プロ野球
-
スポーツ 2020年03月24日 11時45分
巨人、開幕延期で意外な出費がかさむ? 新助っ人サンチェス、“贅沢使い”のおかげで不振を脱却か
早期開幕は絶望的…。日本野球機構(NPB)が、Jリーグとの合同で行われている連絡会議と、12球団代表者会議を経て、「4月24日の開幕を目指す」と発表した(23日)。この決定を受けて、練習試合で大阪入りしていたソフトバンクが福岡にとんぼ返りするなど、ちょっとした混乱も起きていた。 「グラウンド内での動揺、混乱はありませんでした。巨人・菅野など、開幕投手を伝えられた各球団のエースたちは淡々としていました」(ベテラン記者) 一流選手は、自分一人で調整ができる。動じない、流されない強さを持っている。その点はさすがだが、“数字”を突き付けられる経営陣は慌てふためいていた。 「平たく言えば、公式戦が始まらなければ、球団にはお金が入ってきません。選手、スタッフに払う給料のこともあるし」(関係者) 経営がヤバイというわけではない。プロ野球チームも企業なので主要銀行との手続きや関連企業との調整などで忙しいのだろう。 しかし、「お金が掛かる」ということで、外国人投手の適応が遅れた理由も見えてきた。巨人のエンジェル・サンチェス投手だ。昨季最多勝・山口俊投手の抜けた穴を埋める先発候補として獲得したのだが、オープン戦では良いところが見られなかった。 「日本のマウンドが硬いと漏らしていました。スパイクの歯が地面に刺さらないので、力が入らなかったようです」(前出・スポーツ紙記者) しかし、不振の原因は、それだけではなかった。日本のスタイルも影響していた。 「投球がショートバウンドになっただけで、ボールを新しいものと交換しますよね。米マイナー、韓国など、彼のキャリアの中ではこんな贅沢なボールの使い方はしなかったそうです」(球界関係者) たしかに、来日当初から「ボールが滑る」とは話していた。ボール製造のメーカーが異なることによる違和感だと思われたが、そうではなかったのだ。ショートバウンド、ゴロアウトが成立した後など、すぐに新しいボールを支給される。10球と同じボールを使用していない。そのため、手に滑り止めのロージンをつけても、ボールの表面がきれいすぎて、効果がなかった、と。 「キャッチボールでも、10球か20球であえて新しいボールを下ろすなどし、日本スタイルに馴染もうとしていました」(前出・同) 今では「新しいから気持ちがいい」とも話しているという。 「NPBの会見と前後して、日本テレビも定例会見を開いています。プロ野球開幕戦の日程がいまだ決まらないことを受けて、巨人の開幕3連戦を中継できないかもしれないと話していました(地上波放送)。テレビ放映料が入らなければ、けっこうな痛手です」(前出・ベテラン記者) ショートバウンドで土のついたボールの大半は試合で再利用されず、そのままティー打撃などで使う消耗品に回される。サンチェスの調子が上向きになってきたのは、原辰徳監督にとって喜ばしい限り。しかし、どの球団も、「練習するだけで、こんなにボール代が消えていくのか…」と、改めて日本プロ野球界の贅沢さを“痛感”しているのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
-
スポーツ 2020年03月24日 11時00分
オリックス西村監督「もう一度考えなければ…」再延期についてコメント
プロ野球12球団は23日、都内で臨時12球団代表者会議を行い、シーズン開幕を最短で4月24日にする方針であることを発表した。パ・リーグでは、今月24日から来月9日まで練習試合の開催も取りやめる。来月10日から、シーズン開幕に向けた練習試合ないし準備試合が行われる見込みだが、19日に発表された新型コロナウイルス感染症対策専門家会議後に行われた会見で、オーバーシュート(爆発的患者急増)の可能性や、それに伴うロックダウン(外出自粛。移動制限)を指摘されたこともあり、先行きは不透明だ。 特にオーバーシュートの可能性を指摘されている、大阪が本拠地のオリックスの西村徳文監督は「シーズンの開幕が再延期となり、まずは選手の気持ちをどうやってまとめていくかということを考えていかなければいけないと思います。4月24日の開幕を目指すということなので、そこに向かって準備をするということは当然なのかもしれませんが、まだまだ先が見えない状況ですし、もう一度、調整も含めて色々なことを考えなければいけません。誰もが今までに経験したことがないことですので、ファンの皆様と一緒に戦い抜き、無事に開幕を迎えられるよう、この状況が早く終息することを願うばかりです」と球団を通じてコメントを発表。4月10日の開幕を目指して、いろいろと試してきた矢先なだけに、困惑を隠せない様子だ。 NPBの斉藤惇コミッショナーは「オリンピックの延期は想定していない」と発言しており、現在IOCが検討している東京オリンピック、パラリンピックの延期が決まれば、さらなる日程変更が行われるだろう。各チームは2月のキャンプから、開幕日をピークに持っていくことを考えながらやってきているだけに、ゴールの見えないシーズン開幕は、選手にとってコンディション面で悪影響を及ぼす危険性がある。 “見えない敵”との闘いはいつまで続くのだろうか。(どら増田)
-
スポーツ 2020年03月23日 21時30分
元ソフトB・川崎氏、沈黙破り意外な才能発揮? 注目のルーキーをズバッと見抜き「ノムさんの後釜に」と期待集まる
元ソフトバンク・川崎宗則氏が、22日の『S☆1』(TBS系)にビデオ出演。ロッテのドラフト1位ルーキー・佐々木朗希らについて言及した“人生初解説”に称賛が集まっている。 現在38歳の川崎氏は、ダイエー・ソフトバンク(2000-2011、2017)、マリナーズ(2012)、ブルージェイズ(2013-2015)、カブス(2016)、台湾・味全(2019)の国内外5球団で活躍した経験を持つ内野手。味全退団後も現役続行を目指しトレーニングを続けていると伝えられているが、今放送では「人生初」という解説に挑戦した。 番組内で川崎氏は、22日に行われたソフトバンクとロッテの練習試合を解説。栗原陵矢、松本裕樹、リチャードといったソフトバンクの選手たちのプレーを中心に解説を行っていたが、中でもロッテの佐々木についての発言に注目が集まった。 最速163キロを誇る佐々木について、川崎氏は「打点が高い。大谷(翔平/エンゼルス)選手より高いね」と発言。“打点が高い”とは、「投げるところ(リリースポイント)が高い」ことを言い、「バッターにとっては(角度がつくから)打ちにくい」と説明した。 佐々木の投球フォームについても「ヒザの位置を見ていた」という川崎氏。ヒザがしっかり上がっているため、リリースポイントも高くなっていると分析した。佐々木の投げ方は“効率がいい”とした上で、「だから150キロ、160キロを投げられると思うし、それを長い間(長いイニング)投げられる。(打者にとっては)脅威ですね」と評価していた。 今回の放送を受け、ネット上には「球のスピン量が凄いっていうのはよく言われてるけど、リリースポイントが凄いっていうのは初めて聞いた」、「大谷より高いところから160キロの球が向かってくるのは確かに脅威だな」、「リリースは肩や肘の使い方が大事だと思ってたけど、ヒザの方が大事っていうのは興味深いな」といったコメントが多数寄せられている。 同時に、「川崎の解説結構分かりやすいな」、「目の付けどころが面白い、引退後も解説として十分食べていけるんじゃない?」、「今回だけじゃなくて定期的に番組出演してほしい、そしてゆくゆくはノムさんの後釜になってほしい」といった期待の声も複数寄せられている。 番組では野村克也さんが長い間「ボヤキ解説」というコーナーを担当し人気を博していたが、野村さんは先月11日に虚血性心不全のため84歳でこの世を去っている。ノムさんの逝去に伴い「ボヤキ解説」のコーナーも見られなくなってしまったが、川崎氏が後を継ぎ新たな名物コーナーを作ることを期待しているファンも少なくないようだ。文 / 柴田雅人
-
-
スポーツ 2020年03月23日 17時30分
「もちろん狙ってますよ!」DeNA・宮本、ファームで絶好調の3年目が狙う一軍開幕センターの座
ベイスターズの快足外野手・宮本秀明が、ファームでアピールを続けている。 本来ならファームの開幕戦であった15日の練習試合のスワローズ戦で、1番センターでスタメン出場すると、2ランホームランを含む3打点の活躍。その後も好調をキープしながら、22日に平塚で行われたファイターズ戦でも、初回にレフト前に弾き返し、7試合連続ヒットで打率.364をマーク。打点も印象的な同点タイムリーを含む6打点を記録し、ホームランも2本ライトスタンドに叩き込んだ。また、最大のストロングポイントである自慢の快足で盗塁も3つ積み重ね、昨年から本格的にコンバートされた外野手としても、難しい打球を素早い判断でキャッチするなど、“長打も打てる俊足外野手”として、現在猛アピール中だ。 「いい感じですよ」と、昨年秋の奄美キャンプの後から、「バットを肩の位置まで下ろし、素直にボールの軌道に入る」新フォームに取り組み、「マイナーチェンジを繰り返しながらも、しっくりきてます」と充実感を漂わせた笑顔を見せる。キャンプの序盤に怪我をして出遅れてしまったが、必死にリハビリに励むと驚異の回復力を見せ、今では「痛みはありません」と、万全の状態まで整えてきた。 現状ベイスターズの一軍外野陣は、レフトは新キャプテン佐野恵太、ライトは新外国人スラッガー、タイラー・オースティンで決定だが、センターは筆頭候補だった神里和毅の調子が上がらず、梶谷隆幸、乙坂智、桑原将志、楠本泰史らが熾烈なレギュラー争いを繰り広げている。そのポジション奪取に向けて、「現状決まってないですよね。(誰がポジションに入るか)フラフラしている状況なので、もちろん狙ってますよ!」と目をギラつかせた。新型コロナウイルスの影響で、プロ野球開幕の延期も好材料。ルーキーイヤーは開幕一軍で輝いたスピードスターが、ラミレス監督も思案中のセンターの座をターゲットに定めた。大外一気の大まくりで周囲をあっと言わせる可能性は、決して背番号の“00”ではない。取材・文・写真 萩原孝弘
-
スポーツ 2020年03月23日 12時10分
張本氏「下手だねえ、今の選手は」 ヤクルト嶋の「デッドボールの避け方」への苦言が物議
22日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)で、ゲスト出演した元東京読売巨人軍選手・コーチで、前横浜DeNAベイスターズ監督の中畑清氏が張本勲氏を諌めるようなシーンがあった。 事の発端は、21日神宮球場で行われた練習試合・東京ヤクルトスワローズ対阪神タイガース戦で、今年東北楽天ゴールデンイーグルスから移籍した嶋基宏が阪神・中田賢一の投球を右手親指付近に受け、骨折したこと。頭付近にボールが来たため身体を避けたものの、手がボールの来る方向に残ってしまい、右手親指付近にボールが直撃してしまったこと。 これについて、張本氏は嶋の「避け方」に注文。「下手だねえ、今の選手は。デッドボール逃げるの」と切り出すと、「左肩をキャッチャー方向に向けて背中で受けなきゃダメなのよ」「あれ逆、行ってるから。大怪我しますよ。顔でも当たってたら大変ですよ」と苦言を呈す。 さらに、「デッドボールで逃げる? 教えるコーチがいないんだよねえ」と嘆く。これを聞いていたのが、中畑氏。自身も最近まで指導者だっただけに、憤りを持ったのか、「でもハリさんは、逃げなくても良かったんですよ」とツッコミ。関口宏が「丈夫だから?」と返すと、「当てるのが怖いからピッチャー当てないんですよ。怖いんだからとにかく」と持論を展開。これには関口も、「ああ、そうか後々が」と笑う。 張本氏も中畑氏の冗談に笑い、「そんな優しいピッチャーいませんよ」とコメントし、スタジオは和やかな雰囲気に。そして、張本氏は「大怪我しないように教えてあげてほしい」と結んだ。 中畑氏の機転で朝から笑いとなった『サンデーモーニング』に、視聴者からは「中畑さんは良かった。レギュラーになってほしい」「苦言をしっかり呈しながら笑いも取れる。かつての大沢親分もこんな感じだった」など、レギュラー出演を望む声が相次ぐ。ただし、「やっぱり張本さんじゃないとダメ」「炎上芸がないのは寂しい」という声もあった。 大先輩の張本氏を諌め、イジリも見せた中畑氏。明るさと歯に衣着せぬ厳しい一面を持つキャラクターは、週刊御意見番コーナーのコメンテーターに合っているのかもしれない。
-
-
スポーツ 2020年03月23日 11時30分
広島・佐々岡監督が「痩せた?」と言われるワケ 期待の選手が迷走、投手整備の心労は尽きない?
「ちょっと痩せた? ダイエットとか…」「何にもしてないから」 広島東洋カープを取材するプロ野球解説者の多くが、佐々岡真司監督にそう話し掛けている。佐々岡監督はダイエット説を否定しているが、就任当初は「痩せたほうがいい」とファンもコメントを寄せていた。 90年代の広島を、先発、リリーフの両方で支えたエースである。当時を知るオールドファンからすれば、スマートな体型だった佐々岡監督が見たいのだろう。 「佐々岡監督がもっとも期待していたピッチャーは、5年目の岡田明丈です。リリーフに配置換えし、セットアッパーの重要どころで使い、『状況次第ではクローザーも』と考えていました」(チーム関係者) その岡田が期待に応えられなかった。オープン戦4試合で失点6(計4イニング)、防御率9・00。3月13日のソフトバンク戦では2イニング目に炎上し、同16日には二軍降格となった。 広島戦の中継を多く担当してきたプロ野球解説者がこう言う。 「13日のピッチングに関して言うと、登板した6回は走者を出しながらもなんとか抑えました。7回にいきなり炎上したんです。『イニングまたぎ』が苦手なリリーバーもいますが、岡田は先発での経験もあります。イニングまたぎで崩れるなんて考えにくい。技術的に何かが不足しているんです」 岡田は2017年シーズンに12勝を挙げたが、その後は鳴かず飛ばず。重量感のあるストレートが武器なのでリリーフでも起用されることもあったが、今回の二軍調整は少し長引きそうだ。 「昨年4月のヤクルト戦でいきなり崩れたんですよ。急にストライクが入らなくなって。8月にチャンスをもらいましたが、ダメでした。不振の原因として、精神面だと指摘されています」(ベテラン記者) 佐々岡監督が岡田に目を掛けている理由は、重量感のあるストレートももちろんだが、チーム事情で先発、リリーフの両方をやらされてきたことに、自身の現役時代を重ねているからだという。今季のリリーフ専念も「短いイニングなら」と、復活への足掛かりにさせたかったようだ。 「3月22日の中日との練習試合で、リリーフ陣が大荒れとなりました。中田廉は1回無失点でしたが、その後に出てきた藤井皓哉、菊池保則、フランスアが失点を積み重ねていきました」(前出・同) 本来ならば、同日は開幕3連戦の最終日だ。ペナントレースが始まっている時期での投手陣の炎上は、指揮官を不安にさせる。佐々岡監督は就任当初から「救援陣の再整備」をV奪回のカギに挙げていた。期待の岡田が迷走中、懸念材料だった救援陣の調子が上がって来ない…。佐々岡監督が“スマート”になったのは、やはりダイエットではなかったようだ。(スポーツライター・飯山満)
-
スポーツ 2020年03月22日 11時30分
阪神・藤浪、今シーズンも復活の気配なし? 制球難・痛打に苦しむ現状、首脳陣は中継ぎ転向も選択肢か
縦じまの背番号19の再起はなるか。 阪神タイガースの藤浪晋太郎が、今月11日にヤクルトとのオープン戦に先発登板。4回を無失点に抑えるパフォーマンスを見せた。 しかし、18日に登板したオリックスとの2軍練習試合では、最速157キロを記録するも3回を投げ5安打1失点。自身は試合後に「感触としては悪くなかった」とこの日の内容を振り返っているが、矢野燿大監督は「しっかり捉えられてる打球も多かった」と厳しい評価を下している。 ここ数年の藤浪の不振については、改めて記す必要もないだろう。プロの投手として極度の不振に陥り、昨年は未勝利、一軍登板が僅かに一度だけに終わった。イップスが囁かれ、数シーズンに渡りトレード候補にまで名前が挙がる程で、選手としての危機に直面している状況だ。一度や二度の実戦マウンドにおいて好投を見せたところで、「復活」と捉えることはあまりにも安易であることは、虎党のみならず、プロ野球ファンの誰もが感じるところだ。 また、ここまで二度のOP戦登板、そして練習試合においての四死球や三振数などを見ても、藤浪が復活に近づいているとは言い難い。最大の課題である制球難をはじめ、来月には26歳を迎える「元」エースがクリアすべき課題は山積している。 ただ、現在のプロ野球は投手陣の分業化が細かく、先発以外でも救援など多くの役割が求められている。首脳陣は藤浪の復活を目指す過程で、実戦において様々な形でのシチュエーションを与える道も一つの手段だろう。 開幕が延期となっている2020シーズン、NPBは本来行われるはずだった公式戦カードをベースとしての練習試合を行うことを発表している。実戦でのマウンドの機会を途絶えさせることなく、周囲の評価を覆していくことが出来るか。ローテーション投手としての姿を蘇らせるために必要なものは、コンディションの他、マウンド感覚、さらには勝負勘などにも及ぶ。藤浪晋太郎がもう一度、表舞台に戻るには決して簡単ではない。それでも彼ならばまた帰ってくる、その期待も未だ、薄れてはいない。(佐藤文孝)
-
スポーツ 2020年03月21日 11時30分
開幕低調でも心配無用? プロ野球開幕4番の常連選手、5年連続起用のスター打者にも意外な共通点が
投手にとっての開幕投手と同じく、打者にとってはこの上ない名誉である開幕4番。「今シーズンはこの打者が打線の中心」という首脳陣の意向が反映されるため、誰がその座に座るかは毎年ファンの注目を集めている。 チームを代表する長距離打者が務める例が多い開幕4番だが、過去にはどのような打者が起用されてきたのか。ここでは過去5年間の開幕戦における、各打者の開幕4番回数のトップ3をそれぞれ見ていきたい。 開幕4番をこれまでに3回務め、全体3位に入ったのは西武・中村剛也。中村は「2015-2017年」にかけ、3年連続で4番として開幕戦に出場。しかし、成績は3年合計で「.125・0本・1打点・1安打」と振るわない。 ただ、開幕戦こそ低調な数字が並ぶものの、この3年間はいずれもシーズン20本塁打以上をマーク。また、2015年には本塁打(37本)、打点(124打点)の二冠に輝くなど、4番の名に恥じない素晴らしい成績を残している。 全体2位となる4度開幕4番を務めたのは、DeNA・筒香嘉智(現レイズ)、中日・ビシエド、ソフトバンク・内川聖一の3名。筒香は「2015-2017年、2019年」、ビシエドは「2016-2019年」、内川は「2015-2018年」にかけそれぞれ開幕4番として出場。だが、開幕戦での打撃成績は筒香が「.200・2本・6打点・3安打」、ビシエドが「.235・1本・2打点・4安打」、そして内川が「.176・0本・1打点・3安打」と3名いずれもそこまでの数字は残していない。 シーズン成績で見ると、内川は打撃タイトルこそゼロだが2016年に打率3割をクリア。一方、筒香は2016年に本塁打(44本)、打点(110打点)、ビシエドは2018年に首位打者(.348)、最多安打(178安打)と、それぞれの年で打撃二冠を獲得してもいる。 そして全体1位となる5回開幕4番に座っているのが日本ハム・中田翔。過去5年の開幕戦の合計成績は「.053・1本・5打点・1安打」と打率が1割にも届いていないが、2019年の開幕戦では延長10回裏に劇的なサヨナラ満塁本塁打を放つなど勝負強さを見せつけている。 その勝負強さはシーズンでも発揮されており、中田は過去5年のうち2015、2016、2018年で100打点以上をマーク。また、2016年は打点王(110打点)のタイトルを手中に収めている。 以上に挙げた開幕4番の選手たちを見ると、開幕戦自体は低調だったもののシーズンを通してはしっかりと結果を残している例が多い。逆に言えば、開幕戦、及びに序盤戦が不調でも、心配をよそに必ず復調しているといえるだろう。 今シーズンは新型コロナウイルスの影響により開幕が当初予定された今月20日から延期されているため、出だしでつまずく選手も続出するかもしれない。ただ、それが開幕4番を何度も務めているスター打者ならば、その後調子を上げてくれるため何も心配はいらないだろう。文 / 柴田雅人
-
スポーツ 2020年03月20日 17時30分
西武・松坂、先発としては通用しない? OP戦で露呈した懸念材料、「中継ぎなら戦力」との見方も
埼玉西武・松坂大輔の好投はホンモノか!? オープン戦最終戦(3月15日)で、松坂が「3回被安打1失点ゼロ」と好投したのは、既報通り。辻発彦監督も「上出来。良くなっている」と“合格点”を与えたが、復活と見て良いのだろうか。かつて、「平成の怪物」と称されたベテランは、今季40歳を迎える。シーズンを通して投げ続ける体力も「ない」と思うのだが…。 同日に対戦した東京ヤクルトの関係者がこう言う。 「ベテランならでのピッチング。ランナーにではなく、バッターに対してクイックモーションを使ってタイミングを外したりして」 変化球主体のピッチングだった。同関係者によれば、同じ球種でも曲がり幅を変えてバットの芯から外させていたという。 こうしたピッチング内容を聞かされると、肩、肘の故障さえなければ、「そこそこイケるのは?」と思えてくる。しかし、 「タイミングを外すテクニックが通用するのは、打者一巡のみ」(スポーツ紙記者) という厳しい声も聞かれた。 また、投手出身のプロ野球解説者がこう続ける。 「松坂が通用するかどうか、そのポイントは左足を見れば分かります。投げ終わった後、体重が左足に乗っていません。今の松坂の投げ方は、右肩を痛めている投手の典型的なパターンです。今のところ、松坂が右肩を痛めているという情報はありません。ただ、松坂はこの『右肩を痛めている投手』の投げ方でずっとやっていくことになります」 見方を変えれば、今の松坂は右肩痛を再発させる危険性も秘めているというわけだ。 「松坂の中で、右肩痛は完全に消えていないのでは。痛みを抱えながらのピッチングをしているのかもしれません」(前出・同) 同様に、こんな声も聞かれた。松坂は「切り札」も見せてしまった、と。 「同僚のニールに教えてもらったという『落ちるボール』を披露してしまいました。松坂はフォークボールやシンカー系の落ちる変化球をあまり使わない投手でした。今季は落ちるボールも使ってくると教えてしまったようなもの。ペナントレース前なのに、手の内を明かしてしまいました」(球界関係者) 新しい変化球を公開してしまったことへの批判的な声…。しかし、松坂クラスのベテランになれば、「落ちるボールを投げるゾ」と相手バッターに思わせ、それを駆け引きの道具に使ってくるかもしれない。 「松坂は経験豊富なのでどんなピンチにも動じません。肩痛再発がなければですが、中継ぎで来たら、大きな戦力になるのでは」(前出・プロ野球解説者) テクニックで相手打者を翻弄させる投球術。長いイニングが投げられないのであれば、“1イニング零封”のセットアッパーは適任かもしれない。 「松坂は先発投手の自負、美学が強い」(球界関係者) 先発への強いこだわりを捨て、チームに貢献することを最優先に考えた時、平成の怪物は猛威を発揮するだろう。(スポーツライター・飯山満)
-
-
スポーツ 2020年03月19日 21時30分
ソフトB、甲斐離脱なら「下手したらBクラス」? 元ロッテ里崎氏の指摘に賛否、「他の野手に怪我がなければありえない」と反論も
元ロッテ・里崎智也氏が18日、自身のユーチューブチャンネルに動画を投稿。ソフトバンクの捕手・甲斐拓也について言及した。 今回の動画で里崎氏は、自身が思うDeNA、ソフトバンクのキーマンを複数名挙げ、それぞれ紹介・解説。動画は前半がDeNA、後半がソフトバンクと2つのパートに分かれているが、ソフトバンクのパートで最初に名前を挙げたのが甲斐だった。 その甲斐について、里崎氏は「甲斐が何気にキーマン。正直、甲斐が怪我していなくなったら終わり」と発言。 続けて、「高谷(裕亮)もいい捕手だけど1年間ずっと(レギュラー)っていうのは厳しい。他の栗原(陵矢)とか九鬼(隆平)だったりは(経験の浅い)若手。しかも、新人の海野(隆司)も怪我して出遅れている」と捕手事情の厳しさを指摘した。 「ホークスは毎年怪我人が出ているが甲斐は怪我しない。だからまだ2位で踏ん張れてるっていうところもある」という里崎氏。「甲斐の代わりはいない。だからもし甲斐が怪我したら、(ソフトBは)下手したらBクラス」とまで言い切っていた。 今回の動画を受け、動画の視聴者からは「他のポジションはまだ代えがきくけど、甲斐だけは本当に代役がいない」、「甲斐がいるのは当たり前な感じになってるけど、確かに離脱したらチームがガタガタになりそう」、「元々は育成だった甲斐が順位を左右するとまで評価されてるのは感慨深い」といった反応が多数寄せられている。 一方、「ソフトバンクは甲斐が出てくるまで正捕手不在だったから、仮に甲斐が怪我しても何とかなる気がする」、「甲斐が怪我しても他の野手に怪我がなければまずBクラスはありえないだろ」、「なんで甲斐が怪我したら終わりなの?守備力の問題?」といったコメントも複数見受けられた。 「甲斐は昨シーズン137試合に出場し、『.260・11本・43打点』と打撃3部門でいずれもキャリアハイの数字をマーク。また、守備についてもリーグ1位の守備率『.9973』を記録したことなどが評価され、3年連続3回目のゴールデングラブ賞を獲得しています。この3年のソフトバンクは1位、2位、2位と常に優勝争いに絡んでおり、さらに3年連続で日本一も獲得。これらのチーム成績は、2018年の日本シリーズでMVPに輝いた甲斐の活躍による部分も大きいため、里崎氏が『甲斐離脱ならBクラス』と主張するのもあながち間違いではないのではないでしょうか」(野球ライター) 甲斐については里崎氏だけでなく、チームの元正捕手であるソフトバンク・城島健司球団会長付特別アドバイザーも、2月8日の『日刊スポーツ』(日刊スポーツ新聞社/電子版)の中で「全部(の試合で正捕手として)マスクをかぶってくれたら、ぶっちぎりで優勝すると思う」と評している。育成6位で指名された2010年ドラフトから約10年、その存在感はチーム随一のレベルまで達しているようだ。文 / 柴田雅人記事内の引用について里崎智也氏の公式ユーチューブチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCFCtAX45lgHcf4s0vAgAxww
-
スポーツ
西武、一軍キャンプ帯同も「松坂は別メニュー」か 渡辺GMの目論見がメンバー編成から判明?
2020年01月16日 11時30分
-
スポーツ
DeNA・倉本寿彦、「周りを気にしている立場ではない」6年目の決意
2020年01月16日 11時00分
-
スポーツ
巨人、オフ補強失敗が意外なベテランに影響? 元木ヘッドコーチも期待、若手を差し置いての優先起用もあるか
2020年01月15日 11時57分
-
スポーツ
中日・根尾が二軍、ルーキー石川が開幕一軍? 就任2年目のシーズン、与田監督が目論むチーム構想とは
2020年01月14日 11時44分
-
スポーツ
ソフトバンク・コラスも復帰絶望か 給料を持ち逃げした選手も、球団との契約を反故にしたお騒がせ助っ人
2020年01月13日 09時00分
-
スポーツ
.350、22本、106打点…メジャー1年目の日本人野手が残した打撃記録、筒香・秋山は更新なるか?
2020年01月12日 18時00分
-
スポーツ
西武・松坂、一軍キャンプ投入は危険? 渡辺GMの意味深発言、昨季未登板の内海とも明暗分かれるか
2020年01月11日 17時30分
-
スポーツ
日本ハム・中田も怯える「プロ野球選手寮」 心霊現象の頻発、球団が対応に追われたケースも?
2020年01月11日 11時00分
-
スポーツ
阪神、現コーチ陣には存在意義がない? 山本昌待望論が渦巻く春キャンプ、秋に敷かれた“かん口令“も継続か
2020年01月10日 11時40分