大貫、ファームで5回1失点の好投!ターゲットは逆転開幕ローテーション!
ベイスターズの昨年のドラフト3位・2年目の大貫晋一が10日、ファームで好投を披露し、一軍ローテーション入りのアピールに成功した。 気温30度を超えるような暑さの中、神奈川・横須賀スタジアムでジャイアンツ相手に先発した大貫は、初回から2つの空振り三振を奪う順調な立ち上がりを見せると、2回には初ヒットを許すも、空振り三振を含む4人で片付けた。3回も危なげなく3者凡退に切って取ると、4回は味方のエラーにも動じず、ジャイアンツ4番の岸田を注文通りのセカンドゴロのゲッツーで切り抜けた。5回は先頭の田中俊太にセンター前に弾き返されると、続く加藤壮は大貫のグラブを弾く強襲ヒットで初のピンチを迎える。バントを挟んでモタのセンターへの犠牲フライで1点を失うも、続く笠井を落ち着いて空振り三振に抑え降板した。この日は5回、被安打3、奪三振5、失点1、無四球の堂々の内容を見せた。 昨年は145キロを越えるストレートを投げ込んでいたが、この日は140キロを少し越える程度のスピードも、得意のスプリットや、大きく割れるカーブなどの変化球を低めに集める丁寧なピッチングで相手打線を翻弄。許したヒットは、ショートが微妙にファンブルしたものと本人の焦りが見えた、2本の内野安打が含まれ、クリーンヒットは1本のみ。4回まではほぼパーフェクトと危なげない内容だった。 現在ベイスターズの開幕ローテーションは、エース今永昇太とパワフル左腕・濱口遥大、琉球サイドの平良拳太郎が確定。石田健大は使い勝手抜群なだけに、ラミレス監督がポジションを考慮中。10日に一軍でテスト登坂した育成上がりの成長株・中川虎大と、ルーキー左腕・坂本裕哉は内容が伴わず、2年目の上茶谷大河は右肘の違和感で開幕絶望。残り枠を新外国人マイケル・ピープルズ、ベテランの井納翔一らで争う状況となっている。ラミレス監督が「先発候補は8-9人いる」と話していた中に含まれていると思われる大貫も、この日のピッチングで一歩前進したと思われる。 昨年オフにオーストラリアリーグに参戦し、腕を磨いた大貫晋一。スピードよりもコントロールと変化球に活路を見い出した大人の投球術で、飄々とそして淡々と開幕ローテーションを狙う。 取材・文 ・写真/ 萩原孝弘
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スポーツ 2020年06月11日 17時00分
ヤクルト・嶋の二塁送球がしゃがんだ投手に直撃! 3アウト後のプレーにファン困惑、「投手がサインを見落とした?」との見方も
10日に行われたヤクルト対日本ハムの練習試合。この試合に出場したヤクルト捕手・嶋基宏のプレーが、ネット上のプロ野球ファンの間で物議を醸している。 問題となっているのは、3回裏2死一、三塁の場面。ヤクルトは先発・吉田大喜が2点を失いなおもピンチという状況だったが、日本ハム・清宮幸太郎を見逃し三振に打ち取ってピンチを脱出。しかし、投球の間に一塁走者が盗塁を仕掛けていたからか、嶋は審判がストライクをコールするより先に二塁に送球した。 すると、二塁手から送球を見やすくするようマウンドにしゃがんだ吉田の頭に嶋の送球が直撃。吉田はどこか痛めたそぶりは見せずにベンチへ戻ったがこの回限りで降板となり、4回からは坂本光士郎がマウンドを引き継いだ。 今回のプレーを受け、ネット上には「嶋の送球危なすぎる、三振でチェンジなのに何で無理して二塁に投げたんだ」、「当たったボールが大きく跳ねてたけど吉田大丈夫かな…直後に降板したから余計に心配」、「審判のコールが遅かったのはあるかもしれないけど、セルフジャッジして二塁に投げなくても良かったのに」といった反応が多数寄せられている。 一方、「吉田がピッチャーカットのサインを見落としたって説も無い?」、「盗塁阻止にしては送球が低すぎる、投手のカットが前提だったんじゃないのか」と、吉田にも責任があるのではという指摘や推測も複数見受けられた。 「嶋の送球はマウンドにしゃがみこんだ吉田の頭に当たるほど低い軌道でしたので、ボールを握り損なったことによる投げミスの可能性はもちろんあります。ただ、本来二塁へはもっと高い軌道で投げられることがほとんどなので、嶋が一、三塁のダブルスチールを警戒し、吉田に送球をカットしてもらうためにあえて低い軌道で投げたのではと推測するファンもいます。カットありきの送球と仮定すると、通常は捕手から投手へサインでカットプレーの伝達が行われるので、今回の出来事は吉田のサイン見落としにより起こったものという見方もできます」(野球ライター) 試合後の報道によると吉田に怪我や異常は無かったというが、今回のプレーが嶋のミスで起こったのか、それとも吉田のミスで起こったのかは不明。ただ、6月19日の開幕前にこうした課題を洗い出せたのは幸いだったのかもしれない。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月11日 15時10分
オリックス福田周平が剥離骨折で固定回避も開幕絶望か?
オリックスは11日、福田周平内野手が7日のゲーム前、守備練習中にボールが右手人差し指に当たった為、同日、大阪市内の病院を受診していたことを明らかにした。 レントゲン、CT、エコー検査の結果、右手人差し指基節骨近位靭帯付着部の剥離骨折との診断を受けたという。今後は、患部の固定などはせず、状態を確認しながら練習強度を上げていく予定とのこと。手術や固定などをしないことから、早期の復帰を期待したいが、開幕には間に合わない模様だ。 福田は大城滉二とセカンドのレギュラー争いを繰り広げていたが、3日に京セラドーム大阪で行われたソフトバンクとの練習試合では途中出場し、1安打1四球の成績を収めるも、再調整という理由で、5日からファームに合流していた。内野手では中川圭太が右手人差し指の打撲及び指先の裂傷のため、ファームで調整中なだけに、福田の離脱は痛い。(どら増田)
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スポーツ 2020年06月11日 11時50分
なぜ巨人・湯浅は急成長した? 坂本の立場を脅かすほどの打撃、今後のスカウト基準変わるか
高卒3年目の遊撃手・湯浅大の急成長により、高校球児におけるスカウトの判断基準も変わりつつある。 「開幕一軍入りはほぼ間違いありません。坂本勇人の状態も関係してきますが、湯浅の開幕スタメンも十分に考えられます」(プロ野球解説者) 巨人は「坂本が元気なうちに、その後継者を」なる課題を抱えていた。しかし、こんな形で湯浅が急浮上してくるとは思わなかった。 DeNAとの練習試合(6月10日)、湯浅は「2番・遊撃」でスタメン出場した。初回、腕をコンパクトにたたみ、内角球を左翼席中段まで運び込んだ。同試合終了時点での成績は、打率4割6分7厘、2本塁打、8打点(6試合)。ファンも、坂本の代役として開幕・遊撃手を任せてみたいと思っているのではないだろうか。 「湯浅が急成長し、高校球児に対するスカウトの評価基準も変えなければなりません」(球界関係者) 湯浅はドラフト8位だった。甲子園大会の常連校となった健大高崎校の出身で「1年秋からレギュラーを掴んだ」と言うが、当時を知るスカウトによると、「守備は巧かったが、打撃面はイマイチ。打撃難でも、プロでやっていけるだけの打撃能力がないとダメ。そういう不安要素もあって、指名に二の足を踏んだ球団も少なくありませんでした」とのことだ。 しかし、現在の湯浅が、最も評価されているのは打撃力だ。「守備面はちょっと心配」(前出・プロ野球解説者)と、正反対の声も聞かれた。 「打球に対し、一直線で追い掛けていきます。回り込むように追い掛けないと、送球までの動作でステップが多くなってしまいます。一軍首脳陣も教えているはずですが、まだそれができていない」(前出・同) とは言え、高校時代では“赤点”だった打撃力がプロで開花した理由だが、これが今後のスカウトの判断基準を変えそうである。 「打撃フォームが基本的と言うか、学生野球が指導している通りのスイングでした。良い意味で『何も教えていない』のと同じ。プロのコーチが教えて、改良する余地がたくさんあったということ」(チーム関係者) 高校球児に対し、スカウトは「投手」に関する判断基準を幅広く持っている。たいしてスピードの出ない投手でも「下半身を使えているから伸びしろがある」と判断する時もあれば、「肩の稼働域の広さ」などを見る場合もあるそうだ。 湯浅のようにプロで打撃が開花するケースは非常に珍しい。 「高校卒の投手の怪我が多いのも気になります。ヤクルトの奥川は右肘を、昨秋ドラフトの巨人1位・堀田賢慎もいきなり手術となりました。『怪我』に関するチェック項目をもっと増やさなければならないでしょう」(前出・同) 今年8月、甲子園球場で中止となった今春センバツ大会の代替試合が開催される。「今年は高校に好投手が多い」というが、評価は厳しくなりそうだ。また、打撃難の野手に関しても、もっと時間を掛けて見極めていかなければならないだろう。 湯浅がペナントレース本番でもバットで活躍すれば、かねてから囁かれてきた「坂本の三塁コンバート」も、シーズン中にテストすることになりそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年06月11日 11時00分
ロッテから移籍の楽天涌井が“古巣”メットライフドームで好投!
プロ野球練習試合▼10日 埼玉・メットライフドーム(無観客試合)埼玉西武 1-1 東北楽天※規定により延長なし 楽天の先発は今シーズン、ロッテから金銭トレードで移籍した涌井秀章。西武、ロッテの2球団でエースとして活躍した涌井が、楽天のユニフォームを着て西武時代の“古巣”メットライフドームに帰ってきた。 練習試合2試合目となる涌井は、最速149キロをマークするなど、まだまだ球は衰えていない。変化球にもキレがあるだけに、ストレートに効果があるのだろう。この日は、4回を71球、被安打2、奪三振4、無失点の好投。楽天でもローテーションの一角を担うのは間違いない。 2回には、ロッテからFAで楽天に移籍した鈴木大地が、西武先発の今井達也から、ライトスタンドへ先制のソロホームラン。「打ったのはストレート。開幕が近くなってきたので一本出て良かったです。相手がいいピッチャーなので自信になりますね」と大地はニッコリとした表情でコメント。この時期に一発を打てたことで、シーズンに向けて自信がついたようだ。 試合は、6回に山川穂高のソロホームランで同点に追いつかれるが、その後、両チームともにリリーフ陣が無失点に抑えたため、引き分けに終わった。9日は西武が勝利を収めているだけに、楽天は11日の試合に勝ってイーブンに戻して3連戦を終えたい。 元ロッテコンビの活躍が目立った試合だった。 (どら増田)
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スポーツ 2020年06月10日 11時40分
ヤクルト村上の復活弾で再注目されるベテランの役どころ 4番の負担を軽くできるか
若い新4番バッターを育てるのは、経験豊富なベテランだ。年間本塁打記録保持者・バレンティン(現ソフトバンク)の抜けた東京ヤクルトの新打線のポイントゲッターは、主砲よりも3番、5番が予定されている両ベテランスラッガーではないだろうか。 発熱で戦列を離れていた東京ヤクルトの村上宗隆内野手が「4番・DH」で先発出場し(6月9日)、第1打席でいきなり豪快な3ランアーチを放った。その右翼席中段に突き刺さった大飛球にホームランアーティストとしての素質、魅力を感じたが、今季は試練のシーズンとなりそうだ。 「バレンティンが退団したことで、対戦投手の村上へのマークも厳しくなります。前後を打つバッターが好調なら、村上の精神的負担も楽になるんですが」(プロ野球解説者) 開幕4番はもちろんだが、今季、何事もなければ、この村上がシーズンを通じて主砲を務めることになる。データによれば、村上は2000年2月2日生まれなので、20歳4か月で開幕戦を迎えることになる。ヤクルト球団史上、もっとも若い開幕4番バッターは「22歳0か月」だから(1956年・町田行彦)、新記録となる。周囲の期待も大きいが、こんな指摘も聞かれた。 「村上の前後を打つ3番と5番が、若い主砲を育てることになります。高津臣吾監督はトリプルスリー・山田哲人を2番に置く攻撃的打順を編成したいとしているので、3番は青木宣親、5番は雄平ということになりそう。対戦チームは村上との勝負を避け、5番の雄平、6番の西浦と勝負するのでは」(前出・同) 2番・山田、3番・青木と続く上位打線はそれなりに高い出塁率も期待できる。山田が出塁すれば、青木の打席の時に単独スチール(盗塁)、あるいはヒットエンドランといった機動力を絡めた作戦も選択されるだろう。しかし、次に4番の村上を迎えた時に一塁ベースが空いていたら、捕手が立ち上がるような露骨なやり方ではないが、クサイところに投げさせて、歩かせる(=四球)。そして、村上ほど長打率の高くない5番・雄平に全力投球する対戦投手も増えてくるだろう。 「村上が4番を初めて務めたのは、昨季の5月12日でした。その後、好不調を繰り返し、4番で固定された時は、その後の5番にバレンティンがいました。バレンティンが4番で村上が5番、バレンティンが3番で村上が4番なんて打順もありました。ホームランバッターが2人続く打線は脅威でした」(ベテラン記者) 昨季のヤクルト打線はチーム打率こそ2割4分4厘とリーグワーストだったが、総本塁打数は167本でリーグ2位。総得点656点もリーグ2位だった。つまり、打率は低くても大量得点のビッグイニングを作り出す恐怖があったのだ。今のところ、今季のヤクルト打線には山田と村上を抑えれば、大量失点につながる怖さはない…。 「巨人も岡本和真を22歳のシーズンで4番に固定しましたが(18年)、その時は阿部慎之助もまだ元気だったし、翌年には丸佳浩を補強して岡本一人に対戦投手のマークが集中しないようにしてきました」(前出・プロ野球解説者) そう考えると、経験豊富な雄平が村上にどんなアドバイスを送るかで、村上の成長のスピードが変わってくる。また、3番の青木がどんな状況で村上に回すかで、チームの総得点数も変わってくる。村上はおっとりした性格で、口数もあまり多くない。元ベイスターズの筒香も悩みながら4番としての貫禄を形成していった。村上を悩ませることのないよう、青木、雄平には頑張ってもらいたいものだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年06月09日 19時50分
阪神元コーチ、首脳陣に「中継ぎのローテーション」を提言 セオリーとは異なる戦略に「斬新だな」反響相次ぐ
元阪神で野球解説者の中西清起氏が、8日放送の『ガチ虎!』(ABCラジオ)に生出演。今シーズンの阪神について言及した。 2004~2015年にかけ、阪神で一軍、二軍投手コーチを歴任した中西氏。今回生出演した番組では、今シーズンの阪神投手陣について分析した。 新型コロナウイルスの影響で約3カ月遅れで開幕する予定の今シーズンは、日程消化のため毎週6連戦、場合によっては9連戦が続く過密日程が組まれるとみられている。当然、阪神もその影響を受けることになるが、中西氏は「先発は6人いれば、6連戦だろうが9連戦だろうが中6日で登板していくと思うので(影響は)そうでもないと思う」と先発陣は対応できるのではと推測した。 一方、中継ぎについては継投パターンを固定すると、能見篤史(41歳)、藤川球児(39歳)といったベテランが疲弊してしまうと危惧。この不安を解消するため、「エドワーズ、守屋(功輝)、小川(一平)あたりを交えて対戦相手・点差によって継投策を変える、(いわゆる)ローテーションのような形」を取り入れることが必要と分析した。 番組内で中西氏は阪神投手陣のキーマンとして、先発・高橋遥人がコンディション不良で開幕一軍が絶望となったことを受け、急きょ中継ぎから先発に配置転換された岩貞祐太の名を挙げている。岩貞を挙げた理由について、中西氏は「高橋がコンディション不良なので、左の先発は(外国人枠の兼ね合いがある)ガルシアを除くと岩貞だけになる。左の先発はローテに2人は欲しいところなので、そういう意味で岩貞はポイントになると思う」と説明した。 ただ、中西氏はその岩貞を含めても、安定して7回まで投げられる先発は西勇輝、青柳晃洋の2名のみではないかと指摘。これを踏まえ、「中継ぎのローテーションをうまく使っていかないといけないと思う。休ませる時は先発のように、試合前に(ベンチ入りメンバーから)外して帰らせるとかそういう形で(選手を)使っていくようにしないと(いけない)」と再度中継ぎ運用の重要性を説いていた。 今回の放送を受け、ネット上には「勝ちパターンは2~3人で固定するのが一般的な運用だから、固定せずに流動的に使うって考えは斬新だな」、「能見、藤川はベテランだけど実績は十分だから、登板数がかさまないようにケアしてあげれば一年間離脱せずに投げてくれるはず」、「中継ぎが大事って言ってる割にキーマンは先発の岩貞なのか、まあ岩貞が安定して投げれば回り回って中継ぎの負担も減るだろうけど」、「ガルシアが外国人枠の兼ね合いで二軍に落ちる時もあるだろうから、岩貞がローテを務められるかどうかはかなり重要になるのでは」、「シーズン序盤は先発が短いイニングで降りたら中継ぎが助けて、終盤は先発が長いイニング投げて中継ぎを休ませるのが理想形だな」といった反応が多数寄せられている。 今シーズンは交流戦、オールスターゲームが中止となった影響で、その前後に数日間設けられていた休みも削られることが濃厚とみられている。そのため、中継ぎを酷使し過ぎると後々取り返しがつかなくなることも予想されるが、阪神首脳陣はうまく中継ぎを運用することはできるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月09日 18時30分
ロッテ大敗も鳥谷敬のヒットに光!「徐々に形ができている」
プロ野球練習試合▼9日 ZOZOマリンスタジアム(無観客試合)千葉ロッテ 5-11 中日 ロッテがZOZOマリンスタジアムに中日を迎え、練習試合3連戦の初戦を行った。 ロッテ先発の二木康太は2回、京田陽太に2ランを浴び先制を許してしまう。ロッテは3回裏、中日の先発、柳裕也を捕まえて逆転に成功するが、4回、ビシエドに一発を浴びてしまい二木はこの回でマウンドを降りる。 4回を59球、被安打2、失点3、無四球、8奪三振と、ホームラン以外はヒットを打たれなかった二木は「ボールは前回より良かったんですが、ホームラン2本で3点取られているので、やっぱりホームランを打たれるような甘い球をなくしていかないといけないと思います。状態は上がってきているので開幕までさらに上げていければと思います」とコメントした。 4回には井上晴哉が勝ち越しソロホームラン。「打ったのはストレートです。しっかりとらえることができました。開幕まで残り試合も少なくなってきましたし、一打席一打席を大事にしてベストな状態で開幕できるようにしたいですね」と、開幕まで好調をキープすることを誓っている。 試合は終盤にリリーフ陣が踏ん張れず11失点を喫し、逆転負け。ただ最終回には鳥谷敬がレフト前に運ぶヒットを記録した。 鳥谷は「打ったのはツーシーム系ですかね。打席に立たせていただいている中で徐々に修正をしながら、いろいろと感じながら徐々に形ができているかなと思います。とりあえず自分に求められている役割を自分に与えられた場面で、しっかりとできるように準備をしていくだけです」とコメントした。 大敗を喫してしまったが、チームにとって鳥谷のヒットは光明と言ってもいいだろう。(どら増田)
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